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あの夏へ  作者: 相沢
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顔面崩壊編

少年時代、今思えばあの頃がやはり私にとって人生のピークだったのかもしれない。

埼玉の田舎町に生まれた私だが遊び場には困らなかった。川や山、神社に草むら。こどもの私遊園地のようだった。少し涼しくなりもうすぐ夏が終わる。大人になってしまった私にはもう夏はただ熱いだけの存在になってしまった。しかしこうも涼しくまた夕焼けもきれいだと思い出してしまうのだ。まだ大人とは程遠い少年だった夏を


顔面強打 波乱の夏の幕開け


あれは夏の初め、連日のような猛暑日が続く中、私は夏休みに入った喜びで飛び跳ねていた。終業式がおわってすぐ宿題には目もくれず早速自慢のマウンテンバイクにまたがり友達と出かけて行った。放課後の校庭でいつものようにサッカーを楽しみ、近くの公民館に行こうという話になった。公民館は数段の階段を上った先にドアがあり館内に入ることができる仕組みになっている。階段の横にスロープがありそこからも上がることができる。当時の友達とは自転車でそのスロープから登り階段部分を自転車で降りるという遊びをやっていた。今思えば大して面白くもないが階段を自転車で下るときのがたがた加減と転ぶかもしれないスリルが面白くてしょうがなく、それを登っては下り登っては下りを繰り返していた。

ちょうど4回ほど下り5回目を私が下っている時だった。階段を下りていた自転車は予期せぬ方向にハンドルが曲がり私は宙に放り出された。着地した先はまだ階段で私は転がり落ちながら顔を強打した。

泥だらけの顔は鼻からひとすじの赤い液が流れぽたぽたと地面に垂れていた。家がそこから近かったこともあり友達が私の家まで行って祖母を呼んできた。

祖母は血相を変えて走り寄り私にしきりに大丈夫?と聞くのであった。私は大丈夫大丈夫と何度も言ったがその日の遊びは解散になってしまった。

私は家に帰り、麦茶を飲んで手を洗いに洗面所にに行って鏡を見た瞬間私は青ざめた。否、青ざめたというよりは青かった。私の顔はあざで真っ青になり腫れあがっていた。夏休み初日にして私は友達に会いたいとも思えない顔になりひどく肩を落としたものだった。


夜の獅子舞練習 あだ名はゾンビ


私は小学校一年生から地元の獅子舞が好きでお祭りの練習に参加している。無論、普段の私ならば獅子舞練習とあらば飛んで練習場所に向かったものだったが、今夜はわけが違う。あざだらけの顔を他人には見せたくないのだ。足取りが重い。短い道のりの中で何度も帰ろうとは思ったがやはり好きな獅子舞、練習に行きたい気持ちに負け練習に行った。練習は午後の7時から神社で始まるのだが、僕の顔をみた大人はその暗さも相まってか十中八九息をのむ。だが大事なのはそこではない。私の友達に会うのが恥ずかしいのだ。私は友達が全員集まるまでライトの当たらないところで一人顔を隠していた。

友達が無事全員集まり私がいないことに気づきみんなが私の隠れている暗いほうに近づいてきた。呼ばれた私はしぶしぶ顔を上げた。

その瞬間暗闇に浮かぶあざだらけの私の顔、目の下は腫れあがり全体が青くなっている。友達が小さく悲鳴を上げるのが聞こえる。友達は私のことを本気でお化けだと勘違いしたらしく全員一目散に逃げた。私は大声で自分は私だということを伝え何とか気づいてもらうことができたのであった。しかし私のあだ名はそれ以降ゾンビになってしまった。

初めての投稿となります。分量としては少ないですがこんな感じのものをコンスタントに投稿出来たらいいなと思っています。皆さんも れっつ エンジョイ夏

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