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十二属性戦士物語【Ⅱ】――新たな戦い――  作者: YossiDragon
第一章:スピリット軍対決編
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第一話「一年ぶりの再会」・3

「照火、やったッスね!」


「ああ……」


 残雪の嬉しそうな明るめの声とは対照的に、照火は少し暗めのトーンで返した。その視線は、キッとカルバス一点を睨み続けている。敵と目が合い、バチバチと見えない火花が散る。

 グッと足を踏み込み、左手に炎を出現させて綺麗な丸い形に整えたカルバスは、それを野球のピッチャーの様にビュンッ!と投げ飛ばそうとした。

 しかし、次の瞬間、彼の手から炎が一瞬にして消えた。何事かと後ろを振り返ると、そこには雫が水系統の魔法で出現させた水の球が、シャボン玉の様にいくつもフワフワと浮かんでいた。


「くっ、邪魔をするなァアアア!!」


 ビキビキと青筋を立てたカルバスは、怒声をあげてさっきよりももっと大きな火の玉を作ろうとした。しかし、手が水で濡れているために上手く炎が作り出せない。コルタルン火山群だというのに、地面もすっかり水浸しになって水たまりがいくつも出来ていた。


――これはまさか、全てあの水属性の小僧の仕業? くっ、私の体もすっかり濡れてしまっている……ハッ!



 周囲の様子を瞬時に把握する中である事に気づいたカルバス。だがしかし、既に遅かった。雷人が水たまりの前に立ち、手に小さく電撃を流して蓄電している姿があったのだ。


「ふん、これで終わりだ……くらえ!『静電の直列回路(シリアルコネクション)』!!!」


 雷人の手から放たれた青白い電撃は、水を伝ってカルバスの体に流れた。凄まじい電撃が、水によってカルバスをさらに苦しめる。


「グゥアァアガガガガガガガ!!!」


 電撃が止んだ時には、カルバスの体は黒焦げと化していた。そして、痙攣する体が、力尽きたかのように前のめりに倒れた。


「ぐッ、ぐそッ……うっぐッ!」


 体が痺れ、上手くその場に立ち上がる事が出来ない。その体からは未だにプスプスと煙が舞い上がり、その威力を物語っている。


「やった、みたいですね……」


 ボロボロになった瑠璃の体を治癒し終えた葬羅が、敵の様子を見てそう口にする。

しかし、十二属性戦士がカルバスの周りに集まったその時、カルバスの指がピクリと動いた。それから、ゆっくりと体を起こし始めた。


「何!? しぶといやつだ……」


 照火が唇を噛み締め、武器を構える。

 カルバスは、怒りのオーラを膨れ上がらせると同時、さらに体を大きくした。


「ふざけた真似をしおってッ!! この私の、本当の力を見せてくれるッ!!」


 そう言うや否や、細かった腕が急に太くなり、体つきがゴツくなった。さらに歯も進化して、八重歯が獰猛(どうもう)な獣の牙のようになった。目つきも完全に獣の目で、その姿は以前の物とは違い、最早原型を留めていなかった。


「くそッ! これでもくらえ!!」


 照火が苦し紛れに炎攻撃をぶつけるが、敵には全く効果がないようで、防ごうともしない。


「ぐふふふッ、効かぬ、効かぬわ!! 今度は私からだ! うおぉおおおるぁッ!!!」


「お前こそ、同属性の俺にはそんな攻撃効かないぜ!!」


 カルバスの攻撃をかわし、もう一度巨大な火球を作り出した照火は、それを敵に直撃させる。だが、それこそが敵の狙いだった。


「ふッ!」


「何ッ!? うわぁああぁあああ!!」


 てっきり同属性である炎攻撃を仕掛けてくると思っていた照火。しかし、それは違った。敵の攻撃した攻撃属性は、明らかに“炎”ではなく“氷”だった。そう、カルバスの炎属性が、いつの間にか氷属性に変わってしまっていたのだ。


「これは、一体どういうことだ!?」


 あまりにもの驚きに、雷人も口を開けて唖然としている。


「ふふふ、其方らには理解出来ないようだから教えてやろう。人々はそれぞれ、特別な力がある者と、無い者に分けられる。さらに、力を持った奴の中にも様々な属性が宿る。その中でも私は特別でね……。炎と氷という、変わった属性の組み合わせを持っているのだ!!」


「なっ、混合属性だとッ!?」


「そう……『混合属性所持性者(ミックス)』とも呼ばれているがな」


 今までそんな人間に出会った事がなかった雷人は、目の前にその人物がいる事に驚きを禁じ得なかった。他のメンバーも、カルバスの話に言葉を失う。

 カルバスが続ける。


「つまり……炎で攻められれば氷、氷で攻められれば炎というわけだ……どうだ? これが、スピリット軍団第二部隊隊長、カルバス=コールタールの真の力だ!! どうすることも出来まい? ふっはっはっは!!」


