【プロローグ】~とある夏の日の朝、俺の部屋にて~
えーっと、初投稿です。はい。
自己満作品ですが、楽しんでくれる人が居てくれれば良いなぁ…くらいの気持ちで投稿しました←
あ。今回はむちゃくちゃ本文短いですが…そこはどうかご勘弁を。今後長くまとめて投稿しますゆえ←
それでは、何卒よろしくお願いいたします。
・・・・更新頻度は、多分遅めです…。ごめんなさい。
蝉の声が、警報アラートの様にけたたましく鳴り響いている――。鼓膜を叩くこの喧しさは、いつまで経っても慣れるものではない。
激しく襲い来る気怠さと格闘すること約三十秒。未だ未練MAXな布団に別れを告げ、俺はベッドを降りた。
言わずと知れた怠惰の大型連休、夏休み。二度寝しても良し、とりあえずベッドの上から動かずゴロゴロしても良しな素晴らしきその朝に、なぜ俺が、わざわざベッドを後にしたかというと――。
「あ・・・あにき・・・・・。準備、できた・・・・?」
――ノックと共に、可愛らしい女の子が俺の部屋の中に入ってきた。
女の子は俺の目の前まで来ると、こちらの様子を伺うかのような上目遣いになった。その澄んだ瞳と、太陽の光を受けてキラキラと輝く薄くブラウンがかったショートヘアーに、少しドキッとしそうになる。
「あー・・・・。すまん、今起きた」
「はぁ・・・・。早くしないと・・・・知ってる人に会っちゃったらまずいって・・・・」
「大丈夫だって。まだ7時だろ?夏休みにそんな早起きするヤツなんて、滅多にいねーよ」
でも・・・・と、女の子は不服そうだったが、どうやら観念したらしく、渋々といった様子でその場にぺたりと座り込む。
早起きした理由というのも、この娘と一緒に、とある場所へと行く為だったりするのだが・・・・。
「・・・・・・」
改めて、少女を見る。
伏し目がちな目に、とても長いまつ毛。きめこまやかな白い肌と、ショートパンツを穿いているために、目立ってしょうがない華奢な脚・・・・。
儚げな印象すら与える少女の容姿は、どうしても魅入ってしまうような不思議な魅力に溢れていた。
魅入ること、数十秒。
(い・・・いかんいかん・・・・。しっかりしろ、俺・・・・)
自分を戒めたのは、単に、これから行動を共にする女の子に煩悩を持って接しない為に・・・・という訳ではない。
(女だったら誰でも良いのかオマエは!?相手は・・・・)
そう、何を隠そうこの少女――
(俺の弟だぞ!?)
実弟なのである。