相対性理論
また違う子と話してる。
あの子、誰だろう。
あーあ、あの子もきっと彼のことを好きになる。そしてラインの一言とかアイコンをわざとらしく恋愛系のものに変えてしつこく気持ちの悪いアピールをするんだ。
でもあたしはそんなもの気にしない。
だってあたしより可愛い子なんてそうそういない。
あたしはこの学校で一番可愛いと言われる女の子。ほかの高校でも有名なくらいだ。
だから心配をする必要はない、 のに。
なぜか目でおってしまう。
馬鹿な女。そんなことしても、どんなぶりっこしたってあたしに敵うはずはないのに。
どうぞ好きになってください。
彼に優しくされて舞い上がって下さい。
そしてあたしの存在を消したいと願ってください。
あたしの存在を心から憎んでください。
嫉妬と醜さでぐちゃぐちゃになった自分に罪悪感を抱いてください。
そんな姿を見るのがあたしの一番の楽しみであって幸福だ。
自分よりしたの人間を見るのは心地がいいから。
あーあ、人間っておもしろい。