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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。2  なんで呪われているんですか、魔王様!?  作者: たまご
世界の傷。

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魔力喰い。

「にゃ!」


福助が「風魔法」で魔物達を吹き飛ばす。

私も大鎌を振って、魔物を切り裂いた。


それにしても、ずいぶん数が多いな。


「……血にひかれたのでしょう」


そう呟くヴラドはいつもの丸眼鏡を外して、赤い目をしていた。


吸血族の魔力は血に宿っている。

気配なのか匂いなのかは分からないが、魔力の宿った血が大量に流れ出たせいで、魔物が集まってきているようだった。


いや、違う。これは、多分……。


「にゃあ!」


上空を見上げて、せりが鋭い声で鳴いた。

「気配察知」か!


風に乗って、生臭いような匂いがしてきた。

巨大な黒い影が、すっぽりと私達をおおった。


「……ドラゴン?」


コハクやジークフリートよりも、さらに巨大なドラゴンが上空を旋回している。


ぬめったような鱗。

どんよりと濁った目。

今まで私が見てきたドラゴンとは、様子が違っていた。


「あれは、〈魔力喰い〉です」


「何、それ?」


ヴラドの話によると、自分の容量を超えた魔力を喰らい、正気を失ったものをそう呼ぶのだそうだ。

異常な強さだが、常に飢えており、体が限界を迎えてもさらに喰らおうとするらしい。


「ピィー!」


聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「りゅうたろう、コハク!」


エディール草の花粉に気づき、いったん離脱していたりゅうたろう達が戻ってきたのだ。


襲いかかってくるドラゴンから、コハクが素早く身をかわす。

そのまま、垂直に上に飛んだ。


ドラゴンもついていこうとしていたが、コハクの方が早い。


そのコハクの背から、ひらりとりゅうたろうが飛び降りる。

空中で大きさを変えたりゅうたろうは、ドラゴンの首に噛みついた。

体を捻るようにしながら、そのまま地上に降りてきた。


ずしんっと地面が揺れ、りゅうたろうがドラゴンをぺっと吐き出す。

ドラゴンの首は変な方向にねじ曲がっていた。


「〈魔力喰い〉を一撃ですか…」


半ば呆れたような口ぶりで、ヴラドが呟いた。


んー? こんなのまで出てくるということは。


魔物達は血にひかれて集まってきただけではなく、おそらくここまでお膳立てされていたのだろう。


吸血族を襲ったのだから、狙いはおそらくヴラドだ。

それと、多分。


魔物達を全滅させると、ヴラドは急いで一族の元へと駆け寄った。

ヴラドの姿を見ると彼らは身を起こそうとしたが、ドライアドの薬師に止められていた。


「ヴラド様、申し訳ございません」


「エリザベートは? 誰が連れ去った? 傷はなかったか?」


「フードをかぶっていたので、顔は見ていません」


やはり、フードをかぶっていた連中が関係しているようだ。


「…………」


そして、おそらくあいつもだ。



















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