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十二属性戦士物語【Ⅱ】――新たな戦い――  作者: YossiDragon
第三章:防げ!魔豪鬼神襲来編
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第十五話「悪に手を染めし科学者」・2

「フッ、ハッハッハッハッハ!!」


 何度目かの高笑いをあげるオドゥルヴィア博士。神の腕に含まれた血を吸収し、神の力を多少なりとも得たオドゥルヴィア博士は、どこか偉そうだった。

 するとそこへ、誰かがやって来た。まるで太陽の様に神々しい光を放つ、オレンジ色の髪の毛をした少女。見た目は十二属性戦士の平均年齢である十二歳とあまり変わらない。少女は耳に太陽の波紋を象ったピアスをつけ、さらに右手には銀色のステッキを持っていた。先端には太陽の様な眩い光を放つ球体がはめこまれている。服装はオドゥルヴィア博士と同じく白衣。となると、少女もまた、ここのやつらと同じ博士なのだろうか。にしてはどことなく雰囲気が神々しくもあり、大人気(おとなげ)でもある。顔は幼い出で立ちなのだが。

 その時、オドゥルヴィア博士が少女を見るや否や、ほうと声を上げた。どうやら少女の事を知っているらしい。一体少女は何者なのかと正体が気になった十二属性戦士は、今少し二人の近くへ寄ってみた。すると、離れていた時よりも少し声が大きく聞こえてきた。


「まさかここに来るとはな……。さては、弟の死を悟って来たのか? ……フィーレ」


――フィーレ!? まさか、現代の夢鏡王国の六代目女王を務めているフィーレ女王のことか!?



 と、雷人は内心で思った。彼以外のメンバーも予想外と言った顔をした。だが、確かに言われてみればそんな気がしないでもない。現に少女の見た目を変えずに、髪の毛の色をピンクに、瞳の色を瑠璃色に変えて髪型を少し変えれば、夢鏡王国の第七姫君である瑠璃と瓜二つだ。


「弟……ってまさか、あなた、私の弟を殺したのっ!?」


「フッフッフ……どうしても神の力が欲しかったのでな、欲望には勝てなんだ。まぁ、許せ! これというのも、我にではなく貴様らの様な小童に神の力を与えた『世界の理』のせいだ! そいつを恨むんだなッ!」


 オドゥルヴィア博士は剣に付着した血液を布切れで拭き取りながら言った。


「――っ! あなたがどうして『世界の理』の事を知っているの?」


「フッフッフ、我は探究心が強くてな? 興味のある物には探りを入れるのだよ。しかし、まさか貴様がここに来るとは思わなかったぞ。貴様の娘は我が殺したのだからな……クックック、今でも忘れん。あの時の感触、そしてあの死を悟った小娘と絶望に打ちひしがれる小童の表情をな。グワハハハ!」


 十二属性戦士はその話を聞いていて再び疑問符を浮かべた。そもそも、オドゥルヴィア博士がフィーレの娘を殺したというのがおかしかった。なぜなら、彼女の娘は瑠璃と麗魅のはず。つまり、殺したということは、あの二人が殺された事になるのだ。だが、そうなると時系列に狂いが生まれる上に、まずフィーレが子を産むにはあまりにも若すぎる事も問題だった。


「くっ、あの時の恨み……ここで晴らしたっていいのよ?」


 目の色を変えて憎悪の表情となるフィーレ。今までに見たことのない表情だった。十二属性戦士は思わずその姿に息を呑む。


「グハハハ、まぁそう()くな。それに、貴様では我には勝てん。それに、今の貴様は退化しているではないか。あの時はもう少し胸の膨らみが進んでいたはずだが?」


「んなっ!? どこを見てるのよ!」


 一気に表情を崩して顔を紅潮させ、発展途上の胸を両手で覆うフィーレ。


「クックック、まぁ余興はここまでにしておこう。何故わざわざクロノスに入ったのかは理解に苦しむが、そのおかげでWWW(スリーダブル)は我の物になるのだ。貴様らには感謝してもしきれんよ! そんな貴様に、これを見せてやろう」


