表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある龍の物語  作者: まっこ
第2章 臥龍
65/344

25 ブランコ遊び

 ヴィーヴルとサーシャは、朝から森の家にあるブランコで遊んでいた。

 最近は、ブランコで前後に思いっきり勢いをつけて、とちらがどれだけ遠くに飛ぶことが出来るかを争っている。


 此処に、ヴィーヴルかサーシャの親が居れば「危ない」と止めるかも知れない。

 だが、残念なことに止めるであろう大人の存在は今は無い。


 最初の内は少しずつ飛ぶ距離を伸ばしていったのだが、手元が狂い思った以上に勢いをつけて飛び、それが偶々上手く行ったことによりどんどん勢いが増していた。

 勢いが増すと、飛ぶときの高さも増してくる。

 次はもっと勢いをつけて……次は更に……と、どんどん勢いは増していく。


 そんな感じで遊んでいる内に、サーシャが飛んだ時に右足の離れが悪くて、飛んでいる最中に体勢を崩して頭から落ちそうになった。


「きゃ~~~~」


「危ないのじゃ」


 咄嗟にヴィーヴルが風魔法を発動させた為、寸でのところで地面との激突は避けられた。

 サーシャの体勢が整ったところでヴィーヴルが風魔法を解除した。


 サーシャはその場に降り、そのまま座り込んでしまった。


「こわかった~」


「今のは危なかったのじゃ」


「とおくにとぶのは、やめたほうがいいかな?」


「そうするのじゃ。

 今は間に合ったので良かったが、次も間に合うとは限らないのじゃ」


「うん、とぶのはなしね」


 飛ぶことは無くなったが、前後に勢いをつけるのは相変わらずだった。

 その内、枝の高さまで座面が届くぐらいの勢いがあった。

 このままいけば、一回りしてしまうか? それ位の勢いをつけてブランコが前後に動いていた。


 これも、大人がその場に居れば注意したのかも知れないが、その場に大人は居合わせていない。

 飛ぶことよりは危険性が少ないのが救いだろうか? 一応、危ない状態ではなさそうではあった。


 そんな感じで遊んでいると、いつの間にか日はかなり傾いており、空は真っ赤に燃えていた。

 ヴィーヴルは食事を摂らなくても問題はないが、サーシャは食事を摂る必要がある。

 しかし、2人はお昼ご飯も食べずに、ずっと遊んでいた。

 食べずにと言うよりは、食べることなど全く考えることなく遊んでいた。


「サーシャちゃん、そろそろ帰らないと、また怒られてしまうのじゃ」


「そうだね、かえろっか」


 2人は手を繋いで、帰路に就く。


「サーシャ、おなかペコペコだよ」


「ずっと遊んでおったのじゃ。

 お昼ご飯のことなど、すっかり忘れておったのじゃ」


「ほんとだね」


 2人の影は自身の身長の何倍にも伸びている。

 その影が先導するかのように、2人はサーシャの家へと歩みを進めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