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君に再会するまでのX X年間  作者: ふくろう亭
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48 夏がおわり そして

 「先輩、大学はどこに行くんですか、東京ですか、それとも京都ですか」

 いきなり高木さんが尋ねてきた。どうしてそんなことを聞くの、とは言えないな。

 「まだ決めてはいないけど」

 「けど……」

 「多分東京には行かない」正直なところを答えなくちゃね。

 「どうしてですか、先輩なら東大だって楽勝でしょ」

 「別にネームヴァリューで行くわけじゃないし」あそこは確かに日本一なんだろうけど。

 「偉くなるために勉強してるわけじゃないから」俺は腕の良いドクターに成りたいだけなんだ。

 「じゃあ神戸にずっといたっていいじゃないですか」神戸?ああそうか、そういう考えもありかな。

 「だめですよカイチョー、そんな口車に乗せられちゃ」近藤さんは違うのか。

 「京都行きましょ、京都。なんたって千年の都ですよ、レベルも高いですよ、東京みたいにトップ争いなんかもなくてのびのび勉強出来ますよ」

 「まあまあ二人共落ち着いてね、少なくとも関西には収まりそうなんだから」王さんなだめ役に入ってくれるとは。

 「だから大阪もいいんじゃないの。レベル高いし結構将来有望ですよ」なんだよ、割り込んだだけか。

 「君ら自分の志望校の都合で言ってるだけやないか」

 「「「あたりまえです」」」ハモられたよ。

 なんで突然こんな話題になったんですかね。

 「皆んな志望校バラバラなんだね」なんとなく同じ所に行くのかな、なんて思ってたんだがどうも違うらしい。皆んな国立一期志望か優秀じゃないか。そういえば池田さんがいないな。

 「まだレストランで打ち合わせしてます」ケーキをつまみながらか。肥るよ。

 もうすぐ二学期だものなあ、受験生としては志望校を決めて行かなくちゃいけないよね。文化祭だ対抗戦だなんて浮かれてちゃいけないわな。「それは良いのです、皆んなで一緒にできて楽しいから」今日の高木さんは能弁だ。

 「学校は違ってもこんなふうに一緒に活動出来てよかったです。でも大学となるとこんなふうには出来ないような気がして。今度こそ先輩と同じ学校にって思ってもさすがに限界があるし」いかん、ちょっと涙目モードだ。

 「あっ、泣かした!」なんんでやねん、俺なんにもしてないぞ。まあまあ皆んなお茶でも飲んで落ち着こうね。

 「なにしてるんですか、打ち合わせサボって。あーお茶飲んでなにまったりしてんですか、カイチョー私にも下さい」突然ノックもなしに池田さんが入ってきた。打ち合わせはどうなったんだよ。

 その後はどこからともなく煎餅などのしょっぱい系のお茶請けが出てきてお茶会になりました。

 しかし進学先を決めなきゃならんのは事実だよな。うーん、なんとなくだが京都なんかいいよな、住んだことないし。そういえば前世でも京都は長期に滞在したことがなかったな。東京でさえ一月ぐらいならいた事があったし、サラリーマン時代には結構出張で行ってたしな。

 そんなことを漠然と考えながらダブル合宿の夜はふけていった。

 二学期に入ってからは進路指導に対しては京大志望ということで通してはいた。

 部活は秋の県大会で負けたタイミングで引退。生徒会も当たり前にお役御免ちゃんと立候補者も出て選挙になっていました。

 ちなみに文化祭は去年以上に盛り上がりました。N高との対抗戦は野球部とテニス部が二校戦と称して実施、来年に繋がりそうというところで秋のお祭りは無事終了。めでたしめでたし。

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