おまけ3
【お楽しみ】
今日は雨が降っているので、カミラと俺の部屋で過ごすことになった。もうそろそろ式も近くなってきたし、こうしていると、結婚後の新婚生活の予行練習みたいでなんだか浮き足立つ。
そう、嬉しいんだ。嬉しいんだが……なんかいつもより距離が近い気がする。これが両想い効果ってやつか?
ってか、故意か無意識か知らないけど俺の身体に胸を押し当てるな色々とヤバいから。なんとかギリギリ理性でおさえてはいるが、果たしていつまでもつのやら。きっと、一度その一線を超えたなら、ちょっとやそっとじゃ止まれないだろう。
でも身体目当てとか怖いとか思われたくないし、やっぱりこちらとしては、好きだから大切にしたいわけで。
「あのなあ!俺だって男だぞ?おまえも少しはだな…」
「…?だってオーウェン様ですし、全然問題ありませんよ?」
「ッ……!」
もういっその事めちゃくちゃにしっ……一旦落ち着け、俺。恐らくこいつはいつもの鈍感パターンで、男心を何にも分かっちゃいないはずだ。俺の理性の為にも、ここでちゃんと懇切丁寧に説明しなければ。
「いいか、よく聞け。こう見えて色々と限界なんだよ俺は。そういうことされるとその、抑えが効かなくなるんだ。わかったか?」
「…べつに、がまんしなくていいのに」
「……は?」
とんでもない発言に耳を思わず疑った。
え、つまり、それって……。
「い、いいのかよ…そういうこと、しても」
本当に、いいのか?
「そういうつもりで、私なりにアピールしてたんですが…お嫌でしたか?」
ごくり、と唾を飲み込む。
「嫌なわけ、ないだろ」
彼女をお姫様抱っこして、慎重にベッドまで運ぶ。ベッドにそっと押し倒して、はじめにその柔らかく赤い唇に深く口付けをする。口を開けて、彼女の舌に自身のそれを絡ませた。彼女の口から吐息がもれるのをきいて、身体が熱くなりたまらない気持ちになる。
「……きもちいい?」と恐る恐る聞けば、彼女はこくんと頷く。
少々緊張はするけど、今まで生きてきた中で最高の気分だ。
ここから先の可愛らしい彼女は、俺の心の内に閉まっておこう。だってもったいないし。




