表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

272/632

炎帝竜のピアス 32

 

 全身の骨が砕かれている。

 クリムゾンの締め上げが強烈で、反撃できない。

 クソったれ、が。

 アスタロトの使い魔のくせに、強すぎる。

 まだ、俺の力ではコイツを御することは、できねぇのか?

 弱音を吐くんじゃねぇ!

 俺様は、ベルゼビュート――魔界の帝王になる男だ。

 もう、負けるのも踏みつけられるのもイヤだ。

 なら、クリムゾンを倒すっきゃねぇ。

 蛇モドキが小賢しい。

 新たなギフト〈蝿の王〉――俺様をさらなる高みに連れて行ってくれ!

 俺様は、ベルゼビュート――〈蝿の王〉ベールゼブブと、魔界の大公アスタロトの間に生まれた悪魔のエリート。そう、周りの奴らは言いやがる。

 この俺が望むのは、平和だ。

 ただ、俺は仲間とばか騒ぎできる日々を送りたかった。母であるアスタロトは、俺に英才教育を施すためだけに、かつての仲間を皆殺しにした。

 こんな理不尽なことが、まかり通るなどあってはならない。

 アスタロトにとって、弱者は使い捨ての駒に過ぎない。だから、俺は強い仲間を探した。

 一人目は、双剣使いのオセ――奴は、ギフトを持たない獣人系の悪魔だが、剣の腕前だけで72柱の魔神――いわゆるナンバーズにのし上がった人物だ。

 二人目は、レオナール――サバトを取り仕切る古代の魔神バフォメットと魔女の間に生まれた半人半魔で、ギフト〈ラスティ・ネイル〉の麻痺毒の効き目は強烈だ。

 俺の国盗りに協力してくれる、頼もしい味方だ。

 この俺が――いや、俺様が魔界の帝王になれば、悪魔らの抗争も止まるだろうか?

 少なくとも、アスタロトには仲間に手出しはさせない。それぐらいの権力を手に入れなければ、俺が俺であるための理由などない。

 だから、クリムゾン如き、使い魔でつまづいている暇はねぇ。

 俺様は、魔界の帝王になる男だ。

 バールゼフォンと共闘したとはいえ、サタンを倒した俺様にこそ玉座が相応しい。

 待ってろよ、アスタロト。

 クリムゾンを降して、貴様を這いつくばらしてやる。







後で、書き足します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