 己の攻撃戦法を自慢気に語ったカルバスは、大きく口を開けて豪快に高笑いした。


「……あ、そうだ! 照火お兄ちゃん」


「ん?」


 敵の話を聞いてふと何かを思いついた輝光が、すぐ傍にいた照火に耳打ちした。


「あのねあのね? ゴニョゴニョ……」


「……ふむふむ、おぉ! なるほど! それはいい考えだな!! 俺が敵を引きつける……。その間に、皆にもそれを伝えてくれ!」


 作戦内容を聞いた照火は、二つ返事でその案に賛成し、その作戦の協力を仰ぐよう輝光に指示を出すと、声を張り上げてカルバスに突っ込んで行った。


「みんな、聞いて」


 照火がカルバスをおちょくり陽動している間に、輝光は指示通りこの場にいる仲間に作戦概要を説明した。

 それから、それを聞いた皆がしばし思案していると、顎に手を添えて考え込んでいた雷人が顔をあげた。


「……よし、それで行こう。皆、異論はないな?」


 年長者である雷人の同意を求める声に、リーダーである楓を始め、他の面々も次々に同意の頷きを見せた。全員の意見が集まった所で、満場一致の結果を得た雷人がもう一度首を縦に振り声をあげた。


「皆、それぞれ配置に着け!」


『了解!』


 一応リーダーは楓なのだが、雷人がリーダーばりの作戦指示を出すので、楓は少し調子が狂っていた。

 が、ここで文句を言っても始まらないと、自分のやるべき役割を脳内で再確認し、準備を始めた。


「楓お姉ちゃん、お願いっ!」


「任せてっ!!」


 輝光が作り出した鏡を、楓が風系統の魔法で一気に上空へ浮かばせる。何か対象物を浮かばせるのは初めての試みだったが、案外上手くいったと口元に笑みを浮かべる。


「時音!」


「ええ!」


 楓に名前を呼ばれ、隣で待機していた時音が時間停止で鏡を固定した。本来、時属性には動物を止める力はあっても、静物を止める力はない。そのため、この試みも失敗に終わるように思われたのだが、何故か不思議とその場に留める事に成功した。やはり、希少属性だけあってまだまだこの属性には判明していない力があるらしい。


「や、やった?」


 自分でも驚いている時音に、「やったわね」と楓が称賛の声をあげた。

 その一方で、爪牙、葬羅、菫の三人は、照火の援護に周り、カルバスの注意を引きつける役割を担った。

 準備をするメンバーを横目に、照火がもう間もなくだと、疲労する肉体に踏ん張りを加える。しかし、後もう一歩という所でピンチが訪れた。


「あっ!?」


 無理が祟ったのか、足がもつれてうっかり地面に(つまず)き、前方に倒れてしまった。

 無論、敵が格好の餌を逃すはずがない。照火の目の前にカルバスが迫る。


「ふふふ……お遊びはここまでだ、炎耀燐照火。……最後に何か言い残すことはあるか?」


 カルバスの言葉に、照火は横目でチラッと輝光を見た。同時、送られた合図を確認する。それを目にし、照火はニヤッと笑みを浮かべた。


「ん? 何がおかしい……」


 死の淵に立たされているというのに、何故笑っていられるのか不思議でならなかったカルバスがそう尋ねると、照火が口を開く。


「ああ、言いたいことならある。第二部隊隊長カルバス=コールタール!! お前が死ぬって事をなッ!!」


「何ッ!?」


 カルバスは何を言っているのか理解出来ずにいた。明らかに今の自分は優勢である。その証拠に、目の前には十二属性戦士の一人が倒れているのだ。今、この少年に刃を振り下ろせば、標的が一人減るのだ。それだというのに、何故敵に死亡宣告を受けなければならないのか分からなかった。

 その間に輝光が光属性を纏わせた矢をギリギリまで引いた。

 と、そこに菫がやって来て何かを手渡した。


「何これ?」


「いいから使って、きっと役に立つはずだから!」


 そう言われては使わない手はないと、輝光は菫からもらった謎の薬液を矢に使用し、もう一度カルバスに向けて矢を勢いよく放った。

 シュンッ!!という空を切るその一瞬の音は、凄くはっきりしていて、一直線に青白い軌跡を描いて飛んで行った矢は、カルバスの腹から背中を貫いた。


「ふごぉッ!!?」


 突然の激痛に膝を突くカルバス。しかし、巨大化した肉体のためか、まだ薬が完全に効いていないらしく、腹部を押さえつつもその場にどうにか立ち続けていた。


「うっぐぅぅう……これは、厄介だな!」


 カルバスは、もう一度矢を放たれる前にと、小さな輝光に標的を絞って襲い掛かった。


「輝光ッ!!」


 雷人が叫んだ刹那、キィィィィィィィン!!という不快な音に、カルバスは後ろを振り返った。そこには、眩い光を出す大きな鏡があった。その光は、今にもこちら目掛けて何かを発射しそうな勢いだ。それを見た瞬間、カルバスは全てを理解し、死を悟った。


