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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。2  なんで呪われているんですか、魔王様!?  作者: たまご
世界の傷。

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エリザベート。

彼女は、エアラと名乗った。


やはり発音自体が違うようで、私にはそう聞こえたが、エアラと呼ぶと少し不満そうな顔になった。

だが、違う世界の人間だから仕方ない、と受け入れたようだった。


エアラの案内で、建物の中を歩く。

せりがぴくぴくとひげを動かしながら、彼女の隣を歩いている。


私は、建物の内部の様子を見回した。


んー? 私が元々いたあの世界より文明は進んでいたように見えるが……。


それにしては、持っていた銃はレトロというか、私の知っているものよりだいぶ昔のデザインだった。

いや、まぁ、私もドラマとかでしか銃なんて見たことはないが。


滅びかけているのではなく、すでに一度滅んでいるのか?

昔のものを再利用しているだけで、今の連中には造り出す力がないのだろうか。


「ここデす」


壁にあるパネルのようなものに、エアラが触れる。

しゅんっ、とドアが開いた。


「!」


中に入ると、真ん中に小さな檻が置かれ、黒い翼の生えた女の子が凛と顔を上げて座っていた。

周囲には無造作にたくさんの檻があり、獣人達が疲れきったようにうずくまっている。

やはり、翼をもがれたり、足を切られたりしているようだった。


「エアラ! 大丈夫でしたか?」


黒い女の子が、エアラを見てこちらに近づいてきた。

小さな小さな檻の中で、それはわずかな動きでしかなかったが。


「うん、大丈夫。猫の人、来てくレたよ」


エアラの言葉を聞き、黒い女の子はゆっくりと私の方を見た。


「……猫の人、ですの?」


「うん、まぁ……」


黒い女の子が、私の足元にいる猫達を見た。


「……皆様、助けが来ましたわ! 言ったでしょう、猫の人が来てくれたって!」


女の子が叫ぶ。

獣人達が顔をあげた。

もしかしてという、かすかな希望がその顔に浮かんでいる。


「私、吸血族のエリザベートと申します」


愛らしい笑みを浮かべながら、黒い女の子はそう名乗った。


「うん。ヴラドに頼まれて、助けにきたよ」


「お兄様に聞いていましたわ。魔王様をお助けするために、すごい猫達を連れた人が来てくれたと」


「うん」


「ですから、私達のこともきっと……」


笑みを浮かべていたエリザベートの唇がぶるぶると震えた。


「助けに、助けに……」


小さな手が、黒いワンピースの裾をぎゅっと握りしめる。


「絶対に、助けに来て……」


エリザベートは顔を歪ませて、ぼろぼろと涙をこぼし始めた。


「うん、助けにきたよ。もう大丈夫だから」


私がそう言うと、エリザベートはわんわんと声をあげて泣き出した。
















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