10.スチルの彼
美波とスチルの彼とのお話。
入学式の前日談です。
フリマまでもう少し(;・∀・)
入学式前日
私は明日の準備をしているとシャーペンの芯が無いことに気付いて買い物に出掛けようと外出の準備をして、一言声をかけてから出発しようとカフェのオープン準備をしている親の所に向かった
カフェの入り口に向いていた両親に声をかけると振り替えられ、ちょうど良かったと言われて両親の影に隠れて入り口にいた青年の紹介をされた
「オープンしたらうちで働いてくれるバイトの子だよ、裕くん、こちら私達の娘の美波です。君と同い年で今年から同じ学校に入学から、引っ越したばかりで周囲の子とはわからないことも多い。困ってたら助けてやってくれるとこちらも嬉しいな」
「佐原裕です、よろしく」
青年は軽く会釈をした。
サラサラな天使の輪が見える黒髪の青年は深緑の眼鏡をかけており、つり目だ。
よく見ると左目の目元にホクロがある。
(格好良い人だわ…すごくイケメンってわけではないけど好みかもしれない…)
「松田美波です、私も放課後にカフェを手伝おうと思ってるの、こちらこそよろしくしてくれると嬉しいわ」
初対面の同級生に笑いかけるのもなんだか照れ臭いが、せっかくの縁なので精一杯の笑顔を相手に送った
両親にはカフェで働いても働かなくても良いと言われ部活やバイトも考えていたけれど、せっかく両親が夢を叶えてお店を出したのだから応援したいと思って放課後はバイトという形でカフェで働くことに決めていた。給料を貰う分しっかり働かなくては…
「ところで美波、何の用だったの?」
(あ、そうだった)
母に話しかけられて当初の目的を思い出す
「シャーペンの芯が切れていたの、明日は授業が無いから使うかはわからないけど今後必要だろうから買いに行こうと思って…ついでだから周辺も見たいと思ってはいるのだけれど…」
(引っ越したばかりで何処に何があるのか、回りの環境がわからないのよね…)
それを察したようで、父親が考える素振りをする
「うーん…周辺を見るのは問題ないが、目的のお店はわかってるのか?」
「駅前に100円ショップとかコンビニでもあればそこで買おうかと思ってるのだけれど、あるかしら?」
「あー、それなら駅前の商店街にありますよ、これから駅まで向かうので俺で良ければ案内しましょうか?」
両親と話していると、佐原くんがありがたい提案してくれた
「もうお店での話は大丈夫なの?」
「今終わって帰るところだったから問題ないですよ」
「それなら、すみませんが案内お願いします」
こうして私は佐原さんと駅まで向かうことになり一緒に店を出た。
改めて考えると、同級生のしかも初対面の異性と二人で歩くなんて少し気恥ずかしくなり声をかけるのを躊躇っていると急に相手が話を振ってきた。
「松田さんは引っ越したばかりならそこの公園は入ったことあるのか?」
「荷ほどきと片付けで今日まで過ごしてたから無いのよ、大きい公園だなとは思ってたのだけれど何かあるの?」
「丁度もうすぐ噴水が出る時間なんだが、急ぎでないなら見に行かないか?」
「ええ、ぜひ」
(噴水かぁ…特別変わったものではないと思うけれど水が流れる様子はなんだかキレイで好きなのよね)
二人で公園に入り奥に進んでいくと、桜の木に囲まれた広場の真ん中に、天使の石像がふちに飾られているお城の庭にありそうな大きな噴水があった
「物語に出てきそうな素敵な場所ね…不思議、たったこの場所だけでこの街が好きになりそうだわ!教えてくれてありがとう」
佐原くんにお礼を言うと目線を反らされ、気に入ったならよかったと小さな声で言われた。
(でも何故わざわざ教えてくれたのかしら?)
「噴水の出る時たまに虹が出るんだが俺は金色の虹が見たくてたまにここに来るんだ」
「虹と言ったら七色ではなくて?」
「もちろん七色の虹も見られるが、金色は願いが叶った時に見えるなんて言われている」
(願いが叶った時に…)
「見たら願いが叶う、という訳ではないのね」
「他の色でも意味があるが…」
そう言いかけられた時、噴水が勢いよく水を流し始めうっすらと黄色の虹がかかった
「黄色か、松田さんにはぴったりかもな…」
そう静かに笑いながら言った佐原くんの顔や噴水、黄色の虹が何故かすごく頭に焼き付く感覚がある…
でも、私にはぴったりとはどういった意味の虹なのだろう?
疑問を浮かべた顔をした私に続けて意味を教えてくれた
「黄色は出会いの祝福だそうだ、黄色を見たあとは素敵な出会いがあるとか無いとか…引っ越したばかりならぴったりかなってさ」
(この場所を教えてくれた貴方との出会いもだけれど、直接言うのは恥ずかしいわね…)
「それなら明日も良い出会いがありそうね」
5分ほど噴水が止まるそうなので、それを見届けてから私達は駅まで向かって用事を済ませて分かれたけれど
頭に焼き付いたあの光景が、目を閉じると鮮明に頭に浮かんできた
◆ ◆ ◆
(あのときはこれが一目惚れなのかしらと思ったけれど…)
「どう考えてもオープニングじゃない!」
真紀と出会った日の夜、思い返した私は自室の別途に倒れ込み枕を顔にばふっと押し付けながら叫んだ。
段々長文になってきた気がしますが、なかなか難しいですね(´・ω・`)
次回はフリマ!




