第7話 昼のひと時
まずは、お詫びを。
またしても一ヶ月以上空いてしまい申し訳ありませんでした。
書きたいことがたくさんあるのに時間が無いというのは何とも歯がゆいところです。
とりあえず、諸々ひと段落したのでペースを上げていけたらと思います。
二人は、それぞれのお昼を持って彼のところまで向かった。
「上崎君、大丈夫?」
まどかは、翼に声をかけた。
「えっ! 九条さん?」
翼は、驚いた表情だった。
まどか同様、翼も彼女があまりお昼に教室を出るところを見たことがなかったのでこんなところで声をかけられるなんて思ってもいなかったのだ。
「そんなに驚かなくてもいいのに。 上崎君、お昼まだだよね? よかったら一緒に食べない?」
まどかは、驚かれたことに少々ショックを受けたが、まあ別に大したことでもないので気にせず誘った。
「えっと…、僕まだ、お昼ご飯買えてないんだけど」
翼は、自分がまだ何も買えていないことを伝えた。
「うん知ってる。上崎君さっきからずっと右往左往してたから」
「私も、食堂で食べるの初めてだから」
まどかは、こう言った後で(あっ!もしかして見られてたの嫌だったかな)と、ふと思ってしまった。
「それでよかったらと思って誘ってみたの」
何だか、言い訳みたいになってきてるとは思いながらもここで、黙ってしまうと何だか空気が変になってしまいそうだったので話を続けた。
そんなまどかの行動を見ながら真波は思った。
(もうちょっと、落ち着きなさいよ。別にお昼に誘うくらい大したことないでしょうに)と
「まどか、ちょっと落ち着きなさい。上崎君もポカンとしてるじゃない」
「えっ!あっ、ごめんなさい!」
「いや、大丈夫だよ。えっと…、じゃあ一緒に食べましょうか」
翼もポカンとしていたが、何とか答えることができた。
「じゃあ、お昼買ってくるからどこか適当な席で待っててくれる?」
「うん、わかった。じゃあ先に席に行ってるね」
まどかは、そう言って真波と先に席を取りに行った。
席を探しながら、真波が聞いてきた。
「あんた、何であんなにテンパってたのよ?」
「う〜ん、何でだろう。何でか慌てちゃったんだよね」
まどかは、なぜお昼を一緒に食べようと言うだけであんなに慌ててしまったのかわかっていなかった。
そんな話をしているうちに席は見つかり、翼も自分の分のお昼を持って、ようやくお昼といったところだ。
「そういえば、上崎君とお昼食べるのってはじめてだよね」
まどかは、オススメのA定食のハンバーグを食べながら話した。
「それは、そうでしょう。普段あんたは女子のグループとお昼食べてるじゃない」
真波は自分のお弁当のおかずをつまみながらそう言った。
「僕も普段は教室で食べるんですけど、今日は忘れてしまって」
翼の話に真波は、内心(まどかと一緒かい)とつっこんでしまった。
「へえー、上崎君もお昼忘れたの? 実は私もなんだよねー」
まどかは、苦笑いしながら言った。
「そうなんですか。てっきり、普通に食堂に食べにきたのかと思ってました」
翼は、まどかもお昼を忘れていたことに驚いていた。
「ていうか、上崎君、同級生なんだしもっと砕けた話し方でもいいわよ?」
真波は、さっきから気になってたことを聞いた。
「そうそう、この前も思ったけどそんなに丁寧な言葉遣いじゃなくてもいいんだよ?」
まどかも、そう言った。
「いえ、べつにそういうわけではなく昔からこのような話し方なので気になさらなくても大丈夫ですよ」
翼も、自分自身こんなに堅苦しい話し方をしなくてもと思うがずっとこうしてきたので今さら変えるというのも変ではないかと思っている部分もある。
「ふーん。昔からなんだ。家の人が言葉遣いに厳しいとかそんな感じかしら」
真波は、そう思った。
まどかはというと、「そうなんだ。昔からなんてすごいねー。私だったらしんどくて1日ももたないや」と笑顔で答えていた。
そんな他愛もない話をしながらお昼を食べていると予鈴が鳴り出した。
「あ!そろそろ時間だね。食べるの遅かったからお昼休みなくなちゃった」
少し、残念そうにまどかは言った。(もうちょっとお話してかったんだけどなー)と思いながら。
「また、一緒に食べてもいい?」
まどかはそう言って翼の方を見た。
「えっと…迷惑じゃなければ。 僕も今日は楽しかったです」
翼は、少し赤くなりながら答えた。
(あれ?何でかちょっと顔赤いんだろう)まどかは不思議に思ってた。
「じゃあ、私たちは先に行くわね」
真波は、そう言ってまどかとともに先に教室に向かうのだった。
さて、第7話で書くことができました。
まだまだ、先は長いですがこれからも頑張っていこうと思います。