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ある龍の物語  作者: まっこ
第3章 流転
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10 何もしない日がない

(決めたのじゃ。

 今日は何もせずに過ごすのじゃ)


 前日、人間の街を迂回することにより予定外の緊張を強いられた。

 その事を理由として、今日は何もせずに過ごすこととした。

 実際のところは、草原が心地よくて怠け癖がついてしまっただけなのだが……


 それでも、ヴィーヴルを縛るものは何もない。

 急ぐ旅路でもないので、1日や2日のんびりと過ごしたって何ら問題ない。

 夜になるとサーシャから連絡が入るだろうから、それだけには対応する必要がある。

 連絡と言ってもお喋りするだけだし、今は簡単に会うことができないサーシャとの会話はヴィーヴルにとっても楽しみにしている。

 だから、夜になるまでは何もやることがない。


 全身に日の光を浴びながらも、生体感知は切らさない。

 自由であるが、それは同時に責任も生じる。

 自分の行ったことは、自分の責任の下に行わなければいけない。


 生体感知を切っていたばかりに、人間や他の生物の接近を許したならば、その事には責任を持って対処しなければいけない。

 例えそれが見逃すことにしたとしても、本意でなくとも命を奪うことになったとしても……だ。


 生体感知をしていれば、見つからずにこの場を去ることが出来る。

 ヴィーヴルだって、無闇矢鱈と命を奪いたいわけではない。

 むしろ、こちらが避けることで命を奪わなくて済むのならば、それに越したことはないと思っている。

 だからこその生体感知だ。


 旅に出る前、狩りをしていたのはサーシャがいたし、龍であることが分からないようにと食物を得るためとして狩りをしていた。

 旅に出て1人きりとなってからは、狩りをしていない。

 食べ物を必要としないのだから、狩りをする必要がないのだから。


 だから、こんな風に何もしない日というのを設けたとしても、何の問題もない。

 熟睡だけはしないように気を付ければ良い。

 熟睡してしまうと、変化魔法が解けてしまい龍の姿に戻ってしまうかもしれないが、それよりも生体感知も途切れてしまうかもしれない。


 ゆっくりと過ごしながらも、熟睡しない程度には気を張る。

 中々、難しい調整をしながら休まなければいけない。

 下手な修行より、加減の難しい修行だ。


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