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初陣

体験版の際、充分に死の驚異に直面し

特異能力の開眼に達していた


Grayグレイの特異能力は右前腕を守備に適応した形状に変化し

複雑な深紅の模様が施されている

常時、微量の蒸気を肘関節から噴出している


右腕は三連擊を容易に防御していた

即座、迎撃体制に移行させ

蒸気を多量噴射、促進力に変換し地面に一撃を成した


ドォォン!


Grayグレイを中心に波状亀裂が奔流する

砂埃が霧散すると軍勢の大半を打倒を遂行していた


Grayグレイ『どんどん来い!』


四方からの剣戟の斬撃、鈍重な斧の殴打の応酬

各々に対応し巧みに回避しながら

攻防を経て全ての討伐を成した


Grayグレイ『ふぅ・・・』


初陣完了の末、右腕の状態を正常化させ

改めて周辺を巡回した際、ある所に着目する


Grayグレイ『何だ?これ』


本殿には御神体を奉納するべき場所に

御札が貼付されていた


歳月の際に風化した襖障子を強引に開錠した痕跡があり

内部の虚空には幾重にも鎖が交差し、床にも鎖が散乱している

Grayグレイは人外の物が既存していたと直感する


『クッ・・ここは?』


常軌を逸した妖気を感知したのか男は上体を起こした


Grayグレイ『お!起きたか!大丈夫か?』


男はGrayグレイを視認した瞬間、抜刀の構え

殺気を充満させならが警戒する


Grayグレイ『待て待て待て!』


Grayグレイは経緯を説明し誤解の弁解を述べた末、和解に至った


『カッカッカ!そりゃすまんかったな』


先程の緊迫感とは乖離した談笑


Grayグレイ『ところで何で参加しようと思ったんだ?』


対話の中、動機の理由へと会話を促した

男は刀を抜刀し、天に翳す


『俺は刀だけでどこまで行けるのか試してみてぇ・・・それだけだ』


現世では到達し得ない野望

動機は至極単純であったが男は真剣に語っていた


『んでお前は?』


Grayグレイ『俺はこの未知の世界を冒険したかった!』


『冒k!?ブッ・・カッカ!気に入った!何かの縁だ恩返しがてらお前の旅に同行願おう』


雑談の最中さなか男はGrayグレイとの同行を提示した


Grayグレイ『パーティーか?早速頼もしい仲間だ!俺はDesmondデズモンド-Grayグレイ宜しく頼む』


Grayグレイは思案する間も無く承諾した


『俺は武蔵たけくら 一刀斎いっとうさい武蔵ムサシって呼んでくれ』


突然、武蔵は対話を中断し

異様な雰囲気の渦中である本殿に接近する


Grayグレイ『そこ不気味だろ?』


武蔵は妖気の残留の権化を把握していた


武蔵(妖刀か・・・)


Grayグレイ『どうした?』


武蔵『ん・・いやなんでもないそろそろ先を行こうか』


中腹から俯瞰すると帰路である後方は地平線まで継続する樹海

虚脱感を孕みながら境内裏の獣道を放浪した

すると広大な沼地により進行は阻まれる


                          -黄泉沼-


沼地の奥地に継続する渓谷に進行を変更する

蛍火と光蘚の光源は神秘的な光景を演出しており

次第に濁流する渓流の淵には瓦礫や石が堆積されていた


周期的に訪れる傾斜によって渓谷は峡谷に昇華し

峡谷を経た対岸は仰角する程の断崖

随所から瀑布が黄河に収束して行く


                          -三途の峡谷-


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