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 僕は戸惑った。それはあの時と同じ「行為の容認」であったのだけど、その由来や原点……言うならば、僕の行動にあたって、シドウへ触れてもいい理由がわからなかった。今しがた、僕と彼女の「なれそめ」を遡っても、この親近感と相反するかのように、まるで出来事が見あたらない。この行為には、まったくもって経緯が存在しないのだ。

 それに気づくなり僕は、体の芯が震えあがるみたいに動揺した。思考が恐ろしいくらい、力のかぎりに記憶をたぐりよせるほどに、つよく輪郭を持ったひとつの結論が見えてきた。

 「もしそうならどうしよう」……なにもかもがそれに帰結する。「戸惑い」の正体は、「予感」として僕のこころをあっという間に支配した。



「ねえ、シドウ」


 きっと泣きそうな声色だったと思う。


「僕はどうして、ここにいるんだろう」

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