魔法使いで成り上がり目指したら酷い目にあった

新しい人生を手に入れた自分の物語。

始めは平凡な家庭の子供として生を受けて特に波乱もなく二十歳まで生きて……事故で死んだ。亡くなると神様に出会い神様から転生するか訊かれ転生すると答えると、特殊な能力を貰ってファンタジーな世界に転生。転生したのは獣人や魔物の存在するファンタジーな世界で、ハントン国のレバランと言う裕福な地主の子として産まれた。

だけど…

……家自体は地元で最も裕福な地主だけど、自分の扱いは……親兄弟、家族からも本当に……悪かった。ムカツク。

「気持ち悪い！」

「どっか消えろよ！」

何度も幼い自分に暴力付きで投げ掛けられる罵詈雑言、待遇が悪い原因は……自分の姿のせい。別に醜いとかそう言うのじゃないよ。顔自体の造形は前世よりむしろ良いと思う。少なくとも普通。肉体的に何処か障害を持ってるって事でもない。父親や兄弟みたいなメタボリックな体系じゃない。

……髪の色が雪みたいな白。

親と兄弟達の髪の色は赤か茶色。そんな中で自分の髪色は透き通るような……白髪。白い髪の毛って理由で、産まれて初めて聞いたのは母親の悲鳴、父親からは自分の子じゃないと思ってるのか無視され、兄弟からは暴行を受け、食事場所は別で少ない等々た。

家族との関係は生かしてるだけで感謝しろってレベル、愛情なんて有り得ないと確信できるほど最悪。

髪の色がただ白って理由で辛い生活だった。もしくは兄弟達がブ男だから唯一マシな自分に嫉妬した。此方の可能性も大いにあるかも。

どっちの理由にしてもこんな生活とは直ぐにサヨナラしたい。

二次小説みたいな底辺からの成り上がりをしたい、せめてマトモな暮らしがしたいと思うのは普通だろう。自分には出来る。頑張れば出来る。

ただの現実逃避ではないよ？やれば出来る子なんです的な願望でもない。

自信の源は転生の時に貰い付いた魔法使いになるのに都合の良いチートも持っていたからだ。成り上がりを目指すのも子供の夢想じゃない！

ならこの力で家族を見返す？

いやいや……魔法の力を見せれば掌を返すかも知れないけど、利用なんてさせる気もないから家族には力は見せない。逆に余計待遇が悪くなる可能性も有るからね。

まぁ、本音を言えば…将来的に見下してた相手が自分より遥かに偉くなってる姿を見せ付けて、ドヤ顔で実は有能だったんだわとワイン片手に言ってやりたいってささやかな復讐計画があったんだよね。

復讐心を募らせいずれ来るざまぁの為に家での理不尽な扱いの悪さに耐え魔法の力を隠し続けて幾年。計画より早く家を出た。まだ産まれて七年ぐらいの頃。　　

早い？うん、その、我慢の限界が来てね……兄弟の何人かをブチのめしてちゃった☆

ヤったものは仕方ない。色々頂いてから家を出てようやくマトモな生活出来ると思ってたら、まず町中でも白髪は差別されてオマケに身寄りの無い子供には仕事もない。

折角自由になったのに町での生活は無理だったよ。町の浮浪児になるのも白髪だしキツそう。仕方なく家から拝借したお金で最低限必要なモノを買い揃えて山奥でサバイバル。サバイバル生活しながら魔法の修業を始め……修行を初めて数年後……

修行の成果にドン引きした。

自分にドン引きするほどの修業の成果で一端の魔法使いになったと確信して、本題の成り上がりの為の本格的な旅に出発。　

……旅に出て数ヵ月、人を救ったりと色々やったけど上手くいかない。

魔法の力は自画自賛だけどスゴいレベルなのに上手くはいかない。魔法で病気を治しても、魔法で強い魔物の退治に成功しても…無償の人助けとかをしても…魔法を使う自分は何処で何をしても忌諱な態度を取られる。内心恩知らずと唾吐きたいの我慢してやって来たけど一行に成果でない。

