炎帝竜のピアス 10
射出されたアクア・ジャベリンは、かなりの精度で百数体の下級悪魔に炸裂した。
大抵の悪魔はジャベリンによって消滅したが、無傷な者は、アスタロトへと向かっていた。
ブロケルは再度、ジャベリンを展開しようと新たにフィナンシェを頬張っていた。
プリンは最後に取っておくようだ。
ベールゼブブが姿を消した幹の上で、本来のアスタロトへと戻った彼女は、ギフトを使って首謀者をあぶり出しにかかっていた。
「ラプンツェルを起動。索敵モードへ。ターゲットを発見次第、攻撃形態メデューサへと移行」
アスタロトの漆黒の長髪は無数の蛇へと変貌し、集団催眠を引き起こした悪魔を探り当てるよう動き回った。
「ママ――あたしに任せて!」
一匹の赤い大蛇と化したエキドナが、ルシドラシルを駆け降り、首謀者を探しまくる。
エキドナは、アスタロトとクリムゾンの娘であった。
性に奔放なアスタロトは幾人もの悪魔と交わり、子を成している。中には、存在すら忘れている者もいる。
ベルゼビュートとエキドナは、アスタロトの中でも別格だ。
異父兄妹だが、別に仲が良いわけではない。
ただ、単にベルゼビュートの野心を、エキドナの攻撃力をアスタロトが気に入っているだけである。むしろ、紅の女帝は彼らを配下にしようと企んでいた。
アスタロトの血族による魔界の支配。
それこそが、彼女の夢見るビジョンであった。
血族で逆らう者は殺せば良い。
彼らはアスタロトの駒に過ぎないのだから。
眠れないので、もう一話アップ!
ラファエルとアストリッドおもろいなー。
海外ドラマ大好きな作者です。
犯罪ゆーたら、マイケル・ジャクソン の
スムーズ・クリミナル が 聴きたくなるなぁ。
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(/ω・\)チラッ




