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第2話 覚醒 2

 突風が収まり目を開けると、店内は酷い有様だった。

 テーブルや椅子は全てなぎ倒され、周囲にはガラスの破片が飛び散っている。怪我人も大勢いるようだった。


 ふらつく頭を抑えながらゆっくりと立ち上がると、遠くから悲鳴と怒号が聞こえてくる。


(一体何が起こったんだ?)


「う、うう……」


 口の中に溜まっていた砂を唾と一緒に飲み込んでしまい、思わず顔を顰めていると、少し離れたところから慎吾のうめき声が聞こえた。


「おい、大丈夫か!?」


 窓ガラスが割れた瞬間、幸いなことに俺は柱の影にいたお陰でほとんど無傷だったが、対面の席に座っていた慎吾はそうはいかなかったようだ。いくつもガラスの破片を浴び、切り傷を負っている。


「い、痛い……」


 ジャリジャリとガラスの破片を踏みつけながら側に寄り、容態を確認する。涙を滲ませているが、新品の学生服が丈夫だったお陰か、どの傷も深くはなさそうだ。


「動くなよ、すぐ救急車を呼ぶからな。もし破片が刺さってても、下手に抜くなよ」


 頷く慎吾を置いて、割れた窓から店外へと向かう。


(仮にもここは駅のすぐ傍だ。救急車もすぐに来てくれるはず)


 ポケットに入れていた携帯電話を取り出す。

 高校の入学が決まり、新しく買ってもらったスマートフォンだ。まさか初めて電話をかける先が119番になるとは思いもしなかったが、それを言えばこんな事態が起こるだなんて、想像すらしていない。


(とにかく今は急いで電話しないと)


 ホームボタンを押し、数字の表示された画面をタップしようとしたところで、再び爆音が響く。


「またかよ!」


 咄嗟に顔を庇いながら、慌てて周囲を確認する。そこで初めて気がついた。とても救急車を呼べるような状況じゃない。


 炎上する車。大破したトレーラー。そこかしこで地面が抉れ、人々が逃げ惑っている。

 そしてこの惨状の中心地、尚も爆音が響くその場所では、信じられない光景が広がっていた。


 ロボットだ。戦車の砲塔のような胴体から何本もの脚が飛び出した、まるで蜘蛛のような姿をした巨大ロボットがいる。

 俺が呆然としている間にもその砲塔が火を噴き、着弾した地面が爆発とともに巻き上がる。


 間違いない。あいつがこの騒ぎの元凶だ。


 けれど、まるでSFの世界に出てくるようなロボットを目の前にしても、俺の視線が吸い寄せられたのは別のものだった。


 暴れまわる蜘蛛型ロボット。その足元で華麗に舞う一人の少女。

 俺はその姿に釘付けになっていた。


(女の子?)


 青い髪を振り乱し、振り下ろされる蜘蛛の足を避ける。

 少女の手が輝く度に宙に氷の塊が生まれ、砲台から吐き出された火の玉を相殺し、蜘蛛に襲い掛かる。


(あれは……もしかしてマギか?)


 テレビでしか見た事のない現象。

 マギが魔法を使うとき、体内を巡る魔力が活性化し、輝きを放つのだという。マギアの表面が輝いて見えるのも同じ理屈だそうだ。

 その輝きの色は千差万別。マギによって異なるらしい。


 蜘蛛と戦っている女の子の輝きの色は青。その髪の色と同じ、綺麗な青色だった。


「凄い……」


 こんな事態だというのに思わず見とれてしまう。それ程の魅力が彼女にはあった。


 自分を攻撃してくる存在を排除しようとしているのか、それとも初めから彼女が狙いだったのかは分からないが、蜘蛛は執拗に少女に向かって攻撃を繰り返している。

 続けざまに撃ち出される火の玉。少女はそのほとんどを相殺しているが、取りこぼしてしまった流れ弾が周囲に被害をもたらしている。


 そして新たに吹き付けてきた爆風に、俺はようやく我に返った。

 こんな所で突っ立っていたら危険だ。早く逃げないといけない。


(店に戻って慎吾を連れて行かないと。でも他の人を置いていくのか? 中には慎吾よりも重傷な人がいるかもしれないんだぞ)


 救急車を呼んでもこんな所に近づけるわけがない。警察が来てもマギの戦いに介入するなんて無理だろう。マギが犯罪を犯した時に備えて、対マギ用の部隊が存在するという噂を聞いたことがあるけれど、あくまで噂だし到着までどのくらいかかるかも分からない。


 何とかしないといけない。けれどもどうしようもない。


 目の前の光景から目を離せないまま、ジリジリと後退する。


(一人ずつでいい、店から運び出すんだ。それしかない)


 たった一人で戦う女の子を置いて体を反転させようとしたその時、火の玉の一つがロータリーに停まる無人のタクシーに着弾、爆発した。

 爆風に煽られた少女が体勢を崩し、蜘蛛の足になぎ払われ、宙に吹き飛ばされる。


「危ないっ!」


 その瞬間、反射的に体が動いた。幸いにも少女はこっちの方に飛んできている。


(間に合えっ!)