白髪は隠してるから髪の毛が原因じゃない。

数か月後に原因を知った。物凄く初歩的な問題だった。初めはスゴい驚いた。驚いた事に驚かれた。

それは……この世界に魔法使いが居ないことだ。

ある助けた女性にその力は何と聞かれて普通に魔法と答えたら魔法って何と聞き返された。最初その女性だけと思ったら誰も魔法を知らない。魔法がないと知った１０歳の頃。

恥ずかしい！すごく恥ずかしい！ファンタジー的な世界で魔物も居るし魔法も普通に有るとずっと誤解してた。

避けられる原因は魔法使いが居ない。正体不明な魔法の力を使うからだわ。なら多数の人が魔法を使えたら嫌な目線は無くなると、魔法で成り上がる為に魔法を使える人を増やす活動を開始。

「此処と……後二ヵ所ぐらいかな」

魔法使いを増やす営業を続けて幾年。十代半ばの頃。

「弟子にしてください」

ある町で空腹で倒れたのを助けた野心的な目をした浮浪児が弟子にしてくれとストーカーしてきた。何か嫌で断ったけど着いてくる。一年間付けてこられた。

ストーカーの執念に根負けして予定に無かった弟子を取りながらも魔法使いを増やす活動をしている途中。

「力を貸してくれ！」

「共に人々を救いましょう」

魔法の事が世間的に浸透して少し有名になった頃に、何故か金髪のイケメンやら脳内お花畑の美少女の仲間に勧誘された。

目的は……其々人助け。

花畑は兎も角イケメンは胡散臭い気がしたけど、魔法を広めるのに協力するという条件付きで仲間に成ることを承諾。で仲間になってから魔法を披露すると美少女にイケメンが自分達も魔法使いたいとか煩いから、美少女に低レベルな回復魔法を教え、イケメンには見た目は派手だけど燃費が悪くて威力は微妙な攻撃系を教えた。

本人達の要望通りだとこうなっただけで悪意はない。

自分的に初級に分類される魔法だけど弟子も含めて三人が使えるようになり、四人で各地を回って人助けやら魔物退治をする事になった。

その旅の傍らに御花畑にイケメンが自分達が使ってるのは神の奇跡の神聖魔法とか周りに言い出した。まぁ一応魔法の源は神様的なモノから来てるから間違いないかなと放置。

「愚か者どもよ滅びの焔と共に消え失せろデストロイフレア！」

「慈愛の神の恵みよ降り注げヒールノア」

「轟け天の怒り！邪悪を討つ光となれ！ブラスターサンダー！」

……放置してたら悪化したよ。

神聖魔法他にも魔法に勝手に名前を付けられたのは腹立つ。

真似したのか弟子やってる。

何でまだ初級呪文しか使えないのにあんな凄そうな呪文を付けるんだよ？しかも元の呪文と違うから効果が３割ぐらい減ってるんだけど良いのかいな？

何故か見た目だけはド派手に成ってるけど……。

ま、まぁ見た目だけはド派手。何だかんだ弟子も含めて三人は目立つから、魔法の力を広めて魔法使いを増やす事の広告塔としては良い。魔法使いを増やすと言う目的は成功してたし問題ない。

いや…うん…問題大有りか。

四人で旅して何年かした後…基本的には一人の時と同じ様に少し強い魔物とか倒したり、治療して回っただけなんだけどね。

…予想以上に成功し過ぎて魔法使いを拡げる活動が終わる頃には、住んでたハントン国は周辺国の中では弱小国とか呼ばれてたのに…………一大魔法大国に成ってた。自分の成り上がりを目指してたのに何でこんな事になってんだろ？

何で国が成り上がってるんだよ？

あの三人のせい、いや、お陰……か？まぁ成り上がり計画の為にこの国に魔法の事が理解されたのは良いけど……そうなった頃には…

…いつの間にか書き溜めてた私的な魔法の本と共に弟子は失踪。

イケメンは何故か勇者を名乗って何処かに旅立ち。

脳内お花畑は自分の作製した魔法道具を勝手に持ち出し、頭痛い事を散々書いた手紙、用訳すると恵まれない人々を救いますとか書いた手紙を残して消えた。

三人消えて……三人の内、二人が窃盗犯として居なくなる。

数年間一緒に旅したのにお別れしたの胡散臭いと思ったイケメンだけ！一人になって数年後…魔法を拡げる事には成功したのに虚しい悲しい現実が……。

脳内お花畑は自分の魔法道具と(自称)神聖魔法で宗教立ち上げて教祖様になっていた。

イケメンの方は実は第七とか位が低い王子だったらしい。それでその王子様が何か自分と旅してた頃の魔法広めたとかの功績を、自分のモノにして次期国王候補筆頭になる大出世！

