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 ものごとが変遷して、明確な変化にあらわれるまでは時間がかかると僕を含め誰もが思っている。(とある有名人の言葉を借りれば) 雷竜 (かみなりりゅう)が隼になったり、ペンギンが飛ぶ力を失うまでには気の遠くなる年月がかかると考える。もっとも、ものごとには遍く例外があることもまた、みんなが知っている。僕の知っているかぎりで言えば、キリンの首がある日突然長くなったり、白い粉をふきつけた死体が動き出すように。



……


 「僕」は「彼女」の肩ほどを抱き寄せた。山なりのなだらかな曲線は、脆く、折れてしまいそうなくらい華奢で、「僕」の胸におさまった身体は、やはり羽毛のように軽かった。

 そのままソファーに横たわって、「僕」は彼女の右の頬にキスをした。そうすると「彼女」は、きまって微かなはじかみののち「僕」の左の頬へ口づける。つぎはあご先を撫でて、すると「彼女」は目を閉じて、「僕」は「彼女」の唇に触れる。腰もとに置いた手をそっとなで上げ、「彼女」へ覆いかぶさる。「彼女」はおどけるみたいに、つやめいた息づかいを吐いてみせた。求めるまま、「僕」の身体は落ちて重なっていった。

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