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AOI 第67話

  話の流れで、のあちゃんが、男の子達に、

 「みんなは時間、大丈夫?」

 と、聞いた。みんな、

 「ハンバーガー食べてくるって出たかなぁ。」

 と、そして、

 「俺たちは、塾に置いてある自転車に乗って帰るだけ、なぁ。」

 と、顔を見合っている。男の子って、それだけでいいんだと、いいなぁと思った。自分はと想像すると、遅い時間に1人で自転車で帰るのは、怖いなと思っている。家の近くまで一緒に帰ってくれるのなら大丈夫かなとも頭に浮かんだ。店員さんが、

 「お待たせしました〜。〇〇セットの方〜。」

 と、1人1人手をあげて、テーブルに置いてもらった。みんな揃ったところで、朔太郎君が、

 「とりあえず、乾杯しよっか。春期講習お疲れ様!」

 と、セットに付いている飲み物で乾杯をした。

 「かんぱーい。」

 と、私は、6人みんなと乾杯をした。席は、結局なぜか、塾の時と同じで前の席の私達が、後に振り向いて座ったままだった。私の前は朔太郎君のあちゃんの前は葵君、翔太君の前は、浩次君。なんか、おもしろかった。

4月からの塾は、私以外みんな翔太君にさそわれたまま、3教科通う事になったと聞いた。それは、のあちゃんから聞いていたから、知っていたけれど、目の前で聞くと、実感がわいて、少しさみしくなった。みんなの話を聞いていると、週2、3回、通うのもできたのではと思う。私は、自分に甘いのかもと、そしてら最初が肝心と言うから、大切だったのではと不安にもなった。あさはかだったかなぁ。今頃、母が、1教科でと話した時の顔を思い出した。あの時もう1教科って話をしていたらと、母は、いいよと言ってくれたはず、もう塾の締切は終わっているか。突然大笑いが聞こえてきた。男の子達は学校の話で、盛り上がっていた。

 「3年生になったら、クラス替えだよなぁ。」

 って、今は、4人一緒だけど、仲良しは離されると聞いているそうだ。

 「俺、1人だったらどーしょう。」

 って、朔太郎君が言って、みんなで、笑った。本当、私、クラス替え、忘れてた。のあちゃんもあるよって話をしていた。

 「まっどうにかなるでしょ。」

 と、のあちゃんが、言った。のあちゃんはクールだ。私は、頭の中で、また新しく構築していくクラス替えの、ゆうつな気持ちを考えてしまっていた。ジュースのストローを口に運んで、椅子の背もたれに背中をつけて、なんとなく、前に座っている男の子達が話をしているのを、ボーっとながめていた。こんなにながめたのは、はじめてかも。朔太郎君の短髪に比べると、長髪の葵君が目に入ってきた。少しくせのある髪型で、私の中学にはいない長さがあって、釘付けになってしまった。

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