134/632
炎帝竜のピアス 8
魔界樹ルシドラシルの周辺に、無数の下級悪魔が集っていた。
ブロケルの眉間に皺が寄る。
百体やそこらなら、ブロケルでも対処はできる。
が、敵は数千の集団であった。
「げはちょ〜ん、マジでか!?」
あまりの敵の多さに、素のブロケルが顔を出す。
頬と頬をサンドし、変顔となる。
虚ろな目は、さながらゾンビを連想させた。
(どうやら、集団催眠っぽいですねぇ。下級悪魔だけに、可及的速やかに排除しなくてはっ!)
ブロケルのダジャレも絶好調である。
とりあえず、少しでも戦力を削がなければならない。
アスタロトが本気を出せば、軽く殲滅できるだろうが、魔力を大幅に消費してしまう。
ならば、全ストックを放出しても、この下級悪魔らを撃退しなくては。
「呼ばれて飛び出て、やって来ました。ブロケルちゃん! 魔法少女ブロケルちゃんに、歯向かう悪い子はいねが〜!」
なまはげと魔法少女が微妙に混ざったブロケルは、黒いパラソルを亜空間から取り出した。
ブックマークと評価、お願いします。
モチベーションがブチ上がります。
m(_ _)m




