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第3話商店街での会話

真波とは朝に待ち合わせした所で別れた。

ここから、彼女とは帰り道が別々になる。真波は電車になるが私は徒歩だ。

徒歩で通えるっていうのもあの学校を選んだ理由だしね。

「ふう〜。今日は疲れたなぁ」

歩きながらそんなことをつぶやく。

いろんなことがあったわけではないが、普通は入学式だけで終わるものだと思っていたからかな。

明日から、本格的に授業も始まるし頑張らなくちゃ。

一人心の中で励ましていると、いつの間にか家の前だった。

「ただいまー」

「おかえりなさい、まどか」

お母さんは、すでに夕飯の準備を始めていた。

「遅かったじゃない。何かあったの?」

「うん、ちょっとクラスの子と話してたの」

「そうなの。あ!そうだ。あんたが帰って来たらお使い頼もうと思っていたのよ」

「今日は、入学祝いにちょっと豪勢な夕飯にしようと思ってたんだけどお肉を買って帰るの忘れちゃってちょっと買って来てくれる?」

私が、私服に着替えてリビングに来るとお母さんはそう言ってきた。

(え〜、めんどくさいなぁ。)内心そう思ったが、豪勢な夕飯に心が傾いたので仕方なく行くことにした。

「わかったよ。買ってくるのは何肉?」

「一応、鶏肉だけど。豚肉もほんの少し使うからそれもお願いね」

「わかった。じゃあ行って来ます」

私は、カバンと財布を持って出かけた。

私の家は、春美ヶ丘高校から歩いて通える範囲にある。その途中には、春美ヶ丘商店街という結構大きな商店街がある。私のお母さんはよくそこで買い物をする。もう少し行けば大きなスーパーがあるのにだ。

何でかって聞いたら、この商店街の方が買い物がしやすいのだそうだ。私にはわからないことだなと思った。

「え〜と、鶏肉と豚肉だからスーパーまで行こうかな。この商店街、どこに何の店があるのかあんまり詳しくないし」

私は、商店街を抜けてスーパーを目指した。

その途中、八百屋さんの前で偶然、上崎君を見かけた。

(あれ、上崎君だ。上崎君もお使いかな?)

私は、彼に近づいて話しかけた。

「上崎君!。こんな所で何やってるの?」

上崎君は、びくっとしてるのも振り返った。

(そんなに驚かなくてもいいのに)私は内心苦笑していた。

「えっ、あの……こんにちは九条さん」

彼は、言葉に詰まりながらも答えてくれた。

「あの、母に買い物を頼まれたのでそれで…」

「じゃあ、私とおんなじだね」

「そんなんですか」

(なんで、敬語なんだろう。別に敬語じゃなくてもいいのに。まだ緊張してるのかなぁ)

「今年から、引っ越して来たって聞いたけどこの辺は迷わずにこれたの?」

「ええ、まあ。少し迷いました。この商店街は広いので」

「だよね。広いもんねこの商店街」

(うう〜、なかなか話が続かないよう)なんで、こんなに私は彼と話したいんだろう。

自分でも答えの出ない問いに頭を悩ませていると、彼から話しかけてきた。

「えっと、九条さんは何を買いにきたんですか?」

意外だった。まさかそんなことを聞かれるなんて思ってなかったから。

「私は、お肉を買いにきたんだけど。でも、ここじゃなくてこの先のスーパーで買おうかなって思ってるんだ」

果たして、八百屋のおじさんの前でスーパーの話なんかしても良かったのだろうかと思いつつも、聞かれたし答えるしかないよね。

「そうなんですか。この先にはスーパー学校はあるんですね。僕も今度行ってみます。それじゃあ」

「あ!うん。じゃあまた明日」

そ言うと、彼は買った野菜を持って行ってしまった。

(少しは、話せるようになったかな)

私は、そう思いながら、あ!早く買い物して帰らなきゃお母さんまってるだろうし。

先輩のことや、上崎君のことなど他の人がみたら、青春だね〜て言うんだろうけどまどかにとっては先輩にはただお礼を言いたい、上崎君とはもっと話をして仲良くなりたいと思ってる。

それだけのことでもそれ以上でもそれ以下でもない。

でも、上崎君とはなんでそうまでして話がしたいのかというのはまどか自身わかってはいなかった。

「さあ〜て、早く買い物済ましてご飯食べたいなあ。お腹ペコペコだし」

まどかは、急いでスーパーへ足を向けた。



その頃、翼はというと。

「九条さん、なんであんなに僕に構ってくれるんだろうか?」

僕はどっちかと言うと人と話すとか人と接するというのが苦手な方だ。

前の学校でも、友人と呼べる人はそんなにいなかった。

それでも、不自由はなかったから別によかったし、積極的に話しかけてくるひともいなかったので気にもしなかった。

始めは、九条さんみたいに挨拶とかしてくれる人もいたけど街中で見かけて話しかけてくれたのは九条さんが初めてだった。

「それに、僕から話しかけたのも初めてだった」

不思議な感じだ。そんなことを思いながら帰路についていた。

バイトに行く前に書きました。また、帰ってきてから続きを書こうかなと思っています。

疲れて、寝落ちしてしまったらごめんなさい。(苦笑)

今回から、なるべくまどか視点だけでなく他の人の視点も少しずつ絡めて行こうかなと思います。

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