幕間――イルマと獅子と赤帽子 23
サブナックを、でこピンで倒したグフ。
気絶した獅子は、愛馬ペイルカイザーが回収し、ビフロンズへとデリバリーした。
目覚めたサブナックは、折れぬ魔剣アラストールの調達を、ビフロンズへと任せるのだった。
一方、イルマのキスを受けたグフは、顔を真っ赤なトマトのように染め、斧リサを放置したまま気を失った。
目覚めると、ひざ枕状態のイルマが若干、顔を赤くしていた。
気まずい沈黙を打破するため、イルマはレッドキャップに話題を振る。
「と、ところでグフ――斧リサは、どういう経緯で手に入れたのだ?」
「……リサは、ジイちゃんにもらったんだ。オラが、まだグリフォンだった頃の話だ――」
珍しくグフは悲痛な顔をした。
「そのことだが……そもそも、グリフォンからレッドキャップに変われるものなのか!? 種族自体が違い過ぎるし、聞いたこともない」
イルマの疑問は、最もだ。
最強の魔獣の一角であるグリフォン。
自身が倒した敵の血を、帽子に塗りたくる邪悪な妖精。
「そっただこと、オラに言われても困るだ。気づいたら、レッドキャップになってたし……」
「そのことなら、私が説明できると思うわ」
存在を忘れていた斧リサが、注意を引くように話だした。
後で、書き足します。




