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一週間前の出来事 3

 

 逆上ること一週間前――放課後の帰り道すがら、京子はお気に入りのロックバンド〈ルシフェル〉の新譜を探しに、いろんなCDショップを巡っていた。

 秋めいてきた今日この頃、少し肌寒さを感じた京子はクシュンとくしゃみを一つした。


「へっへっへ、苦労したけどブツは手に入れたぜ」


 京子は一人つぶやく。

 いつもなら、相方の麗子がツッコミを入れてくれるのだが、今日に限って予定があるらしかった。

 麗子とは小学校低学年からの付き合いだ。

 家庭環境が悪かったので、麗子はグレてヤンキーになってしまったが、根は良い奴なのだが、京子のことになるとキレやすい。

 中学の時、京子をいじめていた男子の右目をコンパスで抉ろうとしたことがある。もちろん、京子が止めに入ったのだが。それ以来、京子に手を出すものはいなくなった。

 麗子は、かねてから勧誘されていた女だけの暴走族の特攻隊長になった。

 京子にその話をすると、


「暴走族って、水疱瘡の仲間?」


 と、来たもんだ。

 だが、京子はそれで良い。

 京子は麗子が守ると決めたのだ。

 麗子は、すかさずツッコミを馴れない関西弁で入れる。


「天然が、何言うてんねん!」


 麗子の高度なツッコミが理解できない天然は、不思議そうな顔をする。


「麗ちゃん、何でいきなり関西弁なの?」


 恥ずかしくなった麗子は顔を赤らめ、


「もういい!」


 と話題を強引に打ち切った。


 そんなこともあったな、と京子がぼんやり考えていた時――


「あら、アレ何かしら?」


 彼女の十数メートル先に光る物体が現れた。

 時刻はもう、夜の七時を回っている。

 門限は特別、決まっていないがあまりに遅いと母親が怒るだろう。

 好奇心旺盛な京子は螺旋を描きながら浮遊する光体を追いかけて、薄暗い路地裏へと足を踏み入れた。

 その場所はバック・ベアが出現した件の工事現場から、あまり離れてはいない。

 チカチカと点滅するネオンが、一頭のドーベルマンに似た漆黒の犬を浮かび上がらせる。

 そのドーベルマンは通常のサイズより、二周りは大きく、一対の剣歯を有し、双眸はザクロのように赤かった。


「ご苦労だったなピクシー。その娘が今日のエサか?」


 漆黒の魔犬は人の言葉を喋った。


「左様でございます。ヘルハウンド様」


 ピクシーと呼ばれた昆虫の羽根をはためかす小妖精は、うつむきながら主人へと答えた。










作品が王猫だけなので、時間があれば土、日に新作アップします。


元、勇者がアンデッド最弱のスケルトンになって、復讐のために不死王リッチを目指す物語か、


宇宙人の女の子が惑星観察レポートのために、地球人と恋人になる物語か、


いろんな悪夢を解決する探偵少女の物語かの、どれかで迷ってます。


も少し、ストーリーを練りたいのですが、勢いで書いて修正するパターンもアリかな、と。



撫苦魔、兵化お待ちしてます。


m(_ _)m


そう言えば、今日の更新音楽はビヴァリー・クレイヴェンのプロミス・ミーと、モーリス・ホワイトのアイ・ニード・ユーでした。


ビヴァリーとかイギリスの歌手なのに、フィリピンに社内旅行行った時に、現地で聴いて感動したっけ。


現地の人に、フィリピンの俳優に似てると言われ微妙な気分に。


でも、フィリピンならモテるかもね(笑)


ではでは(ΦωΦ)ニヤリ









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