表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。2  なんで呪われているんですか、魔王様!?  作者: たまご
世界の傷。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/73

別室。

この世界のことは、まぁ、いったん置いておくとして。


よつばと人魚の姿がない。


「……」


いや、この部屋にいた獣人達は、エリザベートのように比較的この世界の人間に近い姿をしている。

連れてこられたはずの人魚や小人族、獣人達のなかでも獣に近い姿をしたもの達は、この部屋にはいなかった。


エアラにたずねると、奥へ続いているらしい通路を指さして言った。


「向こうの部屋に連れテいった」


奥の部屋には、エアラも入ったことはないそうだ。

よつばが先行しているから、鍵は開いているだろう。


「エリザベートはここに残って、みんなを守って」


「……分かりましたわ」


神妙な顔でエリザベートが頷く。


勘のいい子だ。


人とは遠い姿を持つものを別室に連れていったということは。

……目をそむけたくなるようなことが行われているかもしれない。


「コハクも残って」


「ピィー!!」


私の言葉に、抗議するようにコハクが高い声で鳴いた。


いや、コハクがいると隠密行動がとれないんだよな……。

猫と違って、気配を消せないし。


「なんかあったら、大きくなってこの建物ごとぶっ壊してほしいのよ」


キングがいれば、私達の方はどうとでもなるし。

ここをエリザベートだけでは守りきれなかった場合のことも考えておかなくては。


「よろしくお願いしますわ」


「ピィー……」


エリザベートが笑いかけると、コハクはしぶしぶといった感じで彼女の隣におりてきた。


「みんな、行くよ」


手のひらサイズのりゅうたろうが、私の肩にひらりと飛び乗った。


せりがぴくぴくとひげを動かしながら、前を歩く。

私は静かに動くように気をつけたが、猫達はいつものようにふらふら歩いていても物音ひとつたてない。


あの福助すら、気配がしないんだからな……。


通路のところどころに、とろんとした表情の連中が座り込んでいる。

よつばの「魅了」にやられたやつらだろう。


コレをたどっていけば、少なくとも人魚の居場所までは行けるわけか……。


ぴたり、とせりが扉の前で立ち止まった。

私を振り返りながら、かりかりと扉を引っかいている。


「せり……?」


なんだろう、せりの表情が切羽詰まっているような……。

うん、急ごう。


案の定、扉の鍵は開いていた。


中に入ると、妙な匂いがした。

これは、薬品か……?

病院の匂いに近い。


目立つところに大きな水槽があった。

だが、水は妙な色に濁り、人魚が死んだ魚のように水面にぷかりと浮いている。


その水槽の前に、よつばが座っている。

前足を水槽にかけ、人魚の様子をうかがっているが、困惑しているように見える。


「よつば」


名前を呼ぶと、よつばは振り返り私の元に急いで駆け寄ってきた。


「にあん……!」


何かを訴えるように、よつばが鳴いた。


……うん、分かっている。


エリザベート達を連れて来なくて正解だった。


「ぶっ飛ばすよ……!」


















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