「そ、そうか……こういう事だったのですね。まさか、これ程の力を持っていたとは……パワーストーンがないからと、少し侮っていました。リーダー、すみませんね……私は先に、あの世で待つ事にします――」


 そう最後の言葉を述べた瞬間、鏡で反射された矢が、光を纏ってカルバスの首を射落とした。頭を失い体だけになったカルバスは、ガクンと力尽きるように膝から崩折れ倒れた。


「倒したのか?」


 爪牙が様子を確認しようと接近したその時、突然小さな黒い球体がどこからか現れ、急に巨大化した。


「んだよ、これ!?」


「爪牙下がれッ!!」


 異変に勘付いた雷人がすぐさま爪牙に指示を出した次の瞬間、黒い球体はカルバスの死体を吸い込みその場から一瞬にして消えた。目の前から死骸が消え、十二属性戦士はあまりにも突然の出来事に呆然としていた。


「何だったのだ今のは……?」


 雷人がどこかに消えた黒い球体の行方を捜しながら言う。しかし、既に気配は完全に消失しており、仕方なくもう一つの気になる事柄を追求する事にした。


「そう言えば、菫が輝光に手渡してたのは何なのだ?」


「あれは私が作った特別な薬液。一年前、王様にスピリット軍団は不死身だって話を聴いたでしょ? それで、不死身の人間を殺す事の出来る薬があるって、何かの書物に書いてあったのを思い出して調べたの。それで、あちこちの都から薬草を取り寄せたり自分で探したりしていたってわけ」


「なるほど、『あちこちで、薬や毒を集め回っている女がいる……』という噂、あれは菫だったのか」


 雷人が納得したように腕組みをし、うんうんと頷いた。

 と、不死身のスピリット軍団の一人を倒せた理由が分かった所で一息ついていると、照火が足元で何か光る物を見つけた。


「ん? 何だこれ……」


 拾い上げてみると、それは半分に割れたビー玉サイズの小さな赤い玉だった。


「ん、どうした照火?」


 爪牙が、固まったまま動かずにいる照火の背後から近づき、手元を覗き込む。


「こいつは……ビー玉か?」


 首を傾げ、照火が持っている物について爪牙が訊く。その声にハッと我に返った照火も、しかめっ面をして「分からない」と言って首を振るだけだった。

 と、二人の近くに細砂が歩み寄り、手元の物を見てボソッと冗談めいた言葉を口にした。


「何だかそのビー玉、私達の武器に空いている穴と、大きさ似てるね!」


 その言葉に、二人はハッとして顔を見合わせた。それから、慌てて照火が武器を取り出し確認する。そこには確かに、小さなくぼみの空いた穴があった。半信半疑な気持ちではあるが、物は試しと照火が思い切ってその玉をはめ込んでみた。カチリと音が鳴った所を見ると、サイズはピッタリのようである。


「う、嘘だろ……!?」


 驚愕の声をあげる照火に、様子を見ていた雷人がいつものように黒縁メガネを光らせた。この挙動を取った雷人は、例によって説明口調になる。


「恐らくそれは、パワーストーンだ」


「ぱわーすとーん?」


 細砂が小首を傾げながらワードを反芻する。その頭上に疑問符が浮かんでいるのが見えたのだろう、キランとメガネを光らせた最年長者が得意気に語り出す。


「私のパソコンに入っていたレポートによると、私達の力を制御している、ストッパーの様な役割を果たすものらしい。……その証拠に、何か力が(みなぎ)るのを感じないか?」