で肝心の自分は……就職してすらいない職業、冒険家。

……冒険家って……日雇いか労働者なんだよ……。　

可笑しい。有名に成ったら成り上がれると思ったのに全く有名に成ってない。魔法大国に成ったの自分のお陰なのに？

此所最近有名なのは脳内御花畑の崇拝するホワイト様とか言うポッと出の良く判らない神様に、自分の功績を盗んだエセ勇者。功績が盗られてて今までの苦労は水の泡……当初の予定の成り上がりが全く進んでない。仲間だけ成り上がり……。

色々疲れて……成り上がりじゃ無くても良いからマトモな職につくことにした。

職に着きたいけど自分が身に付けてるのは魔法使いとしての技能だけ…功績横取りしたイケメンの奴は就職の伝にすら成ってくれない。……宗教立ち上げた脳内お花畑？地雷原に突っ込む気はない。

魔法大国に成った今なら教える人とか必要だよねと考え冒険家を止めて魔法を教える先生にでも成ろうとした。…したら…その時には国が管理する魔法使いギルドって言う場所が出来てて、ギルドの許可無しに魔法の流布が禁止になってた。

え？っと思った魔法使いを拡げるの抑止する組織が造られてる？国が？次期国王とか魔法使い広めるの協力してくれると言ったから仲間に成ったのに？……作ったのは次期国王の勇者で魔法使いギルドのトップは……失踪した弟子だってさ。しかも魔法の創始者が弟子？国も認めてる？騙された。裏切られた。功績とられた。成り上がり取られた。

そんな二人がこの国の魔法使いのトップ。

つまりこの国で魔法使い活動する限りあの二人の下……複雑な思いだけど魔法使い活動はしたい。

葛藤も乗り越えて弟子が作ったギルドに入ろうとしたら、……最後まで初級呪文しか使えなかった弟子のギルドなら簡単に入れると思ったのに……ギルドへの入会を何故か拒否された。理由に才能が無いとか言われた。この国に魔法文化を広めたのは自分の筈なのに！弟子が作ったギルドなのに！どうみても周りは自分より低レベルなのに！

レベル高過ぎて無理なのかいな？

仕方ないので教えるんじゃなくて魔法使いギルドとは違う方面の活動、自作の魔法薬を売る商売を開始。ポー○ョン、エリ○サー色々売るよ。屋台から始めて飛ぶように売れて原価ほぼ無しだからガッポリ儲かり、店が出来て商売が機動に乗った！と思ったら……

国から魔法薬を作るのも魔法ギルドの管轄に成ったと通告が来て、自分が使ってる魔法薬の原料が魔法使いギルドに占有されてて魔法薬店の相続がむりになった。うん……売ってるモノが自作の魔法薬より悪くても材料が無ければどうにもならない。

畜生！魔法薬の原料の場所とか作り方気軽に教えるんじゃ無かった！

挫折して数日、今度は魔法道具を作製して販売する商売に移項。

道具だから魔法ギルドの管轄じゃない。アイディアは前世の生活用品！バカ売れする筈！予想通り世界が変わっても人に売れる物は大して変わらない。電力は無いけど魔力を空気中から吸収して半永久的に活動する魔法動力。冷蔵庫、扇風機、ストーブ、掃除機、電話の様な遠距離通信機、想像した通り日用品関係が売れに売れた。

此のまま一気に成り上がりじゃあ！……と思ったら魔法道具も自分達の管轄とか言い出した。……魔法使いギルドの管轄だと国が認めた。

ははは、それでも魔法道具の原料は色々あって占有されるとか商売不可能とか言うのは無い。今度は邪魔はされない。

邪魔されたぜ。

うん、甘かった。

魔法使いギルドが特許制にしやがった。魔法使いギルドが開始した特許を持った人間しか特許の魔道具を作製販売出来ない制度。

そう言えば昔、弟子とかに特許の話したなーと後悔。

制度が発足して嫌な予感を感じてたら…案の定…劣化した魔動掃除機らしき類似品が売られた。外装を付け替えただけで中身は自分の作った物の丸パクリ。なのに自分が作った魔動掃除機が真似した物だと訴えられた。

