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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。2  なんで呪われているんですか、魔王様!?  作者: たまご
魔王と魔王

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味見。

「ん……」


魔族の人が目を覚ました。

しばらくの間ぼんやりとしていたが、はっとしたように飛び起きた。


「フラーは!?」


裏世界でもフラーと呼んでいるのか。やはり、渡り鳥なのだろうか。


私が思っていたより、表世界と裏世界は関わりがあるのかもしれない。


「フラーなら、もう大丈夫ですよ」


ほら、と猫達が狩って山盛りになっているフラーを指差して笑ってみせる。


魔族は呆気に取られた表情で私を見た。


「まさか、あんたが……?」


「あー、違います。うちの猫達が、ちょっとスゴいんで」


ぺろぺろと前足をなめてひげの手入れをしていたり、ほかの猫のしっぽにちょっかいを出している様子は、ただの猫にしか見えないが。


本当は、ちょっとどころではないからなぁ……。


「あ、ありがとうございます……?」


魔族の人は、首を傾げながら猫達に礼を言った。


うん、この魔族さんはいい人だ、多分。


「にあん!」


よつばが大きな声で鳴いた。


はい、はい。分かっていますよ。


「すみません。この実を、少し分けてもらえませんか?」


まぁ、よつばだけではなく、私も食べてみたいしな。


「実……?」


私のお願いを聞いて、畑の方に視線を向けた魔族さんはすっとんきょうな声を上げた。


「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


ちょっ、びっくりするでしょうが!


キングがぶわっとしっぽをふくらまし、くぅはしゃきんっと爪を出した。


落ち着け、大丈夫だから。


「な、な、なんだ、これ……?」


「荒らされていたから、植え直して水をあげたんですけど、ダメでしたか?」


「い、いや、苗だったはず……?」


魔族さんは、混乱しているようだった。


あー、やっぱり、あんな風に育つ作物ではなかったか。


「あんた、もしかして、すごい魔力の持ち主なのか?」


「え?」


魔族さんの説明によると、この作物は魔力を与えると成長するのだそうだ。


魔族は皆魔力を持っているが、一度に使える魔力は限られている。

毎日、こつこつと魔力を与えて作物を育てているらしい。


んー、魔道具であるじょうろに、よつばの魔力を入れたのが原因だったか。


「それに、こんなに一度に実をつけるなんて……」


あり得ない、と魔族さんはぶつぶつと言っている。


そっちは、農耕神様からもらった加護のおかげだろうなぁ。


「食べてもいいですか? おなか減っちゃって」


へらっと笑ってみせると、魔族さんははっとして私を見た。


「もちろん。好きなだけ食べてくれ」


よつば、全部食べていいっていう意味ではないからね?


ハート型のオレンジ色の実をもいで猫達の前に置くと、よつばだけではなくみんなが食べ始めた。


キャットハウスから呼び出したコハクの分ももらった。

柴犬サイズのせいか、ドラゴンを見ても魔族さんはあまり驚いていないようだった。


まぁ、フラーを狩り尽くす猫のあとでは、ドラゴンもインパクトないよなぁ……。


私も一つもいでかぶりつく。


ぷちんっと皮が弾ける感じはトマトに似ていたが、味は高級焼き肉だった。噛むたびに、じゅわっと肉汁(?)が口の中にあふれてくる。


なんだ、これ。めっちゃ美味しい!


ふと見れば、猫達も夢中で食べている。


自分も一つもいで食べてみた魔族さんが、あんぐりと口を開けた。


「なんだ、なんだ? いつもより、ずっと味がいいし、実もしまっている。それに、この果汁は……」


私は、三個目にかぶりついているよつばをちらりと見た。


ちょっと分けて、って言ったはずなのに、あんた、どれだけ気合い入れて魔力を込めたのよ……。














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