 そう言ってオドゥルヴィア博士が幼いフィーレに見せたのは、大事な弟の右腕だった。それを見てフィーレがすぐにそれが何かを理解し、正気を失う。


「う、うぁああァアあああああァあああぁああああああああアああああァあぁっ!!!!」


 発狂した様に荒げた声を上げ、杖を振り回して攻撃するフィーレ。瞳孔が開ききっていて、完全にキレてしまっている。が、オドゥルヴィア博士はその攻撃をいとも簡単に避け、瞬時に背後を取ると、大きな手をフィーレのがら空きの背中にかざし力を込めた。すると、魔力の気が目に見える状態で手から発射された。その気の弾はフィーレの小柄な体を吹っ飛ばし地面に叩きつけた。


「ぐがぁうっ!!」


 フィーレは背を反らす様にして直撃を免れたものの、少々ダメージを負った。

 ニタリとオドゥルヴィア博士が不敵な笑みを浮かべる。


「どうした? もっとすごい力を使うものと期待しておったのだが……。若返って力までも失ったか? 我の期待を裏切るつもりか、フィーレ……? 否、太陽の神よ……」


――た、太陽の神だって!?



 心の中で雷人が驚愕を露わにする。その表情に気付いたのか、小声で楓が訊く。


「どうかしたの?」


「いや、太陽の神といえば、世界四大神の一人ではないか」


「そういえば確かに……。でも、フィーレ女王は六代目夢鏡王国女王でしょ? その上世界四大神の一人でもあるって、凄すぎなんじゃ……ていうか、それだと少しおかしくない? 瑠璃さんと麗魅さんは王族の血を引いているんでしょ? フィーレ女王が神様なら、神族だから王族である神崎零国王との間に産まれて神王族になるんじゃ……」


「うむ、確かにそうだ……仕組みはな」


「どういうこと?」


 二人の会話に時音が割り込み、首を傾げる。雷人が黒縁眼鏡のフレームに手を触れ上にあげながら答える。


「もしも、もしもだ。神崎零国王が王族でないと仮定したらどうなる?」


「えっ!? 国王が王族じゃない!? それって一大事じゃないの!」


 声を荒げる楓に、雷人が顎に手をやり首を横に振る。


「考えてもみろ。歴代の夢鏡王国の王族はリスマード一族だった。だが、今はどうだ? フィーレ女王にも零国王のどちらにも、リスマードのリの字もない。つまり、これが意味すること……それ即ちリスマード一族が夢鏡王国を治めていないということだ。それが何故なのか、それは分からないが、もう一つ引っかかっている事がある」


「何?」


「は、早く教えなさいよ!」


 時音と楓の二人が、焦らす雷人を急かす。


「ああ、神崎という姓……。覚えているか? 伝説の戦士、つまり初代十二属性戦士の時代よりも以前、神王族が作り出した帝国の初代帝王の事を……」


「確か、初代帝王の名前は神崎王都って――」


「ま、まさか!?」


 時音が言ったとある人物の名字を聞いてハッとなる楓。雷人が頷き開口する。


「そうだ。神崎王都と神崎零。二人共同じ姓だ。これが意味すること、それは何か……二人には同じ血が流れているのではないかという疑念だ」


 雷人の推測に、二人とも言葉を失っていた。他のメンバーはフィーレとオドゥルヴィア博士の会話に夢中で、こちらの話に耳を傾けてすらいない。


「ちょっと待って? そうなると……よ? フィーレ女王が神族で神崎零国王が神王族だとしたら、その子供である瑠璃さんと麗魅さんは、神王族と神族のハーフってことになるの?」


 時音が顎に人差し指をあてがい、眉毛を八の字にして困惑する。楓も腕組をしてうなり続けている。

 雷人が嘆息して否定した。


「いや、神王族は元々神族と王族のハーフだから、神族と王族を対比して三対一ということになる。所謂クォーターになるのだろうな」


 三人は考えれば考える程分からなくなっていた。何よりも、メンバーの中で一番頭の回転が速い雷人が唸っているのだ。相当複雑な事情が絡んでいるに違いない、そう考えるしかなかった。

