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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。2  なんで呪われているんですか、魔王様!?  作者: たまご
世界の傷。

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猫の恨みは恐ろしい。

私はため息をついた。


これで、何杯目のお茶だ?

お腹がたぷたぷしてきたぞ……。


ぼぅっ、と扉に貼られていた札が燃え上がる。


やっと終わったか。


私はお茶セットを無限収納に入れ、扉を開けた。


中は、さぞかしヒドいことになっているんだろうな……。


案の定、部屋中に猫の抜け毛が飛び散っている。

一部は、ブエルのたてがみか?


「……ん?」


おや? 思っていたよりましだな?


というより、抜け毛が飛び散っている以外に、部屋が損傷している様子はない。


猫達は思い思いの場所で、毛繕いをしている。

チャビは、私の顔を見るとごろごろとのどを鳴らしながら近づいてきた。


ああ、なるほど。


チャビはまたたびに酔っぱらうと、甘えてご機嫌になる。

本人(猫)が無意識のうちに「回復」を使い続けたのだろう。


酒天童子の札のおかげで、部屋の外には影響がなかったようだし、まずはよかった。


私も、弁償しなくてすんだしな……。


それよりも、こっちをどうするかが先か。


私は床に転がっている魔王サマとブエルを見て、ため息をついた。


見たところ無傷だし、服装も乱れていない。

わりと早い段階で脱落したのだろう。

二人ともぐっすりと眠り込んでいる。


チャビの「回復」は副作用として、ごろごろという音を聞いているうちに、みんな眠ってしまうのだ。


暴走すれば、異常な速度で若返ってしまう。

赤ん坊にまで戻り、記憶を失った例もある。


私や猫達は免疫があるから大丈夫だが、魔王サマ達は若返ったりしてないだろうな。


んー、多分、大丈夫……か?


魔王サマ達の顔をしげしげと見つめてみたが、若返っている様子はない。


いや、でも、魔族って寿命が長いんだよな……。


まぁ、考えても仕方がないか。

二人が目を覚ませば分かることだ。


それよりも。


私はベッドに眠る吸血族の男を振り返った。


「……ヒドいな」


ずたぼろとしか言いようがない。

髪も服もぐちゃぐちゃに乱れ、顔中傷だらけだ。

おそらく、体の方もひっかき傷だらけだろう。

もしかすると、青アザもできているかもしれない。


いや、うん。

うちの猫って怖いな?


私はごろごろとのどを鳴らすチャビを撫でながら、天井を見上げた。


チャビの「回復」は範囲内の人や物を無差別に回復するはずなのに、犯人にだけ適用されなかったようだ。


そりゃまぁ、くぅに襲いかかったようなやつだし、仕方ないことだとは思うが。


やはり、猫の恨みは恐ろしいということか。


私はチャビの顔を見た。


何が一番怖いかといえば、この可愛い生き物が、それをやったということだけどな……。











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