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幕間――イルマと獅子と赤帽子 21

 

 バキリ!!


 大剣フルンティングがグフの怪力に耐え切れず、剣身の中ほどから、真っ二つに割れる。勢いそのまま、レッドキャップの中指は、サブナックの眉間へと炸裂し、剣獅子は弾き飛ばされた。


「へへっ、どんなもんだい。オラのダイナマイトでこピンは!」


 さすがのサブナックも、グフがこのようなふざけた攻撃をしてくるとは、思ってもいなかった。

 まさか、相対したレッドキャップが魔獣グリフォンの能力を有していたとは、夢にも思うまい。

 イルマでは、手も足も出なかったサブナックを下したグフに、彼女は戦士としての尊敬の念を抱いた。

 当のグフは、鼻クソをほじくろうとするが、地面へと滑り落ちた斧リサが、早く拾えと抗議の声を上げる。


「こっの、くそグフ! 鼻クソほじくる暇があったら、あたしを拾わんかい!」


「リサは、いつもウッセーな。鼻クソぐらい、良いでねぇか?」


「鼻クソも耳クソも血が出るまで、ほじれ! だけど、それを触った手で、あたしに触れるなっちゅうのっ!」


 斧リサは激おこである。

 一方、気絶したサブナックの手首をペイルカイザーが咥え、器用に馬上に放り投げると、送還の魔法陣を蹄で描いた駿馬と剣獅子は魔界へと消え去った。

 この敗北を期に、サブナックはレッドキャップのグフに勝つことを目標に掲げ、天然理心流をさらに上の段階へと引き上げる。

 好敵手の出現に、剣術を高みへと押し上げようと努力するサブナック。

 グフとの再戦は果たせるのだろうか。







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