…此方が先な筈なのに訴えた側がその特許を持ってて元祖な筈の自分のが販売するの禁止にされた。魔動掃除機皮切りに他のもドンドン類似品出されて……全滅。全部外装変えてるだけの物なのに！特許を先に取られて自分のはもう売れない！

しかたないから新しい魔法道具を作ってギルドに特許を通してから売ろうとしたら……特許を申請する品を魔法ギルドに渡して特許申請許可を待ってたら何故か申請したのと同一のモノが販売されてた。…また外装だけ変えたパクリ。

申請中にパクられた時点でダメだろうなと思ったけど、一応中身まで同じなんてあり得ないだろと逆に訴えた。証拠の特許申請した道具は何故か消えて証拠が無いとか訴えは案の定棄却。オマケに人の販売物を取ろうとした悪党みたいな話しを新聞で流された。

新聞は最近出た物……王子に話したなー(遠い目)

権力者＋犯人と裁判官が同一とか勝ち目ないやん。

腹が立って……表面的には成功作の失敗作を何個か作ってもう一度魔法使いギルドで特許を申請したら、数日したら見事に失敗作の模造品が作られ販売されてた。

特許はもちろん別人、一応魔法使いギルドにどういう事か聞いたけど知らぬ存ぜぬ。更に新聞にギルドに難癖つける悪党と書かれる。念の為に国の方にも魔法使いギルドに特許申請したモノが真似されたと訴えたら……普通に魔法使いギルドの言い分を通された…でそれも新聞にも乗った

…予定通りに……

その日の晩から王都は大騒ぎ。

あの失敗作の魔法道具は連続して使い続けると身体を壊したり、爆発したり、オマケに……他の魔道具を使用不能にしたりするんだよね。

この王都では今では魔法道具が生活の基盤。

街灯は魔法道具、火を起こすのにも魔法道具、水を各家庭に送るのにも魔法道具、治療にも魔法道具、他にも色々。魔法道具で溢れてる町で魔法道具が使えなく成ったらどうなるだろうね？

新しく販売された魔法道具のせいで町中が混乱してるんだってさ、混乱の元を壊してもウイルスみたいに他の魔道具に感染する術式入ってるそうだから大変だね。

大変だね作った人…作ったと言っても嘘ついたとか言われてる自分は関係ないよね！特許申請した時の一つしか作ってもいないし。その造ったのも返品されてないんだよね。悪党の道具を壊したとか言ってね！　

なのにだ。

魔法使いギルドの奴等、お前が作ったモノだろう責任を取れ？とか恥ずかしげもなく言ってきやがった。

特許持ってるの別の人ですよね？作ってないモノをどうやって販売するんですか？って悪党と書かれた新聞を開きながら聞いたら更に恥ずかし気なく……自分が特許持ってる事にしやがった。だから責任取れ……もういやだ。本気でこの国は嫌いだ。

不具合直すことは出来るけど絶対にしたくない。そう言ったら逮捕とかしようとしてきたから国外へ出ることにした。想定してたのか外では魔法使い包囲。バカな真似してるから関わってないと思ったら今は魔法の創始者とか言われてる弟子が薄ら笑いで居る。ガッツリ関わってたのか。

抹殺して本当に魔法の創始者になる気とか？

結界も張ってるし逃げられないと確信してるみたいだねと思ったら、実際に元弟子が逃げられないとかドヤ顔で言いやがったよ。

まぁそんな事言われたらね。転移呪文でお手軽逃走。

逃げるのなんて本にも書かずに隠してたテレポートで余裕ｗｗ

まぁテレポート無しでも劣化した初級呪文しか未だに使えない人間の集団から逃げるのなんて簡単簡単。弟子のなんじゃそりゃ！？って顔を見て満足。ふふどうやるか知りたいだろう？二度と教えないよ！

