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 前略、道の上から。


 言っては見た物の道の上では無い。宝石や金貨、装飾が華美で実用性は欠片もなさそうな武器などが所狭しと、かつしっかりと整理されておかれている。


 この配置の仕方は掃除が出来る人のやり方だな。


 こんなに沢山高そうな物が置かれてるってことは、ここは宝物庫とかそんな感じだろうか。


 すげぇな宝物庫の中始めて入ったわ。まさか宝物として入るとは思わなかったけれど。


 てか、まず身の回りに宝物庫なんて物が無かったけれど。


 えっと……。一度落ち着こう。今俺がやるべき事はなんだろうか。


 一、俺の体と能力の確認。

 二、周りの捜索、この場所がどこかを把握。

 三、一で判った自分の能力を成長させるための練習。


 よし、まずは一からだ。ステータス的なのはどうやって見るのだろうか。


 ステータス!ステータスオープン!開け!


 ……反応が無いか。まずはそれからだな。ステータスどうすれば見れるのだろうか……。ステータス見たいなぁ……ステータ──


 武器名 no name


 武器種 ■■


 取得能力 反射 吸収 破壊不可 魔力浸透率百パーセント 


 使用者獲得可能スキル ■■■ 使用者の才能にあった魔法(off) 身体超強化(off) 精神超強化(off) 状態異常無効(off) 経験値十倍(off) kiyq=ちm


 謎の文字化けと四角になってしまったの部分がある。これに該当する部分はなんだっただろうか。


 武器種が大鎌だったのは覚えているが……ただのバグだろうか?


 それに、普通に書かれている使用者獲得可能スキルにも、オンオフが付いている。何故か全てオフだ。変更できるか四苦八苦していると、「使用者がいないので変更できません。」と言う、何とも無慈悲なメッセージが届いて、久し振りに『ええっ!』と声を出して驚いた。


 そう、声が出たのだ。こんな形だから出ないと思ったが出せた。他の人に聞こえるのかは判らない。全然ここ人来ない。


 声が出るのなら動けるんじゃ無いか?試してみよう。


 全身に力を込めて──動けろ、動けろっ!


 数センチ浮いた。練習を重ねればもう少し動けるようになるだろう。


 ……と、こんな所か、今の俺が出来ることは。


 それじゃあ二だ。今俺がいるここを俺は宝物庫とアタリをつけてはいるが、本当にそうかどうかは判らない。幸い少しなら動けることも判ったので、動く練習も兼ねて少しこの宝物庫の中を探してみよう。


 とは言ってもいくら探しても見つかるのは宝石と金貨と儀礼用みたいな武器だけ。もう少し実用的な物をそろえる気は無かったのだろうか。


 よくゲームとかで宝物庫の中にある武器を持って行け!みたいなことを王様が言うが、こんな武器持ってったってなんの役にも立たないんだろうな。


 地上数センチの超低空度飛行を楽しんでいると、高くて重そうな扉を見つけた。めっちゃ金使ってるな、地球に持ってったらいくらで売れるんだろうか。


 開けたいが俺は今武器だ。この扉はどうしようも無い。とりあえず場所だけ把握して三のついでにうろうろしているとしよう。



 という感じで、転生した日から体感で一週間ぐらい経った。未だ人は誰も来ていない。


 今俺がいる宝物庫(仮)の道が判明した。宝物庫(仮)の道とは、実際に見て貰った方が格段に速いのだが、宝物で道を作っているのだ。真ん中を中心に三つぐらい円で取り囲まれていて、その円にはいるために穴が開いている──これは、上から見たときにわかった物だ。


 転生したときは地上数センチ程度のいつもより浮かぶドラえもん程度だったが、今はもうスピード、高さ、方向、自由自在だ。


 宝物庫(仮)の道でエセレースゲームごっこしたからな。気分はマリ〇カートだ。因みに戦歴は三勝九十七敗だ。仮想なのに相手強すぎ……。


 扉を開く練習をしてみた物の、うんともすんともしない。鍵のような作りは見えないので、単純に扉が重いのかも知れないし、俺単体では扉を開く程度の地等かも無いと言うことなのかも知れない。


 と言うわけで、宝物庫編は終わりだ。俺がもうここで出来る事なんて宝の山──実際には宝の道をデストロイするしか無いわけだ。


 凄く楽しそうだが、小市民の俺にこんな見るからに高そうな宝石を壊すなんて──


『よっと』


 少し柄の部分で小突いたら台座からポロッと取れて、緑色の宝石が砕けて床に散らばった。


 出来てしまったよ、宝石デストロイ。扉を開くことすら出来ないのに、宝石は破壊できた。めっちゃデカい宝石だったよな。いくらするんだろうあれ……一億くらいだろうか。


 一億を壊す──何とも背徳的な響きだ。やばい宝石デストロイ嵌まりそうだ。


 しかし自制しなければならない。一億だぞ?一億あったら何が出来る?多分俺が今想像してる程度のことは余裕で出来てしまうことばかりだろう。それに、壊したならば弁償しなければならない。俺はこれの持ち主に一億円借金したのと同じなのだ。


 武器だから金返せないけど。そもそも返す気も無いしな。多分そんな稼げないし。


 何はともあれ、早く人が来ないとどうしようも無い。その人に使って貰うにせよ、外の世界へ出るにせよこの扉が開かなければしょうがあるまい。


 その時、風が吹いた。


 本能的に扉へ向けて最短距離で飛んだのが、これからの俺の人生──武器生を大きく変えたのは言うまでも無いだろう。本来ならリセマラのようにいい人が来るまで庫の部屋の中で待っていた方が良かったのかも知れない。


 ああいや、この言い方だと何だか、これから俺を使う人が余り良くない人みたいだ。


 真実はむしろ逆だ。俺はあの人に使えて貰って良かったと思ってるし、それと同時に俺とで会うことで人生が大きく変わってしまったのでは無いか──不安がいっぱいになる。


 判りやすく言えば、申し訳なくなる。


 とは言え、急いで扉へ飛んだ俺はこれからの使用者の姿形を見た。


 まず目に付いたのは美しい銀髪だ。一本一本が宝石で──俺がついさっきデストロイしたのよりももっと凄い宝石のような輝きを放つ髪。ロングヘアーにより、髪の美しさが目立っている。

 少し眠たげな瞳はうるうると輝いているし、鼻筋が通っていたり、口がちっちゃかったり、輪郭は数学者も唸るようなカーブを描いている。

 淡い青色の可愛らしいデザインのドレスに包まれた肢体は少女特有の華奢さと、第二次性徴により少し出るところは出ている大人っぽさを兼ね備えている。。


 俺はその人に見とれて、少しの間声をかけることが出来無かった。


 それが俺がこの人と──クラウと始めて出会った瞬間だった。

圧倒的文章力不足。


定型文 是非この作品に対する批評等、良いのも悪いのもお待ちしております。

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