 落下予想地点を目測。全力で走り寄って何とか体を滑り込ませ、少女の体を受け止めることに成功する。しかし。


「がっ……!」


 両手、続いて全身に衝撃が走る。


(痛い、痛い!)


 いや、痛いなんてもんじゃない。全身が砕けそうな衝撃だ。

当然だ。飛んでくる人一人を受け止めたんだ。こっちの骨が折れていてもおかしくない。


 何とか少女が地面に叩きつけられるのは防いだが、あまりの痛みに思わず膝をついてしまう。


「おい、大丈夫か?」


 体中に走る痛みを我慢して、腕の中の少女に声をかける。あんな金属の塊で殴られて無事なはずがない。よく見ると右手が変な方向に曲がっている。


「ああ、何とか……、礼を言う。一般人か? ここは危険だ。早く逃げろ」


 俺の手首の辺りをちらりと一瞥すると、少女ははっきりとした口調でそう答えた。骨が折れているはずなのに、それを微塵も感じさせない態度で勢いよく立ち上がる、が――。


「くっ?」


 ――やっぱり強がりだったらしい。

 鋭く前方を睨みつけてはいるが、立ち上がった直後にバランスを崩してしまう。


「おい、無理するな!」


 右腕を抑えてよろめく彼女を、再び受け止めようと手を伸ばす。

 そこまではよかったのだが、俺もさっきの衝撃が抜け切っておらず足元がふらつき、今度は二人揃って倒れ込んでしまった。


「っ、貴様! どこを触っている!?」


「ご、ごめ……」


 手の中で少女が暴れる。どうも抱きしめている俺の手の位置がお気に召さなかったようだ。

 俺も何か柔らかいものを触ってしまった自覚があったのですぐに謝ろうとしたのだが、その前に目の前に巨大なものが降り立ち、風圧で反射的に全身を竦ませる。


 顔を上げると、あの蜘蛛型ロボットが目の前に立っていた。


『リーゼロッテさん、実験にご協力いただきありがとございました』


 パイロットの声だろうか? 蜘蛛の胴体についているスピーカーから、男の声が発せられる。


 よく見ると胴体の表面が薄く輝いていた。

 普通じゃないとは思っていたが、まさかこれはマギアなのか?


「こんなことをして。ましてや私に手を出して、ただで済むと思っているのか?」


 絶望的な状況にも関わらず一切怯える様子も見せず、リーゼロッテと呼ばれた少女は気丈に返す。


『怖いですね。ですがそんなこと、貴方は気になさらなくてよろしい。ええ、その必要は全くありませんとも』


 嘲笑うような声が響くと蜘蛛の脚が一本、俺達の頭上に振り上げられた。


『どうやらおまけがついているようですが、運がありませんでしたね。私の輝かしい今後の活躍は、いずれ後を追ってくる人たちにでも聞いてください。それでは、御機嫌よう!』


 言葉と同時に振り下ろされる脚。その先端が近づいてくるのが、ひどくゆっくりと感じられる。腕の中で少女が体を硬くするのが伝わってきた。


 頭の奥で、チリチリと何かが燃えている。


(このままここで死ぬのか? 事情も何も分からないのに、こんなことに巻き込まれて。これで終わっちゃうのかよ?)


 ジリジリと、体の奥で何かが灼けている。


 怒りだ。

 今自分の置かれている状況に。この状況を作り出した蜘蛛型ロボットに。そして何もできないでいる自分自身に、ただ怒りを感じる。


 目の前に迫る金属の塊。


 理不尽に暴れ周り慎吾に――俺の大切な友人に怪我を負わせ、今まさに俺達の命を奪おうとしている敵。


(こいつだ。こいつさえ消えれば、全て解決するんだ)


「いい加減に……」


 腹の底で何かが渦巻いている。ドロドロとした感情が、喉までせり上がってくる。


 意味はないと分かっている。叫んだところでこの状況は変わらない。俺もこの子も一秒後には挽肉だ。


 それでも俺は、叫ばずにはいられなかった。


「……いい加減にしろっ!!」


 瞬間、俺の体から白い光が溢れた。同時に全身を駆け巡り、全ての毛穴から噴き出すような力を感じる。


 目の前にまで迫っていた脚がまるで巨大な手に掴まれたかのように、不自然にピタリと動きを止めた。腕の中の少女が、驚いた顔で俺の方を振り向く。


 その瞳はとても綺麗な青色で、こんな時にも関わらず思わずその目に惹き込まれそうになる。


(って、そんな場合じゃない!)


