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幕間――イルマと獅子と赤帽子 18

 

 新たに召喚した大剣フルンティング。

 こちらは、魔界のサイに似た肉食の魔獣ベヒーモスの剛角から、削り出された一品だ。

 これならば、グフの持つインテリジェンス・ウエポンとも渡り合えるだろう。

 トリッキーな攻撃に、ずば抜けた戦闘のセンス。強者を求めて、ティル・ナ・ノーグへと赴いた自身の判断は間違っていなかった。

 蚊帳の外のイルマは、何とかサブナックへ一太刀なりとも浴びせる機会がないか窺っていた。彼女の場合は、得物がウォーハンマーなので、叩き込むと言った方が正しいか。

 緑がかった銀色の光を放つミスリルのハンマーは、彼女のメイン武器ではないが将来、鍛冶の神を目指すのなら、筋力のアップは必須の課題だった。

 鍛冶神ゴブニュの技を受け継ぎ、後世に残す。

 それが彼女を育ててくれたゴブニュへの恩返しとなるだろう。

 だから、こんな所で魔界の悪魔相手に苦戦している暇はないのだ。

 意を決したイルマは、かなり強引にグフとサブナックの間へと割り込む。


「貴様の相手は私だ、サブナック!」


 全体重を乗せた必殺の一撃。

 サブナックは軽く、フルンティングでイルマの攻撃を捌くと、返す刀で彼女の肩口を斬り裂いた。


「ぐっ!」


 イルマの右肩の装甲が破壊され、鮮血が飛び散る。


「小賢しい蝿が、邪魔をするなっ!」


 水を刺されたサブナックが、イルマを冷たく見下ろす。

 それを見ていたグフの三白眼が怒りに染まる。


「こんのライオン頭め、オラ、もうトサカに来ただぞ!」


 グフは激おこだった。

 自分の目の前で、誰かが傷つくのはイヤだった。

 祖父が魔界から来た悪魔に殺された時、何もできなかった。

 力がなければ、誰も守れない。

 そんなのは、絶対にイヤだ。


「トサカに来たら、どうだと言うのだ!」


 嘲笑うようにサブナック。


「ブッ潰す!」








すいません。右手首痛めてて、更新できませんでした。

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