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ADVANTALE2 キングスブレイド  作者: さい、AOI
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第1話 闇の炎の桜狼

静かなガラクタの山の中で一人だけ体育座りする少女がいた。

服は、もふもふのピンク色のうさぎアウターにパーカーで

桜色のショートヘアの髪の毛にドミノ王冠がチャームポイント。

鬱そうな少女が下を向いていた。


山吹花

かつて様々な大陸を冒険していて現在は伝説の英雄団に所属しているクロスの実の娘。

クロスとユカタ・アルカードにも憧れを持っている。


5年前の出来事。

その場で起こったコトだったーー。

そこにある集団が走ってきて

花は捕らえられましたーー。


捕えられた理由は、英雄の娘であるからというだけ。

何が悪いのか何がいけないのか花にはわからなかった。

…そもそも理由がありませんーー。


……私はーー捕まったのね?

家もないしお金もないーー。

ただ、あるのは強大な力ーー。


私は拷問もされた。

訓練もひたすら行われたーーッ。

きついしつらかった。寂しかった......。

希望が闇の中へと消えていく。

そんな毎日だった。

あれから囚人と食事を毎日しているが、

誰とも会話したことなかった。


そんな中、ダンテという一見凶暴そうな若き青年が花に話しかけてくる。


ダンテ「なあ、アンタ....名前は?」

花「山吹花......。」

花がりんごを手づかみで食べながら名前を言った。

その青年ダンテは大男のような大柄で花の向かい側の椅子で同じテーブルに座り込んだ。

とてもゆっくりと物腰柔らかにすわり話しかける。


ダンテ「ダンテだ......。

うちもただ、強い力を持ってるってだけで捕まってしまったんだ.......。」

花「え?」

ダンテ「ぼくらは...ここから逃げることは難しい......。」

花「......」

花は鬱向いたまま何も言わない。

ただ、黙って前を向いていた。


だが、ダンテが言葉に挿し入れるかのように花に伝える。

ダンテ「だけど...可能性なら君にはある。」

そこで渡されたのが錆びた銅に見えるかのような鎖。花の目元が急に明るくなる。


花「これは......?」

ダンテ「断罪の鎖。君はこれで希望を持っていくんだ......。」

花が鎖を持つ。赤黒い光がパワーとなり触れた瞬間、現れた。


花「えっ......!?」

ダンテ「それは....君、とてつもない力が宿ってるみたいだねー...!」


その光は一瞬にして花の胸元に隠れるように静かに光が消えていく。

ダンテは心の中でこの時を深く感じた。


まさか、アルカードクリスタルの力ッ!?

……神々の血筋とパワーがあるものほど発することのできる力ーー。

魔法ではない神の血筋そのもののパワーの力強さだ.......!!

この少女にそんな力が......。


この力....おとうちゃんの放ってた力と同じ__!??

アルカードクリスタルの光!!

….とても怖そうに見えるけどとてもあたたかいんだよね.......。

私にもそんな力があるっていうの__?


そうだ......そうだよ......君にはそんな力がある。

最初はわからなくていいよーー。

まるで想いの炎をともしているような光だーーー。


ダンテ「あたたかい光......。この世のすべての何かを感じ取れるかのようだ。」

「......その宝石は大事に取っておいてよ。君がいざというときに君の本来の力を振り絞ることができるんだーー。」


繋いだ鎖ですべてを断罪するんだ......。

荒れ果てた大地と貧困な国、すべてを失いかけたかなしみを君の手でーーー


アドバンテイル2 キングスブレイド

原作、構成 さい

原案協力 AOI


しかし再び、絶望が花たちに襲いかかる。

監獄での生活が1週間になる頃。

突如、緑色の空気が監獄内の夜に放たれるーー。

それは猛毒の煙だった。

囚人たちがどんどん苦しく嘆き朽ち果てていく。

もちろん、同じ部屋にいた花とダンテも他人事じゃなかった。

天井の換気口から猛毒の緑色のガスが襲う。


花「.......!??なにこれ!?....ゲホゲホ__」

「......お前らにはしばらくこの毒霧を監獄中に放つ!!!!