 そう言われて、照火はリラックスしてみた。確かに、どんどん力が溢れてくるのを肌で感じた。


「あ、ああ……」


 照火の言葉を聞き、楓がさらに雷人に質問した。


「でも、どうしてスピリット軍団が照火のパワーストーンを持っていたの?」


 その質問には、さすがの雷人も黙ってしまった。レポートに目を通してみるものの、そこまでの事は書かれていないようだった。

 と、その時、ある人物がいないことを残雪が指摘した。


「……そういえば、瑠璃さんは何処行ったんスか?」


 その一言で、全員が彼女の存在を思い出した。


「確かに、さっきから見てないわね」


 時音もキョロキョロと辺りを見渡すが、どこにも見当たらない。すると、閉めていたはずの照火の家の扉が開いていることに気付いた。

 中に入ってみるとそこには、テーブルの上に人数分のコップを置き、親切に冷たいお茶を注いでくれている瑠璃の姿があった。

 こちらの視線に気づいたのか、瑠璃が声をあげる。


「あっ、驚かせちゃった? ごめんね……みんなに助けてもらったお礼に、何かしてあげようと思って……」


 瑠璃の言葉に、一同は顔を見合わせて笑みを零し、照火の家へ戻った。




 十二属性戦士は、お茶を飲みながら瑠璃の話を聴いていた。

 何でも瑠璃の話によると、一年前のスピリット軍団が再び襲撃してきたらしく、城が占拠されてしまったというのだ。

 それにしても、よく占拠される城だなと十二属性戦士は思った。すると、その心中の呟きを、相変わらずデリカシーのない爪牙が口に出してしまった。


「一年前の麗魅の次はスピリット軍団かよ」


「……ごめんなさい」


 爪牙の言葉に、瑠璃は面目なさそうな顔で涙目になりながら謝った。


「ちょっと爪牙! すみません瑠璃さん……でも大丈夫ですよ! 私達がいるんですし」


 相変わらず礼儀正しい言葉遣いや、相手の事を考えて物を言わない爪牙に注意した楓が、瑠璃をどうにかフォローしようと声をかける。


「それはつまり、私達がいなければ夢鏡城の警備はダメダメだということではないか?」


「うっ! そ、それは……」


「重ね重ね、ごめんなさい」


「いやいや、だから大丈夫ですって!!」


 雷人の会心の一撃に、楓は瑠璃をフォローすることが出来なくなってしまった。

 一年前から瑠璃と面識のある十二属性戦士は、以前はあんなにボーイッシュな雰囲気出しまくりだった彼女が、今では凄く女の子らしい雰囲気に変化していた事に驚きを感じていた。髪型も、一年前はポニーテールであったが、現在は下ろしている。


「と、とりあえず城に行ってみましょう?」


 一気に重たくなる場の空気を変えようとした時音の一言で、十二属性戦士は話をどうにかまとめ、夢鏡城へと出発した。




――▽▲▽――




 夢鏡城へと到着した一同は、急いで階段を駆け上がり玉座の間へ続く扉の前にたどり着いた。扉を開き中に入ると、そこには無残な光景が広がり、凄まじい印象を十二属性戦士と瑠璃に与えた。何人もの人質が犠牲となったようで、辺りには死体が群がっていた。


「こいつは酷いな……」


 雷人が眼前に広がる惨状に顔をしかめながら先頭を歩き、その後ろにしがみつくように輝光が続いて他のメンバーも続いた。


「うぅ……」


 そのあまりにも凄惨な光景に、菫は目を開ける事が出来ず、残雪の袖に掴まって小さくなり怯えていた。その姿を見ると、菫が姉というよりも残雪の方が兄に見える。

 さらに奥へ進むと、国王と何者かが戦っていた。


「くらえ!『月光の円壁(バリア・フリー)』!!」


 国王が叫ぶと、月の魔力が衝撃波となり、スピリット軍団と思われる男を攻撃する。しかし、あまり威力がないようで、効果はいまひとつだった。


「くっ、もう力が……」


 国王――神崎零は、崩折れるようにその場に膝を突いた。その無防備な姿を見て、すかさずスピリット軍団の男が攻撃を仕掛ける。しかし、楓がその攻撃を間一髪阻止した。


「『銀翼の鎌シルヴァウィング・シックル』!!」


「くっ!!」


 楓が繰り出した風の刃が、敵の男の体を切り刻み国王への攻撃を防御する。だが、あまり深手は負わせられなかったようで、男は傷口を見て少し憎らしそうな顔をするだけだった。

 それからこちらに向き直った男が楓の姿を捕らえ、目を見開いた。まるで、何か信じられないものを見ているかのような眼差しに、楓は少し警戒して身構える。


「貴様……十二属性戦士の風属性戦士だな?」


 男が確かめるように楓に訊いた。


「ええそうよ」


 風属性戦士であることを確認した男は、それを聞いて何を思ったか、突然くつくつと笑い出し、ベラベラと語りだした。


「くっ……っはっはっは! そうかそうか、貴様が風属性戦士か! なるほど道理で……確かに“あいつ”に似ているな。性格も顔も、何もかもが……いや、胸はあいつの方があったか」


「なっ、胸は関係ないでしょっ!?」


 楓は自身の胸元を庇うように、身を捻り両腕で防御しながら顔を赤らめ、文句を言った。突然赤の他人に失礼な事を言われ憤慨する彼女の姿を見て、さらに男はニタリと笑む。


「口調もあいつに似ているな……おっと、そうだ。自己紹介がまだだったよなぁ? 俺は、スピリット軍団第一部隊隊長『エイル=コルム=スピリット』。貴様と同じく、風属性を持つ者だ。ちなみにほれ! これが、貴様の力を制御しているパワーストーンだ!! 我々スピリット軍団は、貴様ら十二属性戦士のパワーストーンを半分に分け、部隊長副隊長がそれぞれ一つずつ持っている。つまり、俺の双子の弟であり、第一部隊副隊長を務めているヴェントが、貴様のもう半分のパワーストーンを持っているってわけだ……」


