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幕間――ルー・フーリン強化週間 25

 

 黒猫王子は、すたすたと壁際で動けないラニーサの元へ行き片膝をついた。


『聴こえているか、俺の声が? 回復魔法を掛けてやるから、黒幕が誰か教えろ!』


 ラニーサは気力を振り絞り、首を縦にうなずいた。


『そうか。ネミディアのロスアルザのババアか』


 ネミディアの部族長であるロスアルザは、人間界風にいう、合法ロリババアであった。

 敵はフォモール族だけではなかった。

 やれやれ。

 だが、ルー・フーリンは自身が狙われることに関しては許容している。

 なぜなら、誰も黒猫を害することができる者など皆無であったからだ。


『殺意が俺に向いてる内は、まだ良い。それより、俺を王太子に指名した父上が狙われる事態だけは、避けなければ』


 黒猫は右手の肉球を、ラニーサの顔にかざす。


「〈ディアン・ケヒト〉!」


 ルー・フーリンが上級回復魔法を発動させる。

 これは、妖精にしか行使することができぬ回復魔法だった。

 黒猫の肉球から、迸った緑の治癒の光りは瞬時にラニーサの顔を元通りにしてしまった。


「何と、ルー・フーリン殿下は上級治癒魔法までも扱えるのか!?」


「さすがは、次代の妖精王となられるお方だ!」


 ラニーサはルー・フーリンの言を、すべて信じていたわけではなかった。

 精々、痛みを止めるくらいの回復魔法は施してもらえるかも知れないと思っていた。

 が、彼はラニーサの火傷で原形を留めていなかった顔を修復してくれ、全身の痛みを取り除いてくれた。

 王子を殺そうとして返り討ちにあった彼女は、その場で首を刎ねられても仕方がないと思っていた。が、黒猫はそうしなかった。

 命を救ってもらい、火傷で激痛に苛まれていた顔も治してもらった。

 完敗だ。

 投獄は免れないかも知れない。


『殿下……私の処分は、どのように?』


 ラニーサも自身の言葉を、風魔法で黒猫に届けた。


『まぁ、お前もロスアルザに命令されていたのだろう? 今回は不問にする。どのみち、お前程度の刺客が百人集まろうとも、俺の敵ではない。が、次はないと肝に銘じておくのだな』


 命を狙った相手を許す度量に、ラニーサは妖精王の器を感じた。

 彼ならば、ティル・ナ・ノーグを正しい方向へと、導いてくれるだろう。


『殿下の寛大な処置に感謝を……』


















最近は海外ドラマ、FBI を 観てます。


ストーリーの勉強になれば良いな、と思いながら。


主人公ではない、ジュヴァルさん が カッコ良い。


今日は、なぜか 洋画トップガン の 曲


チープ・トリック の マイティ・ウイング


が 聴きたいです。


トムが着てたような、トップガン・ジャケット


が欲しい。







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