いいか!?これも拷問なんだよッ___!!!!!」


花「うぅ__.......」

涙目で辛辣そうに緑色の霧から耐え抜こうとしている花。

監獄中に毒霧が充満してくるーーー。

『もうだめ__』その瞬間に毒霧が晴れて終わった。

しかし、すぐそこで寝ていたダンテもびっくりしておきた。


ダンテ「この霧は__!?花!大丈夫?」

花「......うん、なんとかーー」


ダンテ......私はなんでこのすべてを受け止めなければいけないんだろう?

もういっそのことーーー。

その時、黒塗りの服を着た看守が歩いてきてムチをバシバシと叩かれる。


花「ああ、、、、、、!!!

痛い......痛いよ.......、!!!!」

「お前は野蛮な種族だーー!!

お前なんかこうして......」


バシィィィィィンッッ!!!!

バシィィィィンンッッ!!!!!!!


花「痛い苦しい......!助けて!!!」

「お前らの種族は......野蛮な種族を生み出したそのものだーーー!!!!」


痛い.......苦しい......助けて。

山吹花は、涙目で小さく雫を赤色の瞳から流した。背中をムチでいきなり叩かれてあまりに体が立っていられず立て膝の体勢になってしまった。


これからもそんな日々が待っている.......。そう辛く泣きながら嘆いた。

そこにいる囚人や何もないはずの人たちが想像を遥かに上回る拷問に付き合わされた。


それから5年後ーーー。

山吹花9歳。


パーカーの囚人服を監獄部屋で自分のものにした。この時だった。ピンク色のパーカーを編んだのは。

看守室からこっそりしゃがみながらようやくのこと手に入れた裁縫セットとはさみで縫い合わせて完成したもふもふのウサギのアウターとピンク色のパーカー。

そして、その部屋の奥に割れて空いていた出口のない洞穴から探し出したドミノの王冠。

さらに針金の道具で生み出した機械と

鎖の武器。


装備は全て揃った。

あとはここから脱獄するだけ。

何もわからないものを断罪する時。


花「全て揃った.......。」

ダンテ「いよいよだな...花!」

花「うん、、、。長かったーー。

だけど、ついにここから別れる時が来るんだ。」


すっかり馴染んでしまった監獄生活。

拷問にもいつの間にか雫を流していなかった。しかし、それもついに終わり。


そして入獄5年目。

山吹花とそこで生き残ったモノたちが猛威を振るい脱獄をした。

鎖を振って思い切り看守に当ててあっとういう間にそのパワーで壁をこじ開けて脱獄に成功。

喜んだのも束の間。


一人のポニーテールの羽織姿の闇の少女が目の前に現れる。次々に薙ぎ倒されていく囚人たち。そして闇の少女の瞳が花に目をつけた。


闇の少女「君は......?」

花「山吹花。アンタはだれ?」

カゲロウ「私はカゲロウ。

山吹花、君は最高だ。」

花「なんで....さっきの人達をーー?」

カゲロウ「君と話がしたいのに攻撃するからだよ。そういう話を聞かないの許せないのさ。うちはーー」


カゲロウは、話した。

今、世界でどんな危険が起こっているのか。どんな壮絶な苦しい未来が見据えられているのか......。

さらに荒れ果てた世界の現状を花に話す。


山吹花「そうか......そんなことがあったんだ。」

小さくカゲロウは、コクと頷く。

そして、『ついてきてほしい』とある森の街に花とダンテは、向かうことになる。その街は、大きな大樹と橋と大空に包まれていた。

花は、何も言えないが、驚きよりも笑顔いっぱいに笑みを浮かべた。


花「うわあ....これってーー」

カゲロウ「ここはツリーフォール...。

星願樹という大樹を使って作り上げた隠れた都市なんだ。」

「この星願樹は、炎や氷、水、風、土や砂にも強い材質になっているんだーー。」

花「これが......?」

カゲロウ「行こうか、冒険の世界へ!」


2人が冒険の世界に歩みを草の茂みの音から掻き立たせる。その奥の森のお花畑では、一人の少女がいた。

山吹芽衣。

とても穏やかでジェントルそうな性格をしている彼女は、シャツにネクタイをつけながらお花畑をベッドのように寝転がる。彼女の姿は、草色のツインテールに猫耳と灰色がかりのブーツを寝そべらせた。そして、お花畑に静かに身を委ねた......。


花が歩いた先には芽衣がいたーー。

花の変えていたはずの記憶が蘇ろうとしている......!


花「芽衣......?」


More to come…


次回第2話 草の薫風のジェントル

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