遠見の魔法で弟子の悔しがる顔を観察してから、転移で早々に国から脱出。……ああ、復讐はしないけど……魔法使いを拡げるのに作った各地に置いた装置を回収してからね。

数年後。

国から脱出後、隣国のラジパンに住み着いて地道に頑張ってます。三十代に成りましたし成り上がりを止めて地に足を付けて仕事してます。

仕事は魔法を使った治療みたいなモノですが今では魔法自体は、向こうで広めたから其所まで忌諱な目で見られない。

あ、魔法と言えば魔法発祥のハントン国は大変な事になってますよ？………魔法が使えなく成ってｗｗ

そもそもこの世界は魔物とか魔族が存在するファンタジーな世界だけど…実は………魔法が使える人は居ない。とは前に言いましたよね。何故なのか。それは魔法を使う燃料の魔力、魔力を人が持ってない。　空気中には微量に魔力は有るけど有っても人が扱える性質をしてない。

魔力が無ければ魔法は使えない。魔法が使える才能が有っても魔力が無ければガソリンが無い車。

だから人の魔法使いは居なかった。神様？から貰った転生特典で魔力を自ら産み出せる自分と言う例外を除いてね。

人には理解できない力だと受け入れられない。それで対策に造ったのが自分がハントンから出てくる時に持ってきた装置。それは空気中に人が使える魔力を発生させる装置。ハントン国全域に人が使える魔力が満ちて人は魔法を使えるようになった。此でハントン国では自分だけが魔法を使えるなんて事は無くなった。

まぁ魔力を発生させる装置を無くした今では魔法何て使える人はハントン国にはいない。

魔法を使う為の装置が無くなった今は魔法は使えない。一部を除いた魔道具も使えない。元の魔法が使えない状態になった魔法に頼って魔法大国になったハントンはどうなるか？

当然魔法大国から元の弱小国への道へ雪崩の如く滑り落ちる。いや元のじゃないね。

何か強くなって調子に乗って魔法大国とか周辺国相手に威張り散らしてやらかしてたみたいだから、その内滅ぼされるんじゃない？

まぁ其処までは良いんだけど……次期国王候補と弟子の野郎、魔法を奪った犯人として懸賞金掛けやがった。何言ってんだか？まぁ冤罪って訳でも無いかな。

けど自分のモノを回収して何が悪いんだろうね？

はぁ、けどそれより一番の問題は…裏切り者の二人を凌駕するとんでもない事をしでかしてくれたのが…脳内お花畑……まさか夫を探して下さいとか言い出すとは思わなかった。相手は自分。

無いよ？何年か一緒に旅したけど、幾ら美少女でも人類救いたいとか大真面目に言う地雷に手を出す勇気は無いかったよ？だから一切関係を持ってないよ？

なのに夫……嘘を付いてると普通思うけどあのお花畑の性格的にマジで言ってる可能性があるんだよね。脳内で結婚してたと言われたら信じる嫌な信頼がある。

道具盗っていった後の手紙に……貴方に貰った愛を人々に届けますとか書いてあったね。

今更…今更知ったけど！…あのお花畑が奉ってるホワイトって神様は……自分だった模様。頭痛い。何か向こうで自分を勝手に旗頭にしてクーデター起こしてる

さらにさらに驚くのがそのクーデターへの協力要請が、あのコウノトリが赤ん坊を運んでくるとか本気で思ってそうなお花畑に娘が居て……

「お父様！お願いします」

……自分の自称娘。　

うん、この目と頭のアホ毛はあのお花畑の血縁だ。あの娘の小型版だ。娘かー。

無いよ？ホント無いよ？未だに童の帝王なのに娘が居るとか有り得んのだよ！……自称娘が見付けれた理由は盗んだ魔法道具。

まぁそれは置いといて…それより…この娘どうみても……勇者の面影も有るんだけどね？そう言えば…御花畑が…立ち去る少し前お腹膨らんでた？

…………あの弟子とか勇者睡眠魔法とか使えて……まさか、いや流石にそれは………けど…あの御花畑でも面影を見れば父親が誰か判るよね？髪がイケメンと同じ金髪だし………あのイケメンと別れてだいぶ経った後に知ったけど金髪は王家の証だったらしい。

親じゃ無いと言いたいけど慕ってくれてる感じの女の子傷付けるのは嫌だし……

……どうしよ。