幕間――剣帝と将軍 9
「ぐぬぬ。ハエ如きがつけ上がりおって!」
まったく、笑わせてくれる。
つけ上がっているのは、ハゲンティ――貴様だ。
「だが、まだ私には切り札がある。ベールゼブブよ、あの世で悔いるが良い!」
すると、顔面を巨大化したハゲンティが、牛頭の眷族であるはずの悪魔を喰らい出した。
「これが、私の切り札――巨大化だ!」
何ということだ。
ハゲンティが同族を喰らうことによって、巨大化してしまった!
体長は十数メートルになり、私を見下ろしている。
奴の得意げな顔が、笑いを誘う。
私は額に手を当て、呵々大笑する。
「切り札というから、思わず身構えてしまったが何のことはない。デカくなっただけか!?」
「何を笑う。巨大化したことによって、パワーも機動力もアップした私に死角はない!」
「クックックッ、バカか貴様は! 標的がデカくなったということは、的が当たりやすく攻撃しやすくなったということ。ピラニアン・フリーゲ、あのデカブツを喰らいつくせ!」
ピラニアン・フリーゲは翅音による不協和音を響かせ、巨大化したハゲンティ――ギガンティへと特攻を開始した!
すいません。
風邪引いて、ダウンしてました。




