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爆縮と体温の機知(4)

春のコート

霞がかかった空に

光の円ができる

一定のリズムに

命が乗っかり

花柄にストライプ

ギンガムチェックが通り過ぎ

真ん中を見渡しては

新しい物を探している

僕等の首は可動式だ

左右だけじゃなく

上下斜めに動くはずなのだ


俯いて見てばかりのあの子は

足元のお金をよく拾う

汚い道に

光が落ちていれば

見つけ易いからだ

特別なことじゃない

行動したことに

乗っかってくる特性さ

能力とは

少し違うのだ


仰ぎ見てばかりのあの子は

一番光る星に

鮮烈な感情を向ける

手が届きたいと思いながら

追いかけられる存在として

永遠にいて欲しいと思う

だから、真似て行く

近くにありながら遠ざける

特別なことじゃない

誰もがかかる

普通の魔法なのだ

能力とは

少し違うのだ


地平線を見るかのようなあの子は

今のこの時間を大切に思い

何かあったとする

小さな事柄で

思い切り笑い

怒り、泣いて、喜ぶのだ

心臓がある位置が

己のテリトリーで

両手を広げて繋がる距離を

幸せだと思っている

本当に普通のことだ

能力なんて関係無い

ただの普通のことだ


点々としたイルミネーションは

光の後に音が来る

ベース音は鼓動に任せて

悪戯にギターを弾く

ドラムの雑踏音

ボーカルは君の声だ

飛行機の音が

空の隅に聞こえてくる

小さなアクセント

今しか無い時間と

真剣に考えれば

また同じような時間を作れる

なんて考えの向こう側

銀色の灰皿が見えたから

少しだけ休憩をしようと言った

君はコーヒーを買いに行く

降ろし立ての春のコートで





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