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幕間――予測できぬ未来

 

 ティル・ナ・ノーグには様々な異界の住人が住んでいる。

 妖精や魔獣や女神や悪魔らも、例外ではない。

 どこから来たのかも、どういう理由で、ここを住処に選んだのかもわからない。

 神になれぬ存在が迷い込む場所とも。

 それが影の国と呼ばれる妖精界と魔界の狭間にある世界である。

 京子の住む人間界も狭間にあるが、影の国はティル・ナ・ノーグの地下に位置する。


 そんな滅多に人が訪れることのないレゾバの洞窟に住み着く老婆どもがいる。

 託宣の魔女、グライアイどもだ。

 ティル・ナ・ノーグに起こる災厄を予知するが、今までは英雄クー・フーリンの活躍で何とかなっていた。

 奇妙で不気味な老婆たち――グライアイの印象はそれだ。

 共に腰までの長い白髪で、粗末な薄布を巻いた姿をしている。

 長女のペンプレードーは顔の真ん中に、一つ目を有する魔女で、左耳には赤いルビーのピアスをつけている。

 次女のニューオーは、これまた顔の真ん中に鼻だけを配置した魔女であり、左耳にはサファイアのピアスをしている。

 三女のデイオーは、またもや顔の真ん中に口だけが存在する魔女で、左の耳にトパーズのピアスがあり、彼女らを見分ける時はピアスの色で確認する。

 なぜなら、グライアイたちは目・鼻・口を三姉妹でシェアしているからだ。

 例えば、ニューオーが喋る時にはデイオーに触れると、鼻と口が入れ代わり、言葉が紡がれるのだ。

 単体では、グライアと呼ばれ、ティル・ナ・ノーグでは忌み嫌われている。

 それは彼女らの予言が破滅や災厄などの凶事がほとんどで、高い的中率を誇っているからなのだ。

 そこへ、一人の背の低いヒゲを生やしたドワーフが現れた。


「おや、久しぶりだねえ、鍛冶神ゴブニュ。キッキッキ、一体何の用だい?」


 ペンプレードーがデイオーに触り、顔の真ん中に口が出現し、言葉を発する。


「件の猫の行く末が気になってな」


 次にニューオーが長女に触れ、口を出現させる。


「少なくとも、聖剣はともかく、神槍の目覚めは、はっきりしておるよ。クックック」


 デイオーがニューオーに触れ、口の所有権を取り戻す。


「ケッケッケッ、もし今、クー・フーリンが死んだら、あの猫は魔界のみならず、妖精界をも滅ぼす存在となるやも知れぬねぇ。神にも魔王にもなれる猫なんて、どの世界でも持て余すだろうさ」

















予言の魔女グライアイ――不気味ですねぇ。


作者は、お婆ちゃん子なので、あまり老婆をいじったような表現はしないよう心がけてるつもりです。


幕間、挟みすぎかなと思いつつも、物語が中途でダレないよう変化をつけていきたいと思います。


武熊(´(ェ)`)、豹火(ΦωΦ)お待ちしてます。


m(_ _)m


今日は、アニメ ARIAの曲、ウンディーネを聴いて、癒されてました。


牧野由依さんの声が素晴らしい。


ARIAの舞台は宇宙なんですけど、水の星にテラフォーミングして、イタリアのようなゴンドラに乗る少女たちが、ウンディーネと呼ぶゴンドラ乗りになるためにがんばるお話です。


癒やされます。


スピラーレ、シンフォニーも良い曲。










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