 軽い自己紹介を済ませたエイルが、嬉々とした表情で饒舌に説明してくる。何故そんな情報を、敵である自分達に教えてくるのか分からず、楓はただただその話を聴いているだけだった。すると、別の部屋からエイルにそっくりの男性がやってきた。恐らく彼が、件の双子の弟であるヴェントであろう、そう楓達は思った。


「兄貴、そろそろ定例会議が始まる……帰るぜ?」


「そうか……仕方がない。残念だよ風属性戦士。貴様とは、また次の機会にでも戦うとしよう……しばしの別れだ」


 名残惜しそうに肩を落としたエイルは、手を振りながらヴェントと共に玉座の間から姿を消した。


「何だったの、今の……」


 楓が相手のペースに完全に飲まれ、呆然と立ち尽くす。他のメンバーも意味が分かっていない様で、目を丸くしていた。

 と、その時、パリンパリン!とガラスの割れる奇妙な音が聞こえてきた。どうやら誰かの足音のようだ。しかもその音は、だんだんとこちらに近づき、同時暗がりの空間から足音を立てている人物が現れた。


「だ、誰だお前は!!」


「てめぇこそ、何なんだ? オレ様の邪魔しやがって……殺すぞ!」


 照火の言葉に、相手の男が物騒な言葉を返す。それから男は、深く被った黒いフードを脱いだ。すると、それは男性という程ではなく、十二属性戦士とあまり年の変わらない少年だった。しかも、その少年は少しばかり顔立ちが暗夜に似ており、目つきが特に瓜二つだった。


「お前、ここに何の用なんだ?」


 雷人の質問に少年は喋り出した。


「オレ様は、十二属性戦士の暗黒属性戦士『影虎(かげとら) 白夜(びゃくや)』だ!!」


 白夜と名乗る少年の自己紹介に、十二属性戦士は驚愕した。が、約一名の反応は異なった。


「十二属性戦士? テメェが!? ……くくくっ、なっはっはっは!!」


 笑いを抑えきれなくなった爪牙が、たまらず腹を抱えて笑い出す。


「何がおかしいッ!」


 馬鹿にされてキレた白夜が、爪牙の胸倉を掴み拳を構える。それを見た爪牙は先程までの表情とは一変、相手を射殺さんばかりの鋭い眼光で白夜を睨み、眉間にシワを寄せて低い声音で口を開く。


「おもしれぇ……やろうってのか?」


 爪牙が上等だという風に武器を構えた所で、楓が慌てて二人の争いを止めた。いつもならば、彼女自身が彼と争う立場なのだが、今回は制止する側に回ったらしい。


「まぁまぁ、二人とも落ち着いて。でも……どうしてあなたが十二属性戦士なの?」


挿絵(By みてみん)


 楓の質問に、白夜がしばし彼女の目を睨んだ後、爪牙の胸倉から手を離して、気怠そうに頭をかきながら答えた。


「……オレの本当の名前は『(あらし) 白夜(びゃくや)』。本来、嵐一族六代目後継者になるはずだった男だ」


 その言葉に、十二属性戦士全員が驚いた。

 白夜と名乗る少年は続ける。


「だが、それをあの暗夜とかいう奴に奪われた。おまけにオレは苗字を変え、母親の旧姓である“影虎”を名乗るハメになった。まぁ、それも仕方ねぇか……。何せ、母親の属性は影、父親の属性は闇。その二人の間に産まれたオレの属性は、(まれ)に持つと言われる属性――“暗黒”になっちまったんだからな。そのせいで、オレは混合属性(ミックス)と嫌味を言われ、その噂を耳にした嵐一族の連中は、オレを正式な六代目後継者とは認めず、オレより後に産まれたあの暗夜を後継者にしやがった……」


 悔しそうに唇を噛み締め、握り拳を作る白夜の昔話を聞いて、葬羅が言った。


「まさか、それだけで暗夜君を?」


「それだけじゃねぇ! ……奴は、オレの母親を殺したんだッ!!」


 その台詞に、皆が我が耳を疑った。まだ結成して一年ほどしか経っていないが、彼がそんな事をするような人間ではないと、誰もが思っていたのだ。そしてその疑問を、雷人が代表して質問する。


「……コホン。白夜、何かの見間違いではないのか? 暗夜はそんな事をする様な奴ではない! それは、私達が保証する」


 その暗夜を庇う様な言い草に、白夜はまたキレかかり声を荒げた。


「見間違いなんかじゃねぇ、確かに見たんだ! あの冷たい、人を蔑むような目……。後継者の証だって持ってた! それに、あいつの手には大量の血が付いてたんだ! 間違いねぇッ!!」


