表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある龍の物語  作者: まっこ
第2章 臥龍
75/344

35 新たな遊び(2)

 漁の成果は芳しくはなかった。

 ここ最近は、1度の網上げで1~2匹しか魚は入っていない。

 サーシャの父親が売りに出せるほどの成果を上げられていなかった。

 それでも、ヴィーヴルとサーシャが食べる分は取れているので、大きな問題としては認識していなかった。


「サーシャちゃん、今日の漁はもう終わりなのじゃ」


 ヴィーヴルはこれ以上の成果を見込めないと踏んで、上がることを提案した。

 どんな遊びか気になっているのも、心のどこかにあったのかもしれない。


「そうだね、じゃあ、きょうはおわろっか」


「それで、どの様な遊びなのじゃ?」


「なんのこと?」


「やりたいことがあるって、サーシャちゃんが朝に言っておったのじゃ」


「あ~、そうだったね~。

 でも、そのまえに、とったさかなをたべない?」


「……分かったのじゃ。

 火も丁度良いかもしれないから、魚を先に食べてしまうのじゃ」


「うん」


 ヴィーヴルとサーシャは、焚き火の前へと移動した。

 焚き火の火が小さくなってきていたので、薪を追加した。

 追加した薪は、その日にヴィーヴルが集めてきた薪だったので、燃えるまで多少時間がかかり、なおかつ再び煙が周辺を覆い尽くした。


「しまったのじゃ。

 サーシャちゃん、避難するのじゃ」


 ヴィーヴルはサーシャに手を伸ばして、共に煙の来ないところまで逃げた。


「今日、拾ってきた薪は使えないのじゃ。

 ちょっと、薪を拾いに行ってくるのじゃ」


「じゃあ、サーシャもひろいにいくよ」


「では、2人で薪を集めるのじゃ」


「わかった~」


 ヴィーヴルとサーシャは再び二手別れて、今度は両者ともに薪を集めに行った。

 今度は、枯れて落ちていた枝を選んで拾ってきた。


「今度は大丈夫なのじゃ」


「けむりいっぱいも、おもしろかったけどね」


「あれでは、近くに居続けられないのじゃ。

 魚が焼けるのを見ておれないのじゃ」


「めがいたくて、なみだがでちゃうもんね」


「そうなのじゃ」


 ヴィーヴルとサーシャは煙が少なくなるのを待って、拾ってきた薪を持ちながら焚き火へと近づいて、拾ってきた薪を焼べた。

 今度も煙は出たが、前回までの様に辺りを覆い尽くすようなことはなく、焚き火の側にいることができる。

 煙の色も、灰色か黒いものだった。


「サーシャちゃん、魚を焼くのじゃ」


 ヴィーヴルは魚をサーシャに差し出しながら言った。


「うん」


 サーシャは魚を受け取ると、拾ってきた薪の中から適当な枝を取って魚へ刺した。

 ヴィーヴルも同じように枝を魚に刺して、焚き火の側に立てた。


 暫くすると、焚き火の側にはこんがりと焼き上がった魚が2匹、刺さっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