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化け猫長屋は一人暮らし

私は実に危ない所にいたことを我ながら今になって知る

武士の寺子屋を隠れ蓑にしていた私がそんな彼らに尾行されていたとは、じつに情けない、私は数少ない反幕府派の人間であり、この中にいる柳吉君と言う少年の父親がかなり藩に食い込んだ役職なので近づいたが、しかし今のところ何の成果も上がっていない、最近この職を辞めて本当に寺子屋で一生暮らそうかと考えていた今日この頃、こんなことがありますますその意思が強まる

基本何かビクビクすることが苦手な私は、今度こそやめようかと本気で茶店の中で悩んでいる。



私は悩んでいた、今二枚の書が書かれた紙が私の前に並べられてある

あの後はははと無理やり誤魔化してあいまいのまま私は母上の長屋に帰ってきていた。最近Hここで寝泊まりすることが多く、それはすなわち母の禁酒とエサ遣りを遂行する意味でもある。こういうのもなんだがその少し着崩した着物を細身の体にまとったそれは商売女とは違い、かたみのそれは別の意味で私が見てもハッとするものがある、「おっアンタ来たね」彼女は私を見ずに床に置かれたそれを見ていた


一つの文字は型を崩しまるで蛇が絡み合って蛞蝓のように這ったようなもので

それは自然の木のような恐ろしさと威厳が見える

もう一方は恐ろしく緻密な漢文のような文字だがそのとこおで頃によく書かれている者とは違う癖がアレンジされ、それが上手くまとまっているから凄い

私は迷った末、考えるのをやめ、何に使うのかを聞いてみた

彼女は珍しく悩み、その白い手を眉間に当てている、そして

「、、、恋文」嫌な空気が二人に流れる

「これ文じゃないじゃない」彼女は女とは思えない大胆な笑いをクククと言いながらしまいには気が狂ったように笑い「そう言う物なのだよ」と

細い指に墨が付いた一指しを私に向けて行った

それは近所のどこのおかみさんとも違うまるで子供のような行動で

私はやれやれとそれに馴れてはいたが「は~~ぁ」とため息をつくと

びりー―――と破いた

「ウギャー――」そのあと小さな長屋の一室でまるで猫同士のような喧嘩が繰り返された。

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