証明
お久しぶりです
「明日は理奈のお宮参りか」
「理奈が産まれてから一ヶ月経ったのね」
ある日のこと、目を覚ますと両親がお宮参りについて話していた
お宮参り……お宮参り……
なんだっけ?
赤ん坊の行事だったのは確かだがどういう内容なんだっけ?
お食い初めは覚えているんだがお宮参りは覚えていないな
「母親である私は行けないのね」
「そういう習わしだしな」
母親が行けない儀式
一ヶ月……
ああ、氏神様に挨拶しに行くやつか
確か生後一ヶ月経った頃にその土地の氏神様に挨拶しにくいっていうやつ
男だった時の母親がお宮参りに行きたかったってずっと言っていたな
最近(2018年)は母親も行っても問題ないけど本当にここが2000年ならまだ堅苦しいところが残っているんだな
「お義父さんたちは?」
「そろそろ来るんじゃない? 家には泊まらないって言っていたけどね。顔は見せるって」
どっちのお父さんだ?
「熱海のおじいちゃん来るの!?」
ストーップ!
熱海のじいちゃんだと!?
男だった時の母親側の祖父母が熱海に住んでいたんだよ
待て待て!?
ますますわからない
これは夢なのか?
現実なのか?
走馬灯にズレが生じて色々あべこべになっているのか?
それともTS転生の並行世界なのか?
まだ判断できない、満足に動けない状況で自分で確かめる術はない
そもそも動けたとしてもここが夢なのか現実なのか確かめる手段はあるのか?
頰をつねるというのが定番だがそれだけじゃ夢と現実は判別しにくい
少なくとも交通事故に遭ったのは確定だ
その後のことだ
死んでいる可能性は大きい
もし生きているとしたら重症だろう
そしてこれは走馬灯もしくは夢
生きていることを証明するには走馬灯であること、夢であることを証明する
夢の証明
そして、死んでいるなら生前起きなかったことや知らない人が出てくれば証明しやすい
今は意識を長く保てないが大きくなって、目がしっかり見えるようになれば夢じゃない可能性が大きい
こちらを転生の証明としよう
この二つのどちらかを証明できればスッキリはするがそれはできないだろう
例えば今貴方がいる世界、この考えをなんらかの手段で見ているそこの貴方
今貴方がいる世界は現実だと証明できますか?
もしくは夢の世界だと証明できますか?
多分無理だろ
完璧に証明できるわけない
多分現実だろうぐらいまでしかできないはずだ
つまり今の俺の状態を完璧に解明するのは無理な話だろ
限りなく近いにしないと
************
「とまあ、そんなこと考えていたんですよ」
「それを聞くとここが現実か夢かもわかりませんね。今はどう思っているんですか?」
「そうですね、ここが現実だという可能性は時間が経つにつれて高まってきています」
「では、ここは現実に限りなく近いと」
「そうですね、私はそう判断しております」
「では、お宮参りはどうだったのですか?」
「どうと聞かれてもなにも問題ありませんでしたよ。これといったことが起きませんでした。熱海のお爺ちゃんお婆ちゃんも前世と同じだったと確定したの目が見えるようになってからですし」
「では、お宮参りの次に起きた出来事とか変化はございますか?」
「そうですね、目が見えるようになってからの話ですね。アン◯ンマンをこちらの世界で初めて見たときですかね」
色々新生児のこと調べましたが、生後一ヶ月だとまだ耳もはっきりと聞こえないようですね
設定ミスって申し訳ございません
ですがこのまま進めていこうと思います
次は一気に幼稚園入園になりますが……
ん? アン◯ンマンはどうするかって?
あと成長も?
子ども育てたことのない私が書くとボロボロになるのが目に見えています
なので詳しくは書けません
申し訳ございません
その辺りは回想になると思います
幼稚園入園辺りは私自身の記憶も少しはあるので書けると判断しました
では、次回またお会いしましょう