炎帝竜のピアス 6
ベルゼビュートが魔獣らから獲得した能力は、いずれも近接攻撃向けの物だった。
いや、唯一遠隔からの雷撃という方法はあるが、コントロールが難しく、使いあぐねていた。
魔界に生息する一角獣の獅子、レベンドーラの雷撃しか今のベルゼビュートには、攻撃手段がなかった。
『能力を持っていたとしても、使いこなせなければ意味がない』
とは、彼の母アスタロトの言である。
魔界の大公という権力者であり、四大実力者の一人。スカル・キャッスルの城主で、ベルゼビュートの実の母にして、炎帝竜クリムゾンを圧縮したピアスの保持者。かつては、尊敬し憧れてもいた。彼女がビュートの友人らを虐殺するまでは。
クリムゾンが息を吸い込み、ブレスを吐く体勢に移行する。
ベルゼビュートは急いで、後方へ翔んだ。
グリフォンから奪った飛翔能力である。瞬時にビュートは二百メートルほどの距離を取る。おそらく、ブレスは広範囲に及ぶだろう。だが、直撃しなければ、どうということはない。
回避に専念するのも、策の一つである。
ファイヤードレイクが首を巡らし、超高熱のブレスを吐き出した!
クリムゾンのブレスは広範囲に拡散し、スカル・キャッスルの屋根を焦がし尽くす。
壁を形成していた無数の人骨や獣骨も溶け、奇怪でおぞましいタペストリーを作り上げる。
かすかに、こびりついた肉片などが、どろどろに溶け、異臭を放つ。
熱気はベルゼビュートや、地上に駆けつけたレオナールとオセをも襲う。
「くっ、さすがは六千度の炎――熱気だけで溶けそうだ」
「フハハ、何を言っている。まだ、千二百度のブレスしか、吐いておらぬぞ」
八百度から千二百度は、岩石が融解する温度である。
さらなる、高温のブレスを攻撃手段に持つ、クリムゾンに対してベルゼビュートは恐怖を抱くのだった。
後で、書き足す予定。
眠い。m(_ _)m
こんな時は、ジェレミー・ジョーダン
の ウォナ・ガール を 聴くんだ。
確か、ビバリーヒルズ青春白書か何かの曲だったな。
ブクマ、評価お待ちしてます。(≧∇≦)
(/ω・\)チラッ
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