 慌てて視線を前に戻す。少女と同じように俺自身も自身の変化に驚いていたが、難しいことを考えるのは後だ。


『何だこれは!?』


 蜘蛛が急に動かなくなった脚を必死に動かそうとしているのが分かる。けれどもそれは。


(無駄だ!)


 体から発せられている輝きが強くなる。

 体内に生まれた不思議な力の流れ。誰に説明されたわけでもない。けれどもこれが【魔力】なんだと、何故か理解できた。


 まるで生まれたときからそう出来ていたように、自然な感覚で右腕に魔力を集中させる。


「まさかこのタイミングで覚醒するとはな」


 ニヤリと、楽しそうに口の端を上げて呟くと、少女も蜘蛛に向き直り左手を青く輝かせた。


 俺の右手と少女の左手が蜘蛛に向かって突き出されると、その射線上から何とか逃れようと蜘蛛が激しく身を捩り始める。


「逃がすかよ!」


 俺が腕をあげると、何かに持ち上げられるようにゆっくりと蜘蛛の体が上昇を始め、やがて全ての脚が地面を離れる。そしてその頭上には巨大な氷の剣が生成されていた。


『おのれ! おのれぇっ!』


 スピーカーから喚き声が響き砲台から火の玉が吐き出されたが、それはまるで見えない壁に阻まれたかのように宙で爆発する。


「「くらえっ」」


 少女と一緒に立ち上がり、俺が右手を振り払うのと同時に少女の左手が振り下ろされる。次の瞬間、蜘蛛の足が全てねじ切られ、宙に浮かんだ胴体に氷の剣が突き刺さった。


 これが魔法。

 余りにも強大な力。一般人とは一線を画するマギという存在。


 誰かに尋ねるまでもない。俺は覚醒したんだ。


(って、あれ? 急に眩暈が……)


「協力感謝する。……おい、大丈夫か!?」


 スクラップと化した蜘蛛型のロボット。

 それが動かなくなったことを確認した少女がこっちを振り向くが、俺がゆっくりと倒れていくのを見て驚いたような声を上げる。


(ああ、そうだ。救急車呼ばないと――)


 さっきとは逆に、今度は少女に抱きかかえられる感触を感じながら、俺の意識は急速に遠ざかっていった。




   ◇




「ここは……病院か?」


 目を覚ますと、目に白い天井が映った。腕には点滴の管が繋がれている。

 天井だけじゃない。床も壁も白く、清潔感の溢れる一室。そこで俺はベッドの上に横になっていた。枕元にはナースコールの繋がったコードが伸び、体には身に憶えのない白い服を着ている。


 何が起きたのかは覚えているが、あれからどうなったのかが分からない。慎吾は無事なんだろうか?


「起きたか」


 俺がボーっとした頭で現状を確認していると、横から声がかけられた。


 青い髪の少女。

 あの時一緒に蜘蛛型のロボットと戦った彼女が、ベッドの側の椅子に腰掛けている。


「……ああ。あれからどうなったんだ? って、うおおっ?」


 この子なら全て事情を知っているだろう、そう思って質問したのだが、彼女は突然立ち上がると俺の胸倉を掴み、強引に自分の方に引き寄せてきた。


(って、顔近い近い!)


 少しでも顔を傾けたらキスできてしまいそうな距離だ。しかも改めて見ると、この子かなり可愛い。


 俺が内心ドキドキしていると、彼女は嬉しそうに口を開いた。


「ここはマギ専用の病院だ。覚醒の反動で、貴様はあれから四日も寝ていたのだ。喜べ。その間に調べさせて貰ったが、素晴らしい魔力値だぞ。私の権限で連立第二魔法学院にねじ込んでやった。年齢も同じのようだし、来週からは同級生だな!」


 まるで捜し求めていたものを見つけた子供のようにはしゃぐ少女。

 その喜びようを見ているとこっちまで嬉しくなってくるのだが、すまん。前半はまだしも後半の意味がさっぱり分からん。と言うか、同い年だったのか。てっきり年下だと思ってた。


「同年代で私より強い魔力の持ち主は初めてだ。これからよろしくな、総司!」


 俺は差し出された手を反射的に握り返し、とりあえず今最も気になっていることを聞いてみた。


「ええと、こちらこそよろしく? ところで君、誰?」




   ◆




 目覚めてから三日。それは総司にとって怒涛の日々だった。


 まず日本人としてのマギの登録に、国連加盟国としてのマギの登録。その際に行われた様々な検査に加え、本来通うはずだった高校からリーゼロッテと名乗る青髪の少女がねじ込んだという、連立第二魔法学院への転入手続き。次いで学院生用の寮の入寮手続きに引越し。

