20 縄を編む
「サーシャちゃん、これから縄を作るのじゃ」
「つくりかた、わかったの?」
「持ってきた縄の端っこを解いたら、直ぐに分かったのじゃ」
ヴィーヴルは、以前、サーシャが持ってきた縄をストレージから取り出した。
そして、その縄の端は少し解かれていた。
「まずは細い木の皮を撚り合わせて、少し細い縄を作るのじゃ。
その細い縄を互い違いに編んでいけば、少し太い縄が出来るのじゃ。
その作業を、繰り返し編んでいけば、好きな太さの縄が出来上がるのじゃ」
「そうなんだ~。
でも、なんでそんなめんどうなことするのかな? さいしょからぜんぶまとめればいいのに……」
「それだと、上手く撚り合わせられない様なのじゃ。
撚り合わせられた縄の方が、強いものとなる様なのじゃ」
「そうなんだ~。
それなら、ほそくきらないで、おおきいのをまとめたほうがつよいよね?」
「太い方が強いかも知れんのじゃ。
ただ、形を変えることが難しいのじゃ。
縄のように撚り合わせて作った方が、形も変えられて強さも変わらないぐらい強くなるのじゃ」
「そっか~、じゃあ、つくろっか~」
「まずは、細い縄を作るのじゃ」
ヴィーヴルは水に漬けてあった木の皮を魔法で浮かせて、これまた魔法で木の皮を細かく裁断した。
無数の木の皮で出来た糸が出来上がる。
「これを撚り合わせて、まずは細い縄を作るのじゃ」
「わかった~」
ヴィーヴルとサーシャは、向かい合わせになって撚り合わせ始めた。
ただ、黙々と撚り合わせていく。
「ヴィーヴルちゃん、これいじょうながくできないよ?」
サーシャの手元にあった細い縄の長さは、丁度、サーシャが2人分くらいだろうか? それでは、縄として利用できるほどの長さは無い。
「そういう時は、こうすると良いのじゃ」
ヴィーヴルはサーシャの撚り合わせた細い縄の最後の方を少し解いて、他の新しい糸を一緒に撚り合わせた。
「撚り合わせた場合には、こうすることで長くできるようなのじゃ」
ヴィーヴルが縄を解いた際に長さの違う糸が落ちてきた為、その原因を探ってそうなっていることに気付いた。
(これだと、幾らでも長い縄が出来るのじゃ……凄いのじゃ……)
「おしえてくれて、ありがと~。
よ~し、がんばってながくするぞ~」
「妾も負けないのじゃ」
2人はその後も糸を撚り合わせて、細い縄を長く長く作った。
気が付けば、2本の長くて細い縄が出来上がっていた。
「どうしよう、ヴィーヴルちゃん……」
「サーシャちゃん、どうしたらいいのじゃ……」
2人はお互いの顔を見て、途方に暮れていた。




