炎帝竜のピアス 11
「見つけた!」
蛇竜エキドナが大地を索敵していると、彼女のピット器官に反応があった。
一本の木に擬態しているが、間違いない。
敵だ。
「よくやった。さすが私の娘だ!」
木の眼前に優雅に降り立つ、アスタロト。
赤い大蛇をひとしきり撫で終えてから、左腕に回収する。エキドナには、アスタロトにもしもの時があったら戦ってもらわなければならない。特に、魔王衆の誰かと事を構える時が来れば、娘には大いに活躍してもらうつもりだ。
「さて、集団催眠の手際は見事だったと褒めておこう。だが、紅の女帝にケンカを売るのは感心せぬな。とりあえず、化けの皮は剥がせてもらうぞ!」
アスタロトの髪から伸びる黒蛇の眼が紅く染まり、攻撃形態メデューサとなる。
擬態した悪魔は逃亡を図るが、そうは問屋が卸さない。
黒蛇どもは十字架よろしく、手・足・首を拘束し馬の頭部を持つ人型の悪魔を捕らえた。背中には、孔雀の羽が見える。
「貴様が首謀者とはな。これしきの手勢で、魔界四大実力者を制圧できると思っていたのか、アドラメレク!」
「離せっ! 何の事だか、さっぱり分からぬわっ!」
「往生際が悪いな。良かろう、お仕置きの時間だ」
美貌の残虐公爵は、ニヤリとした笑みを浮かべた。
すいません。疲れて、寝てました。
今日の更新音楽は、ワークシャイ の
ドリーム・ストリート です。
健康のために、桑の葉茶を飲み始めました。
うーん、苦い(笑)




