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やってきたのは異世界人  作者: 如月 玲
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カウントダウン5日前~異世界人のまさか~

何が起こったんだろ。ジルが光に包まれたと思った瞬間、光が一瞬にして消えていった。そして、現れたんだ。目の前のこの人物が。


「あー、最悪だ」


 肩下まであるサラサラな金髪をガシガシ掻きながら項垂れるその姿は小さい。肩からずり下がる袖を煩わしそうにあげると、もう片方の袖がずれる。


「ミコト、そんな目で見るな」


 生憎そんな目で見られても怖くない。むしろ可愛いとさえ思える私は駄目なんだろうか。けど、きっとこの想いは共感してもらえるはずだ。


 目の前にいるのは六歳くらいの超可愛い男の子。もとい、何故か小さくなってしまったジルだった。


「凄く可愛い!えっ、何が起こったわけ?ねぇねぇ。ギュってしていい??」


「駄目だ。本当に怒るぞ?」


 うん、でも、そんな上目使いで言われても大変困る。むしろますます抱き着きたくなってしまう。良く、女の上目使いにやられるって男が言うけど、その意味が今わかった気がする。


「ねぇねぇ、もう出ようよー」


 後方から聞こえる声にビクッと肩が震える。閉じ込められた空間では聞こえるはずのない声に、慌てて辺りを見渡すと400番台の病室プレートが見えた。


「戻れたんだ」


 そのことに一瞬安堵するけど、ジルのこの姿を他の人に見せるわけにはいかない。ジルの抗議の声をスルーして抱き上げると近くにあった非常口に向かう。志保には後でメールを送っておくことにしよう。


「後で覚えておけよ」


 頬を少し染めながら小さく呟くジルに心の中で悶えたのは私だけの秘密だ。


  だから気が付かなかったんだ。私達の後ろで舌打ちをしている人がいたなんて。


(ねぇねぇ、子供服買いに行こう!)

(勘弁してくれ!!)

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