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 題名は「ミッシング・ピース (Missing piece)」。つやつやの白い装丁に、黒いパックマンみたいなキャラクターが描かれている。大きな本だけどそれ以外の表記はなにひとつ無く、むしろそれがなかなか洒脱な装いに思えた。ページを開いてみても、白黒の世界に淡々と文字が刻まれるだけで、幼児に読ませる題材として相応しいかはともかく、好奇心をかき立てる外観にはまちがいない。ストーリーはというと、「ラジオ (Largeo)」と呼ばれる表紙のパックマンが自らの欠けた部分を求め、さまざまな経験や出会いを繰り返す、といったもののようだ。書き出しの「だめな人と、だめでない人のために」という一文が妙に僕の心をかき回した。


 熟読のさなか、どこかの扉が、ゆっくりと開かれたらしい。

 たぶんシドウだろう。ぺたぺたと、間の抜けた足取りが近づいてくる。目をやるべきと思ったけど、僕はあえて読書を続けてみた。

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