表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/75

55


……


 僕の意識は回想のなかへまどろむことなく、再び現実へと引き戻された。ふと、久しぶりに掛け時計へ目をやるけど、そもそも何度の日夜を過ごしたか覚えていないから、時間の経過はわかるはずもなかった。

 天井のしみを見つめるのをやめてみると、首の付け根が自分の身体でないみたいに痺れて、温さもまったく感じない。思い切りつねってみても本当になにも感じないから、もしかして、これもまた夢なのかと一瞬本気で期待してしまった。

 むろんなにも進展はない。心なしか少しだけ、回想するほかに思考を差し向けることができるようになれたかもしれない。たぶんもう、彼女たちを悼んではいないからだろうか。

 つまり、僕はもう彼女たちが死んでいた事実に対して嘆き悲しんでいるわけではないのだと思う。それは浅ましく感じる心の変化だけど、紛れもなく僕にとってよい変化だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