 白夜が語る、母親殺しの犯人の特徴。それを聞いた楓が、(なだ)めながら言った。


「でも、偶然そこに居合わせただけかもしれないし……それに――」


「ったく、何なんだよ、さっきからてめぇら! 揃いも揃って暗夜を庇いやがってッ!! 誰なんだよ、てめぇらッ!!」


「俺達は十二属性戦士だッ!」


 激昂する白夜に、照火は真剣な目で叫ぶ。それを見て、白夜は一瞬怯んだように後ずさった。


「う、嘘だろ? お、お前らが十二属性戦士だと……?」


 先程までの威勢が照火の一言で全て消し飛んだのか、白夜はオロオロした様子を見せる。すると、菫が首を傾げながら訊いた。


「でも、どうしてあなたも十二属性戦士なの? 十二属性戦士って、十二人いるからそういうんじゃないの?」


 その質問に、雷人が咳払いをして答えた。例のウンチクが始まるのだ。


「それについては私が説明しよう。元々、十二属性戦士というのは数で表されているのではない。基本的な主となる属性……それが十二個で形作られ、()になっているから十二属性戦士と呼ばれているのだ。だから、私達の親のように七人だけの時や、初代のように三十一人いる場合もあるのだ」


 カチャカチャと眼鏡を上げ、得意気に語る雷人の説明を聞いて、細砂が挙手しながら質問した。


「はいは~い! じゃあ、十二属性戦士は私達の他にもまだいるかもしれないってこと?」


「まぁ、そういうことになるな……」


 顎に手をやり、少し俯き気味に雷人はコクリと頷いた。しかし、白夜はその説明を全く聴かず、十二属性戦士のメンバーを見回し違和感を感じた。


「……おい。それで、暗夜はどこにいんだ?」


 さっきからどこを探してもいないため、探すよりも聞いた方が早いと思ったのか、十二属性戦士を問い質す。しかし、誰もその質問に対して口を閉ざして答えなかった。だが、ずっと黙り続ければ再び白夜が激昂すると思い、時音が恐る恐るというように答えた。


「暗夜君は……スピリット軍団に攫われたわ」


 その言葉に、今まで真剣な面持ちだった白夜は、急に表情を和らげ口元を緩めると、我慢出来ずに噴き出し大笑いした。


「……ぷっ、かっはっはっは!! ……う、ウソだろ? あの冷酷な三代目十二属性戦士である冷夜の瞳も引き継いでいると言われている暗夜が、あの有名なスピリット軍団にさらわれたってのか? こいつは傑作だな!」


 その笑い声に、雫が今まで我慢していたものを一気に吐き出し、ついに動き出した。


「いい加減にしなよ! 暗夜が心配なこっちの気持ちも考えてよッ!!」


 いつも我慢強いはずの雫もこればかりは限界だったのか、目にいっぱい悔し涙を溜めて白夜に強く言い放った。その言葉に白夜も少しは改心すると思われたが、改心するどころか逆ギレして罵声をあげた。


「んだよッ! あいつはな、オレの家族の命を奪った最低な男だぞ!? そんな奴の心配なんかしてられっか!!」


 その言葉に、ついに残雪も怒り出した。


「そこまでいうのなら、実際に会いに行って真実を確かめればいいじゃないッスか!」


 珍しく声を荒げて怒っている残雪を見た楓や雫は、彼のその態度に、白夜に対する怒りの感情がどれほどのものかが理解できた。そして、罵声がようやく静まり白夜が口を開いた。


「わ~った……オレが暗夜のいるスピリット軍団の本拠地に行ってケリをつけてやるッ! そうすりゃいいんだろ?」


 そう言って、白夜は一人さっさと出発しようとした。

 と、その時、一部始終を見ていた国王が急に話しかけてきた。


「すまない……ハンセム博士にそなた達の過去を知らせる必要があると言われたので、一度地下に寄っておいてくれ…」


 国王に言われ、彼らはハンセム博士がいる研究所へと向かった。白夜はため息をつきながら頭をかいて渋々ついていった。


――▽▲▽――


 ハンセム地下研究所。ここは夢鏡城の地下に建てられており、様々な研究を行うことの出来る場所である。ちなみに入口はまだ手動で、近々、自動ドアにするらしい……。


「お~い博士……来てやったぞ?」


 雷人がどこかにいると思われるハンセム博士に聞こえるよう大声で言った。


「おう、今行く!」


 名前を呼ぶ声に気付いたのか、ハンセム博士も大きな声で応答を返した。

 しばらくして、白衣姿の男が現れた。――ハンセム=アレイク=ストライプス博士である。彼は体中を油まみれにしていて、手には真っ黒に汚れた年季の入った白い軍手をしていた。