 一方で、オドゥルヴィア博士とフィーレの会話は続いていた。


「――オドゥルヴィア博士、どうしてこんなことを……。私達を騙したの? お父様が途中まで書き上げていた設計図(プログラム)まで書き換えて……」


「ああ、その通りだフィーレ。我は元々力を求めていた。残念な事に、我はあの時自然界三大神の一人に脳をやられたようでな? 記憶が曖昧なのだ。何か、大事な力を失ってしまっている……そんな感じだ。が、そんな事は今はどうでもいい。我は、この世に力を持たぬ無属性の人間として生を成した。なれば、進む道は魔術の世界ではなく科学の世界……。そうなれば、力を生み出す方法は必然的に限られてくる。そう、科学の力を利用するのだ! そして我は、密かにある計画を企てていた。それが人間を自分の意のままに強くするための発明品。しかし、それは容易なことではない。だから我は数多の研究を重ねてきた。そうして完成したのが、この『V-orgross』だ! こいつを投与すれば、例え力を持っていない人間だろうと、内側に秘められし力を引き出し、それを存分に使う事が出来るのだ!」


 自慢気に懐からV-orgrossと書かれた試験管を取り出し、フィーレに見せつける。それを見た彼女は、まるで恐ろしい物を見たかのような表情を浮かべ、頬から冷や汗を垂らした。


「そのために、あんなにもたくさんの犠牲者を出したの?」


 犠牲者。フィーレが言う犠牲者とは、一体何の話だろうか。

 そんな疑問を楓達が抱いていると、同じ研究者として、一緒にはされたくないと言わんばかりに雷人が話し始めた。


「恐らくは、V-orgrossとやらを完成させるために、同業者を使ったのだろう」


「同業者?」


 輝光が小首を傾げ、金色の髪の毛をフワリと靡かせる。


「ここにいる科学者達の事だ。こいつらも、恐らくはある研究の途中で裏切られた末に殺された、哀れな科学者共の成れの果てなのだろう。まったくもって、どこまでも卑劣な男だ! 同業者として許しておけん!!」


「雷人は以前にも友達を殺されたんだっけ?」


 雫が言っているのは、一年前雷の都で初めて雷人に会った時に戦った、鯰とアンコウの合成動物のことだ。


「ああ、あいつの事を今でも心のどこかで思っているからこそ、あの男がやっていることは許しておけん!」


 強く拳を握る雷人。ふと口元を見てみると、唇を強く噛み締め必死に悔しさを堪えている様子だった。

 そんな一方で、フィーレとオドゥルヴィア博士の会話はさらに先へと進んでいた。


「――ひどい。確かにあんな事を……私の娘を殺したあなただけれど、それでも私達は必要だった科学力を使わせてもらうために、あなたを信じてあなたに不死薬を作ってもらったのに……。あれも嘘だったの?」


「あれはあくまでも貴様らの力を計るために行っただけのこと……。クロノスの幹部階級である三チームのやつらには、偽物をくれてやった。レイヴォルにだけはさすがに嘘をつくことは出来んからな。本物の不死身の薬をくれてやった。まぁ、属性戦士共に殺られた様だが……。それと、安心しろ……貴様ら神にくれてやった薬も本物だ!」


「えっ!?」


「厳密的には年齢制限があってな。副作用という物だ。一定年齢を越えなければ不老不死になれん。貴様らは運悪くその年齢を超えていなかったがために現在不老不死にはなれん。即ち、これから先もある一定年齢を越えない限り、不老不死にはなれないのだよ!」


「何を言っているの? 私は神族よ? とうの昔に二十歳なんか過ぎてるわ!」


 フィーレは口調を強め、強気に出た。しかし、それを軽くあしらうようにオドゥルヴィア博士は言った。


「ふんッ! 確かにそうだ……。だが、どちらにせよ叶わぬ願いだ!」


「ど、どうして?」


「……フッフッフ、フィーレ=S(シャルソラ)=ナイトメア……貴様はここで死ぬからだッ!!」


 そう言ってオドゥルヴィア博士は高く跳び上がり、フィーレの頭上目掛けて両手を組み合わせてその拳を叩きつけてきた。その攻撃をギリギリで躱すフィーレ。


「無駄だ無駄無駄ッ! 貴様には我を打ち負かすことなど出来はせんッ!!」


 余程の自信があるのか、オドゥルヴィア博士は未だ尚自慢気だ。


「くっ、こうなったら私の全魔力を駆使してでもあなたを止めてみせるっ!!」


「フッ、貴様の様な小柄な小娘に可能なのか?」


「今は小さいけれど、小さいからってバカにしないでよ?」


 フィーレはそう言って自分よりも丈の長いステッキを振り回した。銀色のステッキが振り回され、先の方に取り付けられている太陽の様な色をした球体が神々しく光り、その光が高速回転されることで円形に見える。すると、キリッと眉毛を釣り上げオレンジ色の瞳でフィーレは声を上げた。