 それら全てをたった三日で終えたのだ。


 2LDK。学生の一人暮らし用としては非常に広い寮の一室に少ない荷物を全て運び入れ、ようやく総司は一息ついていた。


 時刻は夜。

 今は明日から始まる新しい学校生活に向け、遅れた分の授業の復習を――しているはずもなく、久しぶりに友人と電話をしている最中だ。


『あっはっは。こっちも色々あったけど、そっちはもっと大変だったみたいだね』


 机の上に置かれたスピーカー状態の携帯電話から、慎吾の笑い声が響く。


 慎吾は事件の後すぐに病院に運ばれていたが、幸い出血の割に傷は浅く、総司と違い入院することもなくすぐに寮に帰ることができていた。体調にも問題がなかったので、翌日から普通に高校に通っている。


「笑い事じゃねえよ。それ全部にあの女がついて来て、ずっと横でギャーギャー口を出してくるんだぞ? 仮にも一緒に修羅場をくぐり抜けた相手なんだから、もう少し優しくしてくれてもいいと思うんだけどな」


 ため息をつきながら答えると、総司は両手を頭の上で組んだ。


『あの女って……、あのねえ総司。一応彼女、有名人なんだよ?』


 慎吾の呆れたような声音に、総司は決まり悪げに頭をかいた。


「みたいだな。名前を聞いたら、『私を知らないのかっ』て驚かれたよ」


 その時のことを思い出し、肩を竦める。

 最初はなんて自意識過剰な女なんだろうと思ったが、どうやら世間知らずだったのは自分のほうらしいというのは、この三日間で嫌というほど思い知らされた。


『リーゼロッテ=ギースベルト。ギースベルト家は代々強力なマギを輩出することで有名な一族だけど、彼女が有名なのは彼女自身の能力の高さによるものが大きいんだ。それと相まってあの美貌。絶対総司も何度かはテレビで見てるはずなんだけどなあ』


「知ってるよ。載っている雑誌やら日本でも流されたCMやら、道すがら散々見せられた。いくつか見覚えのあるやつもあったしな」


『まあ確かに実際に見るのとは違うから、っていうのも分かるんだけどね。僕にとっては知っているのが常識、って人物だからなあ。それにしても羨ましいよ。あのリーゼロッテさんと付きっ切りの三日間を過ごしたことも、マギになったこともね。そうそう、言うのが遅れたけどマギの覚醒、おめでとう。織部も喜んでいたよ』


「おう、ありがとう」


 慎吾はマギに憧れている。それは常日頃から慎吾自身が口にしていることだ。

 親友である総司だけがマギとして覚醒したことに、多少なりとも思うところはあったはず。しかし電話口の慎吾の声は、微塵もそんな気持ちを感じさせない明るいものだった。

 いい友人を持った。改めてそう思う。


『で、マギになった感想はどうだい? 総司はどんなことができるの?』


「感想って言われてもなあ。口じゃ説明し難いんだけど、体の中の魔力の流れが分かるようになったっていうくらいだな。使える魔法については悪い、俺もまだ正確には把握してないんだ。しかもちゃんと制御できるようになるまで、軽々しく使うなって言われててな。十八歳になるまでは、変なリミッターも付けなきゃいけないみたいだ」


『ああ、やっぱりそうなんだ。下手に暴走されても困るしね』


「まあ、確かにそうだけどよ……」


 魔法が使えるようになりました。じゃあそれをバンバン使って活躍してください。

 総司が想像していたのはそんな未来だったのだが、実際はそんな単純なものじゃないようだ。


 粗方近況を話し合うと、時間も遅くなったので通話を切る。

 携帯の画面を見ると、織部からの着信履歴が残っていた。一瞬かけなおすべきか悩んだが、今日は遅いからいいかと部屋に備え付けられているベッドにダイブする。


 そのまま仰向けになると、室内灯の光を遮るように左手をかざす。そこにはいくつかスイッチのついた、変わった意匠の腕輪が嵌められていた。


 バングル。そう呼ばれる腕輪型をしたそのマギアは、装着者の魔力を使って自動的に動き続ける。

 主な機能はGPSにバングル同士の通信・通話機能。そして魔法の威力抑制のためのリミッター。その他にも様々な機能が備わっている。


 マギと認定された者は、日常生活においてこのマギアの装着義務が発生し、特に十八歳未満の者は魔法の威力を強制的に抑えられているのだ。そしてそれは同時に、このバングルこそがマギと一般人を見分ける目印であることも意味している。

 ちなみに今総司が装着しているバングルは連立魔法第二学院の校章が刻まれた特殊なデザインのものであり、生徒証代わりとしても機能する代物だ。


 マギは一部税金の免除、多様な手当てなど社会において非常に優遇されてはいるが、総司はバングルをはめた腕を見ながら思った。


(何か思ってたのと違うし、めんどくさいなあ)

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