「まぁ、ここじゃあなんだから奥に来てくれ! 丁度完成したところなんだ」


 そう言って博士は、十二属性戦士を奥の部屋へと案内した。そこは、何の物も置かれていない殺風景な場所だった。


「どうだ? 私の作ったオフィスは? なかなかの出来だろう?」


「それで、私達に話というのは何なんだ?」


 博士の自慢をスルーし、雷人が本題を話すよう催促する。それを聞き、博士はスルーされたことも気にせずポンと自分の手のひらを拳で叩いた。その様子から、すっかり忘れていたなとメンバーはジト目になる。


「そうだったな……実は君達の過去についてなんだが……。君達は過去の記憶を持っていないだろう?」


 唐突な質問に、一同は少し戸惑い互いに顔を見合わせた。それから博士の方に向き直る。


「うん、あまり……」


 雫のその曖昧な返答に、博士はやはりなといった顔で頷いた。


「この機会だ、少し君たちのお互いの関係性を伝えておいた方がいいと思ってな……。ではまず、先に君達の親から話そう。君達の親は五代目十二属性戦士だ……それは知っているな?」


 その言葉に皆は頷いた。その頷きを確認し、博士はさらに話を続ける。


「炎属性戦士の『炎耀燐(えんようりん) 炎龍(えんりゅう)』、岩属性戦士の『崖淵(がけぶち) 岩鬼(がんき)』、雷属性戦士の『鳴崎(なるさき) 晴香(はるか)』、草属性戦士の『草壁(くさかべ) 林花(りんか)』、風属性戦士の『旋斬(かざきり) (なぎ)』、氷属性戦士の『氷威(ひょうい) 雪崩(なだれ)』、闇属性戦士の『(あらし) 刃槍(じんそう)』、この七人が五代目十二属性戦士の構成だ。そして、君達の親だ……」


 自分達の親の名前を耳にし、真剣な面持ちの戦士達。そんな彼らを見渡した後、博士は説明を始めた。


「次にお互いの関係性だが、とりあえず、照火と葬羅は一人っ子だ。これに関しては、他に話しておく事はないだろう。次に爪牙……君は知らないと思うが、実は細砂と従兄妹関係にあたるんだ」


 その衝撃発言に、爪牙と細砂は勿論、他のメンバーも驚いた。


「マジかよ!?」


 爪牙は焦りを隠し切れなかった。一方で、細砂は驚愕しつつも相変わらず能天気な表情を浮かべ、楽観的な雰囲気を出したままだ。

 博士はさらに続ける。


「雷人は既に知っていると思うが、輝光と義理の兄妹だ……」


 その話には誰も反応を示さなかった。何せ、既に一年前その話を聴いているからだ。


「さて問題は雫だ。君達も気になっていたんじゃないか? 雫について……」


 博士の言葉に、皆は口々に言った。


「そうよ! どうして雫は私と顔が似てるの? 時音とも似てるし……」


「待て待て、焦るな楓。これから説明する!」


 自分に関連することに探究心旺盛な楓に急に詰め寄られ、ハンセム博士は体を逸らし彼女から離れた。


「ゴホン……え~と、雫はまず楓と義理の兄妹で、しかも時音とは従姉弟だ」


 三人の関係に皆は一瞬疑問を抱いた。


「んーと、つまりどういうこと?」


 雫の質問に、博士はあごに手を添え言った。


「まぁ簡単に話せば、雷人と輝光に似たパターンだな。雫の母親である旋斬凪は、結婚して最初に子供を産んだ。それが雫……。その後、凪は雫の父親ととある理由により離婚し、新たに結婚した夫との間に子供をなした――それが楓だ。だから二人は、一応兄妹という関係にあるのだ。異父兄妹というやつだな。時音と雫の従姉弟関係は、単純に雫の父親の弟と時音の母親との間に生まれた子供が時音だからだ……分かったか?」


 その説明を聴いて、普段ならすんなり理解できることも、初めて知る事実の多さに混乱状態の今のメンバーでは、理解するのに時間を要した。特に脳筋バカの爪牙と、能天気な細砂は理解力がゼロに近いようで、顔をしかめてうんうん唸っている。

 こればかりは時間が解決してくれることに期待するしかないと、ハンセム博士は次の説明に移った。


「残雪……まぁこれも薄々勘付いてはいただろうが、残雪は菫の従弟だ」


「やっぱりそうだったのね!」


 菫は頭のモヤモヤがパァ~ッと取り払われるように消え去って、納得の声を上げながら歓喜の表情を浮かべた。


「でもおかしいッスよ! あの時確かに親父は死んだんス! それは間違いない!! なのに、一体どうして菫が親父の子供なんスか?」


「まぁ説明すると、雪崩は以前毒の都で研究者をしていた。毒などの薬について調べる仕事だ。彼もまた特殊体質でな…。複数の属性――混合属性者(ミックス)で二つの属性を持っていたんだ。“氷”と“毒”をな…。彼はその毒の都で一人の女性と会った。それが菫の母親だ。そして、二人は恋に落ち結婚した。その後、彼は突然菫の母親と離婚した」