「陽魔法! 『太陽の熱輪(シャイン・リング)』!!」


 叫ぶと同時、眩い光がオドゥルヴィア博士の体をグル~ッと包囲し、フラフープの様な円形の光が拘束した。


「うぐうッ!? 動けぬッ!!」


「『太陽の炎熱シャイン・ヴァーニング』!!」


 今度はオドゥルヴィア博士を拘束している光の円が、熱を出し始めた。


「ぐッ!」


 ジュ~ジュ~と肉が焼けるような音がし始める。しかし、少し辛そうな声を上げるだけで表情はまだまだ余裕そうなオドゥルヴィア博士。実際にそれは本当で、いとも簡単にその円を火事場の馬鹿力で破壊した。


「くっ!?」


 フィーレは少し予想外だった。本当はこのまま拘束した状態であることをする予定だったのだが、オドゥルヴィア博士の予想外の力に計画を狂わされてしまったのだ。だが、それで絶望するほど心の弱い持ち主ではないフィーレは、次の作戦を考え、さっそくそれをすぐさま実行に移そうとした――が、そう上手くもいかなかった。瞬時にフィーレの背後を獲ったオドゥルヴィア博士が、慌てて振り返って体勢を立て直そうとするフィーレの顔面を、鷲掴みにしたのだ。


「むぐっ!?」


「ふんッ!!」


 フィーレの小柄な体は馬鹿力によって軽々と持ち上げられ、頭を支点にしてオドゥルヴィア博士の豪腕な腕が力点となり、フィーレの小柄な体が作用点となって真っ白な床に、物凄く大きな効果音を立てながら叩きつけられた。


「ぐあっ!!」


 凄まじい衝撃波が体中に駆け巡り、痛みとなってフィーレを襲う。


「うっ、くっ! ……なんて、強さなの」


「クックック……どうだ? これでも我に歯向かうのか?」


「ええ! お父様が考えた兵器を、あんな事に使わせはしないッ!!」


「ふんッ! まさかストライプスが裏切るとは思わんかった。あやつのせいでWWW(スリーダブル)は封印されてしまったのだからな! あやつだけは許さん!! 見つけ次第、この手で殺してくれるッ!!」


「そんなことさせないわ! あの人の意思を尊重してでも、あなたの魔の手からあの人を守ってみせる!」


 二人の会話を何気なく聞いていたその時だった。二人の会話の中に聞き覚えのある単語がいくつか含まれていたのである。それは何か。

 それは“ストライプス”という言葉――否、名前だった。ストライプスというのは、現代にいるハンセム=アレイク=ストライプス博士の事だろうかとも思った。しかしそうなってしまうと、時代的に考えて明らかにおかしい。そうなると、ハンセム博士は相当前から生きている事になるし、その上依然としてその若さを保ったままになってしまうのだから。となると、考えられる可能性は一つ。ハンセム博士の家族だ。恐らくは爺ちゃんか婆ちゃんか、それともひい爺ちゃんかひい婆ちゃんか。いやそれよりももっと先の先祖なのか。時代がはっきりしないためにその辺りもはっきりしない。すると、フィーレがだんだんとオドゥルヴィア博士と戦っている内に息を乱し始めた。何故かは知らないが、どうやら若返ってしまっている事が関係しているようだ。疲れが出始めているのだろう。既に何かに大きな力を使用してしまっているのか、今のフィーレにとって神の力を存分に使うことは難しいのだろう。


「こ、こうなったら最後の手を使ってでもっ!」


 と、その場から前に進み出るフィーレ。何か作戦があるのか、それとも捨て身の突進なのか。だが、どちらにせよフィーレの体はオドゥルヴィア博士の気迫によって押し返されてしまった。


