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ある龍の物語  作者: まっこ
第3章 流転
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13 森での戦い方(1)

 ヴィーヴルが鬱蒼とした森の中を進んでいると、何かが生体感知に引っ掛かった。

 それも、今回は単体ではなく複数だった。


(何なのじゃ?)


 相手に気付かれることがないように、音を立てずに近づく。

 近づくに連れて、生体感知に掛かる対象も増えていく。


 片方の集団にはまだ動きがない。

 対するもう片方の集団が、ゆっくりと近づいているようだ。

 どうやら、片方の集団がもう片方の集団を待ち伏せしているようだ。


(戦いになるかもしれないのじゃ)


 待ち伏せしている集団が見える位置まで、慌てずにかつ速やかに音を立てないように近づく。

 そのまま、木の枝まで飛び上がる。

 地上で見るより、上で見た方が周りの状況も良く見えると思ったから。


 どうやら、待ち伏せしていた集団はゴブリンのようだ。


(ゴブリンなのに、待ち伏せをするとは……何か様子がおかしいのじゃ)


 今までヴィーヴルが見てきたゴブリンは、待ち伏せなどしない。

 森の中などを警戒することもなく歩き回っていて、他の生物と突然出くわすこととなり慌てふためく。

 その隙を他の生物に突かれてしまい、あっけなくも討伐されると言うのが日常茶飯事だった。

 ところが、目の前にいるゴブリン達は相手を待ち伏せして自分達の優勢を作り出そうとしていた。

 他のゴブリンとは違い、頭の良い個体がいるのかも知れない。


 対して、近づいてきていた集団の方を見ていると、待ち伏せされていることに気がついたようで、ある程度の距離を開けたまま、それ以上はなかなか近づいて来なかった。

 相手も、待ち伏せされていることに気がついたようだ。

 そちらの方向に目を凝らして見てみると、人間らしい影が見えた。


(あちらは、冒険者なのじゃ?)


 こんな処にいる人間と言えば、冒険者ぐらいしか思い浮かばない。

 森の中を警戒して歩いていたら、何者かが待ち伏せしていることに気が付いたのであろう。

 だが、流石に待ち伏せしているのがゴブリンだとは気付いていないと思われる。


(さて、どちらもどう動くのじゃ?)


 最初に行動を起こしたのは、冒険者達だった。

 待ち伏せしているゴブリン達に対して、言葉を掛けてきた。


 当然ながら、ゴブリン達には人間の言葉は通じない。

 ゴブリン達は何の反応も示さず、そのまま待ち伏せを続けている。


 冒険者達は、相手の正体、真意が分からない状態で次の行動へと移行する。

 ゴブリン達はあちらが何を言っているか分からないが、人間だとはっきりしたことで待ち伏せを続けているだけなのだが……


 冒険者達は、一塊となって待ち伏せしているゴブリン達にゆっくりと近づく。

 その時、ゴブリンの1体が右腕を左右へと振った。

 するとゴブリン達が冒険者達を囲むように広がった。

 ゴブリンとは思えないほどに連携が取れている。


 いよいよ、戦いが始まるようだ。


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