「どうして?」


「理由は……分からん。とにかく、その後彼は実家のある氷の都へ帰った。そこで、幼馴染の女性と再婚。その後、二人の子供が産まれた」


「二人? 生まれたのは俺だけじゃないんスか?」


「まぁ話は最後まで聞いておけ……」


 博士は身を乗り出す残雪をまぁまぁと抑え、話を再開した。


「お前は小さい時雪崩に遭ったな? その時、父親に助けられてその代償として父親である『雪崩』は死んだ……そう思っているのだろう。しかし、それは間違っている。あの時君を助けたのは、君の父親ではなく、君の姉である『氷威(ひょうい) 初雪(はつゆ)だ!」


「姉って……もしかしてさっき言ってた二人の子供のもう一人って、俺の姉のことだったんスか? ていうか、俺に姉がいたんスか!?」


 驚くのも無理はない。残雪はその後、雪崩から助かったものの、片方の目を凍傷により失明して失い、さらに治療によってしばらくの間意識が戻らず、生と死の狭間を彷徨うことになったために記憶がないのだ。しかも、現在十二属性戦士は記憶を失くしているため、知らないのも当然だった。

 困惑する残雪に少し同情しつつ、博士は続ける。


「“お前の姉を殺したのは紛れもなくこの私だ!”と自分を責めた雪崩は、再び毒の都へ向かった。その後、雪崩は毒の都で飲まず食わずが理由で倒れた。それを助けた女性――即ち、菫の母親が雪崩を助けた。彼はそこで再び菫の母親と再婚を果たした。その時には既に菫もいたのだ。恐らく、雪崩が氷の都でしばらく生活している間に生まれたのだろう。とまぁ、そういうことだ……。つまり、これはこれで複雑な過去があったというわけだ! まぁ伝え聞いた話だから詳細は私にも分からんが。とりあえず、こんなものか」


 その話を聴いていて、雷人がある人物を忘れていることを思い出し博士に言った。


「おい、まだ暗夜が終わってないぞ?」


 その一言を聞いて博士はため息をつきながら言った。


「この場にいない状態で話していいものか……」


「どうかしたのか?」


 照火の質問に、博士は首を振り話し出した。


「暗夜の父親の名前は知っているな?」


 その質問に輝光が答えた。


「確か、刃槍(じんそう)さんだっけ?」


 数十分前に聞いた名前を思い出して答えると、その何気ない名前の一言で、今までずっと壁にもたれかかって腕組みをし、退屈のあまり舟を漕いでいた白夜が血相を変えて詰問した。


「おい、今なんて言ったッ!?」


 その脅すような言い方に、輝光は怯えて雷人の後ろに隠れながら恐る恐る答えた。


「え、えっ……? 刃槍……だけど」


 名前をもう一度聞いて確信を得た白夜は、固まって目を泳がせた。かなり動揺しているのが見て取れる。その様子に、訝しげな表情で楓が尋ねる。


「どうかしたの?」


「……」


 しかし、白夜は一言も漏らさなかった。他人の言葉が聞こえていないようだった。代わりに博士が答える。


「実は、白夜の実の父親も刃槍なんだ……」


「えっ? じゃあ、暗夜と白夜は兄弟?」


 その言葉を聞いて、博士は首を振って訂正した。


「違う……残雪達と同じケースだ。暗夜を産んだ後、何かの訳ありで刃槍は白夜の母親と結婚したんだ……」


 重たそうな空気の中、言いにくそうにしながら説明する博士。こうなる予感がしていたからこそ、ハンセム博士は関係者が揃っていない現時点での明言を避けようとしたのだ。しかし、こうなってしまっては仕方ない。後は各々に自力で乗り越えてもらうしかない。




 ようやく十二属性戦士全員の家族関係の話が終わり、いよいよ出発の時がやってきた。しかし、博士による突然の関係性の説明で、十二属性戦士はまだその現実をなかなか受け止めることが出来ずにいた。重たい過去の中に、家族での訳あり関係が深く関わっている。それらを受け止める十二属性戦士は、夢鏡城を出発し、スピリット軍団の目撃情報のあった光の都と闇の都の境にある暗黒街へと向かったのだった……。

というわけで、ようやく十二属性戦士の親御さんのことについて少々語られました。にしても親子関係だけでなくメンバー内でも結構な関係になってますね。設定すごく疲れました。たまに自分でもこんがらがることがあるので、おかしかったりしたら指摘お願いします。

そんなこんなで重たい過去を背負いながら強くなった十二属性戦士がいよいよ暗夜を取り戻しに暗黒街の奥にある漆黒の門からスピリット軍団の基地へと突入です!!

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