「きゃっ!」


 オドゥルヴィア博士の気迫に負けたフィーレの体は弾き飛ばされ、壁に叩きつけられていた。丸いヒビの波紋が出来上がり、その深さから相当なダメージがフィーレの体に蓄積されただろうと考える十二属性戦士。すると、その哀れな姿を見兼ねたのか、爪牙がハンマーを抱え上げ、背中を見せ隙だらけ状態のオドゥルヴィア博士に向かって思い切り振り下ろそうとした。しかし、そんな爪牙の行動を見た楓が、すぐさま爪牙の目線の先に立ちはだかり、手を横にバッと広げて動きを止める。


「楓、そこをどけッ!! あのクソ野郎だけは許せねぇ!! さっきから見てりゃ、あいつの行動言動何もかもが無性に俺を腹立たせやがるんだッ!! それに、あのままじゃフィーレのやつ、殺られるぞッ!?」


「それは私も分かってる! でも考えてもみてよ! 私達は今精神状態なの!! こんな状態じゃ、思う存分力は発揮できないし、そもそも過去の人間には干渉出来ないのよ?」


「ちッ!! だったらどうしろってんだよッ!!」


 爪牙は悔しそうに歯噛みする。だが、悔しいのは彼一人だけではない。他の皆も無論悔しいのだ。ただ、それを行動や言動、表情に表さないだけなのである。

 と、その時、オドゥルヴィア博士とフィーレの戦いに新たな展開が起こった。フィーレが多大な魔力を使用し、目の前の敵に波動を打ち込んだのである。しかし、効果はいま一つに終わった。さらに、反撃とばかりにオドゥルヴィア博士はフィーレの首根っこを掴み、力を込め始めた。

 色白く細い首を、ゴツゴツした色黒な手が締め上げる。それと同時にフィーレの体がフワッと浮かび上がり、足がプラ~ンと垂れる釣糸の様な状態になった。


「くっ、あっ!? は、……放してっ!!」


「クックック……我がそう簡単に放すものか! いっそのこと、このままそのか細い首の骨、へし折ってくれるッ!!」


 と、ニヤリと笑みを浮かべると、その拳の力をさらに強めた。フィーレの首がさらに締め上げられる。それと同時にフィーレの苦悶の表情も、さらに辛そうなものへと一変した。それを見兼ねたのか、ついに爪牙がその場から動き出した。

 爪牙はハンマーを振り上げオドゥルヴィア博士の背後に向けてそれを振り下ろした。


「ちょっ、あのバカっ!!」


「くらいやがれぇぇえええええッ!!」


 大きな声で獲物を振り下ろす爪牙。しかし、刹那――予想外の事態が起こった。そのハンマーは、本来ならばオドゥルヴィア博士の体をすり抜け地面に当たっているはずなのだ。が、実際には違った。そのハンマーは、フィーレの首を絞めあげているオドゥルヴィア博士の腕とは逆の腕に掴まれていたのだ。

というわけで、今度は幼くなっているフィーレが登場です。ここで、フィーレの正体が明かされました。そう、フィーレは世界四大神の一人、太陽の神だったんです。な、なんだってぇえええええ(棒)

とまぁ、それはさておき、皆さんフィーレとオドゥルヴィア博士との会話で気になる部分はありませんでしたか? 幾つかあると思いますが、その一部としてフィーレの娘を殺した……という部分。無論、誤字などではありません。ホントにフィーれの娘はこの魔豪鬼神によってもう何年も前に殺されてます。まぁ、詳しくはその内書く事になると思うのでお楽しみに。

また、神崎零が王族ではないかもしれないという疑惑。神王族の作り出した帝国の初代帝王神崎王都。

オドゥルヴィア博士が密かに進めていた計画の産物V-orgross。ちなみにこれ、発音としてはヴィンセント・オルグロスと呼びます。どういう意味なのかはⅢで明らかになります。

そしてそして、なななんと精神状態の十二属性戦士は過去の人間には干渉出来ないはずなのに、その攻撃がオドゥルヴィア博士に受け止められて――。

一体どうなるのか! お楽しみに。

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