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白ネコのおふとん

作者: 猫じゃらし
掲載日:2023/12/14


 ぬくぬくふわふわおふとん。

 あったかもふもふおふとん。


 白ネコのおふとんは、一度入ったら出られなくなるほど気持ちがいいおふとんです。


 みんなから大人気のおふとんです。


 だから、いつも「一緒に入りたいな」と誰かがやってきます。


 ほらほら、さっそくやってきたよ。


「白ネコさん、いーれーてー」


 ぴょこぴょこたれ耳を揺らした、たれ耳ウサギさんです。


「いーいーよー」


 白ネコはおふとんにたれ耳ウサギさんを入れてあげました。

 たれ耳ウサギさんはぬくぬく気持ちよさそう。


「白ネコさん、いーれーてー……」


 次にやってきたのは、もじもじ恥ずかしそうなカワウソさんです。


「いーいーよー」


 白ネコはおふとんにカワウソさんを入れてあげました。

 カワウソさんはふわふわ気持ちよさそう。


「白ネコさん! いーれーてー!」


 今度は元気なピカピカお星さまがやってきました。


「いーいーよー」


 白ネコはおふとんにピカピカお星さまを入れてあげました。

 お星さまはもふもふ気持ちよさそう。


 そうすると、今度は足元から声がしました。


「入ってるわよー!」


 ぱくぱく二枚の貝ちゃんでした。

 白ネコさんは「いーいーよー」と答えました。

 貝ちゃんはぽかぽか気持ちよさそう。


 みんなでおふとんに入っていると、おふとんの上にくるりん飾り毛のインコさんがとまりました。

 おふとんに入りたそうだったので、白ネコはインコさんも入れてあげました。


 そんな白ネコたちをニコニコ見ているサボテンさんとヒヨコちゃん。

 手をつないで仲よしな二人に、白ネコは「入る?」と誘いました。


 サボテンさんとヒヨコちゃんは、手をつないで仲よくおふとんに入りました。


「ねぇねぇ」


 おふとんの中からぴょっこり顔を出したのは、たれ耳ウサギさん。


「あそこのウサギさんも、入れてあげてほしいの」


 たれ耳ウサギさんが指さすのは、キラキラ宝石の指輪をつけたマーメイドウサギさん。

 白ネコは「いーいーよー」と言ってマーメイドウサギさんを誘いました。


「わぁ、やったぁ!」


 マーメイドウサギは喜んでたれ耳ウサギさんの隣に入りました。


「これ、落ちてたよ」


 ワニのシェフがやってきました。

 手には「いーれーてー」と文字が書かれたうちわを持っています。


「いーいーよー」


 白ネコはワニのシェフごと、うちわをおふとんに入れました。

 うちわの文字は「♡」に変わりました。


 おふとんの周りをネズミちゃんが走り回っています。

 おふとんに入りたいのかな、と白ネコは思いましたが、ネズミちゃんはどうやら筋トレをしているようでした。


 たくさん走って走って走って、ぐるぐると目が回りそうだったので白ネコはネズミちゃんを捕まえました。


「ちょっと休憩しようね」


 ネズミちゃんは、おふとんの中で休憩することにしました。


 そんな白ネコをジッと見ていた、おっきなおっきなライオンさん。

 おふとんに入りたそうに、そわそわしています。


「入りたいけれど、体がおっきいの……」


 優しいライオンさんに、白ネコはおいでおいでをしました。


「いーいーよー」


 ライオンさんは、嬉しそうにおふとんに入りました。


 さてさて、これでみんな入ったのかな?


 白ネコがむにゃむにゃ眠ろうとすると、枕が「ばぁっ」と浮き上がりました。


「ここにもいるよー」


 枕の下には、だぼだぼパーカーを着たクマさんがいました。

 びっくりした白ネコでしたが、「いーいーよー」とクマさんに枕をあげました。



 これでみんな、白ネコのおふとんに入りました。



 みんなで入ったおふとんはぽかぽか、ぬくぬく、ぎゅうぎゅう。

 こんもりお山になったおふとんは、みんなが入るにはちょっと小さいみたいです。


 あっちで「はみ出しちゃうよ」とおふとんをひっぱれば、こっちで「ひっぱらないでよ」とおふとんをひっぱって。


 一度入ったら出られなくなるほど気持ちがいい白ネコのおふとんから、誰も出たくありません。


「ねぇひっぱらないで」

「やめて、はみ出しちゃう」

「たれ耳ちゃん邪魔よ!」

「貝ちゃんが出てけばいいんじゃない?」

「おふとんの中で光らないで、お星さま」

「わぁ、うちわが潰れてるよ!」

「ケンカしないで、サボテンが出るから……」

「ヒヨコはね、白ネコが出ればいいと思うの」


 ぐいぐい、ぐいぐい、ひっぱりあい。

 白ネコの大事なおふとんが、かわいそうなことになっています。


「み、みんなやめてよ、やぶけちゃうよ……」


 白ネコが言った、その時です。




 ――ビリッ。




 ……。


 …………。


 ………………。




「ぼくのおふとん!!」


 とび起きた白ネコは、すぐに「あれ?」とおふとんを見ました。


 白ネコの大事なおふとんはやぶけていません。

 中のわたわたも出ていないし、いつもどおりのふわふわもふもふおふとんです。


 おふとんに入っていたみんなもいません。


「なんだ、夢かぁ」


 白ネコはほっと安心しました。

 大事なおふとんがやぶけたのも、大好きなみんながケンカをしたのも、夢のなか。


 夢でよかったぁと、白ネコはまたおふとんに入りました。


 けれど、なんだかさみしい。

 おふとんはふわふわで、もふもふで、ぬくぬくなのに。ひとりは、ちょっぴり、さむい。


 誰か来ないかなぁと、白ネコがしょんぼり思っていると。



「白ネコさん、いーれーてー!」



 大好きなみんながやって来ました。


「いーいーよー!」


 嬉しくなった白ネコは、笑顔で返事をしました。



「あのね、わたしは初めてなんだけど……」


 新しいお友達のラクダちゃんもやってきて、みんなも笑顔になりました。









挿絵(By みてみん)

黒星★チーコさまよりいただきました(*´꒳`*)

ありがとうございます〜♡


別企画の副賞で描いてもらったイラストですが、イメージがぴったりなのでこのお話に置いておく★★★



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