表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

166/629

炎帝竜のピアス 22

 

 雷獣レベンドーラの蒼雷をまとったアウルベアの剛腕を振るうベルゼビュート。

 さらに、魔狼フェンリルの爪撃がクリムゾンの胴体に炸裂する!


「がはっ!」


 ベルゼビュートを侮っていた炎帝竜の反応が一瞬遅れ、フェンリルの魔爪の一撃を喰らい、吹き飛ばされるクリムゾン。


(さっきまでとは、スピードが段違いだ。まさか、魔獣の能力を使いこなし始めてるのかっ!)


 驚愕するクリムゾンを、さらに猛追するベルゼビュート。

 マンティコアの毒尾が急激に伸び、炎帝竜の右眼を刺し貫こうとするが回避。


「チッ! やはり、空中戦じゃ分が悪いか。なら!」


 舌打ちするキメラの悪魔。

 ならばと、魔力を暴走させ邪眼状態にし、一時的に身体能力を急激に高めるベルゼビュート。

 瞳が紅く染まり、金髪緑眼の悪魔の全身が強化される。

 身体中がきしみ、心臓に多大な負荷が掛かる。

 ビュートの唇から血の筋が垂れ、乱暴にそれを拭う。


(保ってくれよ。奴をぶちのめす間だけで良い)


 再度、突撃を敢行するベルゼビュート。

 今度は油断なく、身構えるクリムゾン。

 モード・キマイラを発動させたままの悪魔と、超高温のブレスを吐かんと待ち構えるファイヤードレイク。

 それをルシドラシルの樹上から観戦するアスタロトとブロケル。


「どうやら、うちの息子は目覚めるのが遅いようだな」


 能力開花の遅延を皮肉るアスタロト。


「どういうことですかぁ?」


 意味が理解できないブロケルは、率直に主人に尋ねる。


「ベルゼビュートが、寝坊助というだけの話だ」


「はぁ?」


 主の話の大半を理解できないブロケルは、気の抜けた声を発した。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