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ふき

作者: 花衣の唄

今日は、ふきの煮物を作った。

わたしの憧れの小説に出てくるレシピ!


ふきの筋をすうっとむいて、水にさわす。

それから、花音かのんちゃん特製のだし汁で

クツクツと10分ほど。火にかける。

ここからが問題だった…。


「味がさだまらない!!」

煮物って案外難しいのね、とひとりお鍋にぼやきながら

調味料をアレコレ足していく。

「本のひとはすっごくナチュラルにやってたけどなあ…」


目標は、”元祖おばあちゃんの味”なのだが、

なかなかどうして、思うような甘しょっぱさにはならない。

レシピにはなかったけれど、「ここは”みりん”じゃなくて、

思い切って”砂糖”を」投入。

ドバっと。

入れてみた。

「うーん。イマイチ…。」

明日になれば、もう少し変わってるかも…。


ふきをむくところまでは小説通りだったのになあ…。

ただ、わたしの隣に、「彼」がいないだけ。

和音かずね君って、いったいいつまで待たすつもりなのかなあ!?」

と、再びお鍋に八つ当たりしてみたりもする。

けど、今日の電話の話題、メインは”ふきを煮たよ”!」

で、決まりなのだ!

なにせい、そのレシピがのっている小説をおしえてくれたのは、

和音君なのだから。

そしてわたしはこう言う。

「あの小説みたいに仲良くなれたらいいのにね」と。


「今は会えない時間がふたりの絆を強くしているんだね」と。

わたしは信じている…。

いつかこの恋愛がものすごく盛大に成就することを。

だってそんな気がするから。


『今は会えない』

と、口をつぐむ彼。


けれど、わたしたちは、”見えない絆”で結ばれているのだ!

そう!そんな歌があったっけ…。


今日は朝から料理を作りすぎて、こんな話ができました。

されど、現実は小説より奇なりっ!

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― 新着の感想 ―
[一言] 読ませていただきました。 二人の恋愛が成就すればいいですね。 良い話でした。
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