炎帝竜のピアス 24
「がああああっ!」
荒れ狂う一万度の火炎が、キメラ化したベルゼビュートを焼き焦がす!
超至近距離からのブレスの直撃である。
六千度を上回る超高温に、さらされたビュートの身体は瞬時に炭化して行く。
地上では、レオナールとオセが心配そうに見守っていた。
主のピンチに駆けつけたくとも、彼らには空中に浮かぶ手段がない。
さらに周囲は火の海となっており、自身の身を守るだけで手一杯だ。
「クソッ、天使であった頃なら、翼で飛べたというのにっ!」
舌打ちするオセ。
悪魔に堕天したことへの後悔はないが、戦闘面での能力の低下は、どうにもならない。
「そうね。飛翔能力を持つ、魔獣をテイムして騎獣にするかしないと、上空では戦えないわね」
レオナールもオセに同意する。
彼は、サバトの太守たる大悪魔バフォメットと魔女との息子で、俗にいう半人半魔であった。いわゆる後見つきの魔人なのだった。
ベルゼビュートは、半人半魔に対して差別意識がない。悪魔のエリートとして、生を享けたベルゼビュートだが、皮肉なことに彼は平和主義者だった。
サタンの討伐に参加したのも、自身が帝王となれば、すべての諍いの抑止力になると計算した上での事だ。
何より、ベルゼビュートは大事な友人を奪われることを危惧していた。
弱ければ、すべてが奪われる。
アスタロトの言葉は、真実だった。
ゆえに、ベルゼビュートは力を渇望する。
しかし、クリムゾンの圧倒的な火力に心が折れる寸前だった。
(今の俺では、クリムゾンに勝てない! また、俺はすべてを奪われるのか!? せっかく、できた部下も誇りも、すべて奪われてしまうのか!?)
仕事探しながら、がんばって更新します。
評価、いいね、ブクマ、感想 待ってます。
映画 ロッキー4 の サントラ聴いて
元気だそ!
負けるな、俺!
がんばれ、俺!
お疲れ、俺!
お帰り、俺!
ペットショップ・ボーイズ の ゴー・ウエスト
聴きたくなった。オリンピックの曲だったっけ?




